文献名1三鏡
文献名2玉鏡よみ(新仮名遣い)
文献名3原始時代の貴重品よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
神の国掲載号1931(昭和6)年06月号
八幡書店版356頁
愛善世界社版213頁
著作集
第五版80頁
第三版80頁
全集
初版58頁
OBC kg528
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本文
人智の未だ進まなかつた原始時代には、鉱石は沢山あつても鍛冶屋が無かつたから、天の目一つの神様が一人コツコツと、香具山の真鉄や銅を掘り出して、鏡を打ち、剣を鍛へられたのである。故に其頃、菜刀のやうな剣でも、男子の攻防の武器として尊重されたのである。女は美の権化と言はれ、生れながらに自然の美が備はつてゐるが、昔と雖も現代の如く時代相応に化粧をほどこし装ひをこらしたものである。然し高貴の人を除く外、化粧するに鏡は用ひなかつた。鏡はただ国の宝物として存在したのである。鏡は女の魂などと言ふのは、後世に至つて出来た言葉である。
また勾玉は、男女共に首に飾り、腕に巻き、腰に纏ひて、もゆらにとりゆるがして美を添へたものである。然し現代の如き宝石類ではなく、自然に穴が出来た石を連ねたものである。