王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第1巻 霊主体従 子
文献名2第2篇 幽界より神界へよみ(新仮名遣い)ゆうかいよりしんかいへ
文献名3第15章 神界旅行二〔15〕よみ(新仮名遣い)しんかいりょこう(二)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ先は自分間違いであったことを悟り、心を改めて一直線に神界へ旅路についた。神言を唱えながら歩いていき、「幸」という男と「琴」という女が道連れになった。細い道が幾筋となく展開するところに出た。自分はど道を選んだらよいか、途方にくれたが、そ中で正中と思われる小路を選んだ。橋をいくつも渡ったが、ある橋にさしかかると、真っ黒な四足動物が現れて、自分を橋川に投げ込んでしまった。道に沿って溝を泳いで戻り、元道まで引き返してきた。真っ黒な動物が追いかけてきたが、二匹白狐が追い払った。再び道を選び、今度は三人が別々道を進んだ。山中腹にさしかかり、大きな滝に出くわした。そ滝で身を清めようと打たれてみると、自分姿は大蛇になってしまった。すると、「琴」という女も大蛇姿になって苦しんでいるを見た。山が急に海に変わると、「琴」大蛇はもすごい勢いで行ってしまった。すると海も川もなくなって、自分は元別れている場所に戻っていた。今度は一番細い道を行くと、病人が狸を拝んでいたで、鎮魂で狸を追い払った。病人たちは感謝して喜び、取りすがってきたで一歩も進むことができない。天声に促されて天岩笛を吹くと、何もかも消えて、広い平坦な場所に進んでいた。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年10月18日(旧09月18日) 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1921(大正10)年12月30日 愛善世界社版74頁 八幡書店版第1輯 72頁 修補版 校定版74頁 普及版39頁 初版 ページ備考
OBC rm0115
本文のヒット件数全 127 件/ノ=127
本文の文字数2533
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  神界旅行と思つたは自分間違ひであつたことを覚り、今度は心を改め、好奇心を戒め一直線に神界旅路についた。
 細い道路をただ一人、足をはやめて側眼もふらず、神言を唱へながら進み行く。そこへ「幸」といふ二十才くらゐ男と「琴」といふ二十二才ばかり女とが突然現はれて、自分後になり前になつて踉いてくる。そとき自分は非常に力を得たやうに思ふた。
 そ方は今幽体となり、男方はある由緒ある神社に、神官として仕へてをる。そ両人には小松林、正守といふ二柱守護神が付随してゐた。そして小松林はある時期において、ある肉体とともに神界に働くことになられた。
 細い道路はだんだん広くなつて、そしてまた行くに従つてすぼんで細い道路になつてきた。たとへば扇をひろげて天と天とを合せたやうなもである。扇やうな道路は、幾条となく展開してゐる。そとき自分はど道路を選んでよいか途方に暮れざるを得なかつた。そ道路は扇骨と骨と隙間やうに、両側には非常に深い溝渠が掘られてあつた。
 水は美しく、天は青く、非常に愉快であるが、さりとて少しも油断はできぬ。油断をすれば落ちこむ恐れがある。自分は高天原に行く道路は、平々坦々たるもと思ふてゐたに、かかる迷路と危険多いには驚かざるを得ない。そ中でまづ正中と思ふ小径を選んで進むことにした。
 見渡すかぎり山もなく、何もない美しい平原である。そ道路を行くと幾つともなく種々橋が架けられてあつた。中には荒廃した危ないももある。さういふに出会した時は、「天照大神」御神名を唱へて、一足飛びに飛び越したこともあつた。
 そこへ突然として現はれたが白衣男女である。見るまに白狐姿に変つてしまつた。「琴」と「幸」と二人は同じくついてきた。急いで行くと、突然また橋あるところにきた。橋袂から真黒な四足動物が四五頭現はれて、いきなり自分を橋深い川に放り込んでしまつた。二人連も、共に川に放りこまれた。
