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文献名1霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻
文献名2後付よみ(新仮名遣い)
文献名3附記 霊界物語についてよみ(新仮名遣い)れいかいものがたりについて
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2024-10-25 03:26:01
あらすじ霊界物語は百二十巻を予定している。しかし、刀剣は鯉口一寸を開けて見れば優劣がわかり、蛇は三寸も見れば全体の見当がつくように、冒頭の一篇を十分に玩味して腹に畳み込めば、神幽現三界の経緯がわかり、すべての精神が明瞭に理解できる。最奥天国の天人になると、知恵正覚がたいへんに勝っているので、簡単な一、二言によって、深遠微妙な大真理を悟ることができるのである。まだ霊性が第一天国天人の境域に達していない人たちのために、神意により、このように長い物語を著述することになったのである。
主な人物 舞台 口述日 口述場所 筆録者瑞月 出口王仁三郎 校正日 校正場所 初版発行日1921(大正10)年12月30日 愛善世界社版267頁 八幡書店版第1輯 141頁 修補版 校定版266頁 普及版138頁 初版 ページ備考
OBC rm019901
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本文    瑞月 出口王仁三郎

 霊界物語は総計壱百二十巻をもつて完成する予定になつてをります。しかしながら是だけ浩瀚な著述を全部読了せなくては、神幽現の三界の経緯が判らないなどと思ふのは間違ひの甚だしきものです。経を訓むには、冒頭の一篇を充分に玩味して腹に畳み込めば、すべての精神が明瞭に解し得らるるものです。どんな人間といへども最初の一瞥によつて其の内容や心が読めるものです。刀剣は鯉口一寸の窓さへ開けて視れば、その名刀たり鈍刀たることが判り、蛇は三寸ばかり見ればモウそれで全体の見当がつくものである。詩経も最初の周南篇に自余の篇が包まれてあり、周南は『関々たる雎鳩は河の洲にあり』の首語に包まれてゐることが判るやうに、本書もまた第一巻の或る一点を読めば全巻の精神が判るはずである。本書の基本宣伝歌三章だけでも全部の大精神が判る。教祖の書き残された一万巻の筆先も初発に現はれた、
『三千世界一度に開く梅の花艮の金神の世になりたぞよ。須弥仙山に腰を懸け世の元の生神表に現はれて三千世界を守るぞよ。神が表になりて上下運否の無きやうに桝掛ひきならして、世界の神、仏、人民の身魂を改めて弥勒の世に立替立直して天地へお目に掛ける云々』
の神示で全部の御経綸や大神の意志が判るものであります。キリスト教の聖書だつて、『神世界を創造たまへり。又初めに道あり、道は神なり、神は道と倶にありき、万物これによつて造らる』の聖句さへ腹に畳み込めば聖書の全体の精神が判るのである。たとへば茶室の中に一輪の朝顔が床柱に掛けてあるのも、見やうに由つて茶室内は愚か天地全体が朝顔化するものである。凡て物は個体に由つて全体が摂取され得るものである。華厳経の一花百億国とは、一微塵に三千世界を包むといふの意義であります。こういふ見地に立つた時は、何ほど大部の本書もただ一章の註釈に過ぎないのであります。最奥天国の天人になると、智慧証覚が他界の天人に比して大変に勝つてゐるので、他界の天人が数百万言の書を読んでも、まだ充分に理解し得ないやうなことでも、簡単なる一二言に由つて良く深遠微妙なる大真理を悟るものである。要するに未だ第一天国天人の境域にその霊性の達してゐない人のために、神意に従ひ斯くのごとき長物語を著述したのであります。読者諸氏幸ひに御諒解あらむことを、茲に一言述べておきます。
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