鶴若は赤色の玉を黄金水から得てより、信念強固となり、シオン山で多年の修行を重ねるようになった。そしてついに神通力を発揮し、鶴に変じて空を飛び、神界の天使となろうと行に励んでいた。
竹熊らは鶴若から神通力を奪って地上に落下させようと画策していた。
あるとき鶴若はアルタイ山で天女・鶴姫と出会い、夫婦の契りを結んだ。それとともに鶴若は飛翔の通力を失ってしまった。二人はアルタイ山の岩窟に住み、永の年月を送っていたが、年寄っても子供ができないのを寂しく思っていた。
竹熊の部下である鶴析姫は、二人の岩窟の前に鮮やかな色の玉と化した。二人はその餅のような玉を見ると、にわかに食べたくなって食べてしまった。するとにわかに情欲が起こり、鶴姫は妊娠して女の子を産んだ。二人は女の子を鶴子姫と名づけた。
鶴子姫は、黄金水の赤玉を欲しがって泣くようになった。鶴若と鶴姫は、赤玉を鶴子姫のおもちゃとして与えた。
鶴子姫は成長すると、ある日とつぜん黒竜となって玉を奪って逃げてしまった。鶴若・鶴姫は、鶴子姫が邪神の化身であったことを知り、赤玉を奪われたことを嘆いた。