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文献名1大本七十年史 下巻
文献名2第5編 >第2章 >1 満州事変と大本よみ(新仮名遣い)
文献名3一九三一年(いくさのはじめ)よみ(新仮名遣い)
著者大本七十年史編纂会・編集
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2017-09-03 19:15:38
ページ115 目次メモ
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本文  聖師の代理として渡満し活動をつづけていた日出麿総統補は、一九三二(昭和七)年一月一三日満州から帰国した。そして綾部の波多野記念館で「満蒙五ヶ月」という題でつぎのような報告講演をおこなった。
 まず講演の前半は、満州の後進性を説き、いくつかの実例をあげてくわしく説明したのち、結論として「日本が軍閥を駆逐しなくとも、長年の軍閥に対する人民の憎悪が凝り固まって一騒動が必ず起る状態になっていたのであります。ご承知の通り張学良は毎年、不換紙幣を盛んに発行して農作物を買ひとり、これを上や日本筋に金票で売りさばき、タダ儲けを続けていたのであります。それで段々一般農民の憎悪が重なつて、今回の事変が必然的に起ったものと思ひます。現在では一般民衆も大変に喜んでおり、今後は日本の出様一つで如何やうにもなるのでありますから、この意味に於て我等日本の責任は重かつ大であります。吾々は日本人の天よりの大使命を覚り、本当に胴腰を据えて、利権などは問題にせず、兄弟として愛善を以て接し、指導してゆけば、必ず我が日本を徳とする事は火を睹るよりも明らかであります。本当の善、心からの愛により、即ち神慮に基きたる東亜の大神策を堅く打ちたてねばならぬのであります」とのべている。これは大本の満蒙問題にたいする基本的な立場を説明したものであった。宗教や民族、あるいは利害を超越し、万教同根の精神や、万民同胞の愛善精神にもとづいて、難民の救済および民族協和の実をあげようとするものであった。そして満蒙に平和の楽土を建設することか、東亜の平安に寄与し、ひいては世界に平和をもたらすことになるという、神の経綸と宗教的な愛善の精神にたって活動しようとするものであった。
 大本では、本宮山に教碑が建設されたときから「時節」到来が示唆されており、かつ大正一〇年前に立替え立直しの予言がなされていた。その予言が満州事変をきっかけにはじまると信者層には信じられていた。そしてそれは『瑞能神歌』に示されている状態へ発展していくと確信されていた。すなわち満州事変はへたをすると国難の導火線となり、最終段階には世界対日本の運命を决する非常事態を招来するものとみていたのである。聖師は冗談のように、信者たちにたいし「本年は西暦一九三一年で『いくさのはじめ』であり、紀元では二五九一年で『じごくのはじめ』である」といったという。そのような状況を迎えて大本では『瑞能神歌』を再発刊した。その内容には「……シベリヤ線を花道に……」「……やがては降らす雨利加の、数より多き迦具槌に打たれ砕かれ血の川の、憂瀬を渡る国民の、行く末深く憐みて……」など、シベリア線につながる満鉄から導火線となり、世界対日本の戦争、日米間の激しい戦闘が予言されていると理解した。事変以来、日本外交の孤立のさけびがあがっていたときもときであったので、この出版はついに当局の忌諱にふれることになり、『瑞能神歌』は一九三二(昭和七)年二月一日発売禁止の処分をうけた。しかし信者たちは大正一〇年当時、いやというほど聞かされていた予言であるから、発売は禁止になってもすでにその内容は知りつくしていた。そしていよいよ「時節」が到来したことを覚悟した。したがって満州事変に異状なまでの関心を示し、時局および国難への対応としてあらゆる活動が活発になっていったのでもある。ことに昭和青年会はその第一線にたち、青年の情熱をかたむけて活動するようになった。

〔写真〕
○瑞能神歌 p116
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