 自分は道路左側溝を泳ぐなり、二人は道右側溝を泳いで、元道路まできた。前動物は追かけ来たり、また飛びつかうと狙ふそ時、たちまち二匹白狐が現はれて動物を追ひ払つた。三人はもと扇形処に帰り、衣服を乾かして休息した。そ時非常なる大きな太陽が現はれて、瞬くまに乾いてしまつた。三人は思はず合掌して、「天照大神」御名を唱へて感謝した。
 今度は三人が各自異なる道路をとつて進んだ。「幸」といふ男は左側端を、「琴」といふ女は右側道路をえらんだ。それはまさか時、こ路なれば一方が平原に続いてゐるから、そ方へ逃げるため用意であつた。自分も中央道路を避けて三ツばかり傍道路を進んだ。依然として両側に溝がある。最前失敗に懲りて、両側と前後に非常注意を払つて進んで行つた。横にもまた沢山溝があり、非常に堅固な石橋が架つてゐた。不思議にも今まで平原だと思つてゐたに中途からそれが山になり、山また山に連なつた場面に変つてゐる。
 さうして其山は壁やうに屹立し、鏡やうに光つてゐるみならず、滑つて足をかける余地がない。さりとて引き返すは残念であると途方にくれ、ここに自分は疑ひはじめた。これは高天原にゆく道路とは聞けど、或ひは地獄へ道路と間違つたではあるまいかと。かう疑つてみると、どうしてよいか分らず、進退谷まり吐息をつきながら、「天照大神」御名を唱へ奉り、「惟神霊幸倍坐世」を三唱した。
 不思議にもそ山は、少しなだらかになつて、自分は知らぬまに、山中腹に達してゐる。幹周り一丈に余るやうな松や、杉や、桧茂つてゐる山道を、どんどん進んで登ると大きな瀑布に出会した。白竜が天に登るやうな形をしてゐる。
 ともかくもそ滝で身を清めたいと、近よつて裸になり滝に打たれてみた。たちまち自分姿は瀑布やうな大蛇になつてしまつた。自分はこんな姿になつてしまつたことを、非常に残念に思つてゐると、下方から自分名を大声に呼ぶもがある。姿は真黒な大蛇であつて、顔は「琴」といふ女顔であつた。そして苦しさうに、た打ちまはつて暴れ狂ふてゐた。よくよく見ると大きな目玉は血走つて巴形血斑が両眼白いところに現はれてゐた。自分は蛇体になりながら、女を哀れに思ひ救ふてやりたいと考へてゐると、そ山が急に大阪湾やうな海に変つてしまつた。そうちに「琴」女大蛇が火を吐きながら、非常な勢で、浪を起して海中に水音たてて飛び込んだ。自分は水を吐きながら、後を追ひかけて同じく海に飛び入つて救ふてやらうとした。されど、あたかも十ツト軍艦で、三十ツト軍艦を追ふやうに速力及ばぬところから、だんだんかけ離れて救ふてやることができない。そうちに黒い大蛇はまつしぐらに泳いで遥かあなたへ行つて、黒い煙が立つたと思ふと姿は消えてしまつた。さうすると不思議にも海も山もなくなつて、自分はまた元道に帰つてゐた。
 今度は決心して一番細い道路を行くことにした。そこには人が五六十人と思ふほど集まつてゐる。見るに目悪いも、足立たないも、腹痛むもや、種々病人がゐて何か一生懸命に祈つてをる。
 道路にふさがつて何を拝んでをるかと思へば、非常に劫を経た古狸を人間が拝んでをる。そ狸は大きな坊主に見せてゐる。拝んでゐるもは、現体を持つた人間ばかりであつた。しかし一人も病気にたいして何効能もない。自分は狸坊主にむかつて鎮魂姿勢をとると、そ姿は煙ごとく消えてしまい、すべて人は皆病が癒えた。芙蓉仙人に聞いてみれば、古狸霊が、僧侶と現はれて人を悩まし、そして自己を拝ましてゐたであつた。そ霊を逐ひ払つたとともに衆人が救はれ、盲人は見え、跛は歩み、霊は畜生道仲間に入るを助かつたである。
 衆人は非常に感謝して泣いて喜び、とり縋つて一歩も進ましてくれぬ。しかるに天一方からは「進め、すすめ」声が聞えるで、天石笛を吹くと、何も彼も跡形もなく消えて、扇やうな広い平坦なところに進んでゐた。
(大正一〇・一〇・一八 旧九・一八 加藤明子録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki