王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第2巻 霊主体従 丑
文献名2第5篇 神慈愛よみ(新仮名遣い)かみじあい
文献名3第29章 乙女天使〔79〕よみ(新仮名遣い)おとめてんし
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ言霊別命は高白山を中心として善政を敷き、そ治下は地上天国というほどよく治まった。しかし荒熊彦と荒熊姫は、自分息子・清照彦が、先駒山彦と戦闘で元照彦に殺された、という風評を聞きつけ、恩神である言霊別命を裏切り、駒山彦と共謀することになってしまった。駒山彦が攻めてきた際、言霊別命もとに天使と名乗る女神が現れ、荒熊彦・荒熊姫変心を警告し、自分に高白山軍全権を与えるようにと警告した。しかし、荒熊彦・荒熊姫を深く信頼していた言霊別命は忠告を信じず、かえって女神を邪神と疑い、剣で斬ってかかった。するとそ剣は、女神頭上から現れた光輝によって三段に折れ、柄みが命手に残った。女神天使・絹子姫は、天津神ご配慮を詳細に説き諭すと、言霊別命はここにいたってようやく女神を天使と信じるにいたった。はたして荒熊彦は鉄棒を打ち振りながら、やってきて、言霊別命に自決を迫った。しかし天使・絹子姫が合掌するとたちまち天神神卒が荒熊彦を縛ってしまった。荒熊彦は肝をつぶし、裏切りを白状し、高白山軍全権を返上した。高白山は、荒熊姫裏切りによって応援元照彦軍も危機に陥り、いまや落城せんとしていたが、絹子姫が指揮を執ると、天使が味方についたことで勇気百倍し、駒山彦軍を撃退した。荒熊彦は元ように言霊別命軍部将となり、戦闘で負傷した。また荒熊姫も絹子姫に降伏し、裏切りを謝して元とおり言霊別命に仕えることになった。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月03日(旧10月04日) 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年1月27日 愛善世界社版144頁 八幡書店版第1輯 210頁 修補版 校定版146頁 普及版68頁 初版 ページ備考
OBC rm0229
本文のヒット件数全 85 件/ノ=85
本文の文字数1965
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  言霊別命は、高白山を中心として仁慈をもつて神政をほどこし、諸神は鼓腹撃壤してそ堵に安んじ、実に地上天国といふべき聖代を現出した。命威望は旭日昇天勢であつた。荒熊彦は荒熊姫使嗾により、内心時をうかがひ、大恩ある言霊別命を陥れ再び自分が取つて代らむと企みてゐた。かれ荒熊彦は、常世城に密使を立て、常世姫力を借りて、再生恩神、言霊別命を亡ぼさむとした。
 一旦敗走したる駒山彦は兵備を整へ、遮二無二高白山に攻めかけた。言霊別命は荒熊彦に命じてこれを防がしめた。しかるに荒熊彦はすでに敵軍に款を通じてゐた。
 ここに荒熊彦子に清照彦といふ正しき神司があつた。こ戦ひに大敗して元照彦ために滅ぼされたりと風評たかく荒熊姫もとに届いた。こ時元照彦はローマ、モスコー視察ををへ、高白山危急に迫れることを聞きて、はるかに神軍を率ゐて応援に来たである。荒熊姫は清照彦、元照彦に亡ぼされし噂を聞きてますます怒り、ここに言霊別命神軍を率ゐて南方に陣し、敵軍を防ぐと見せかけ、高白山を陥れむとした。折しも竜馬にまたがり天空を翔り、高白山城塞目がけて下りきたる女神使があつた。年いまだ若く容貌秀麗なる天使である。案内もなく馬を乗りすてて、言霊別命御座近くすすみ、
『吾は天津神使神なり。高白山は、今や荒熊彦変心によつて、危機一髪間に迫り、命生命は瞬時に迫りつつあり。命にして吾が天使言を信じたまはば、われに全軍指揮を命じたまへ』
といふである。言霊別命は荒熊彦、荒熊姫を深く信じ、全軍指揮を委任したるくらゐなれば、今こ天使言葉を聞いて大いに訝かり、
『汝は天使に化して吾を偽る邪神には非ざるか、汝は常世姫魔術によりて現はれたる魔神ならむ』
とただちに剣を抜きてそ女神使に斬りつけた。電光石火今や天使は頭上より真二つになりしと思ふ瞬間、天使頭上より異様光輝あらはれ、剣は三段に折れて命手には柄み残つた。言霊別命は呆然として乙女天使を眺めてゐた。乙女天使は笑ひとともに命にむかひ、
『もし吾が言を疑ひたまはば、高白山は直ちに滅亡すべし。吾は天津神命により、正しき神人に味方せむとて天より救援に来りしもぞ』
と天神神慮を詳細に述べられたである。言霊別命はやうやく乙女を天使と信ずるに至つた。時しも門外騒がしく、足音高く命前に近づき来るもがある。命は怪しみて見るに、荒熊彦、鉄棒を打ち振りつつ御座近く迫りきたつて、
『言霊別命にただいま更めて見参せん。高白山はすでに常世姫有力なる応援と、駒山彦巧妙なる戦略と、加ふるに吾ら夫婦変心とによりほとんど全滅せり。もはや命運命は尽きたり。潔くこ場にて自決さるるや。いたづらに躊躇逡巡して時を移さるるにおいては、畏れながら吾は、こ鉄棒をもつて命を粉砕し奉らむ。返答いかに』
と詰め寄つた。見るより乙女天使絹子姫はそ仲に入り、
『荒熊彦、しばらく待て』
と柔しき女神使に似ず、言葉鋭く眦を釣つて叫んだ。荒熊彦はかよわき乙女と侮り嘲笑つていふやう、
『大廈覆へらむとするとき、一木よく支ふべきに非ず。いはんや乙女ただ一柱如何でか力及ばむや、邪魔ひろぐな』
と乙女を突き倒さむとした。乙女天使は声をはげまし、
『汝天使に向つて挑戦するか。目に物見せむ』
といふより合掌した。勇猛なる神卒はたちまち天より下り、荒熊彦を前後左右に取囲み、つひにそ場に引据ゑた。荒熊彦は胆をつぶし、救ひを求め、かつ総て罪状を自白し、全軍指揮権を返上した。荒熊姫はかかる出来事を夢にも知らず、南麓原野において元照彦と鎬を削つてゐたである。こ時元照彦は深く進みて重囲に陥り、ほとんど全滅せむとする間際であつた。
 駒山彦魔軍はますます勢を得て今や城内に入らむとする。常世姫応援軍は鬨をつくつて勢を煽り、侮りがたき猛勢である。こ時言霊別命は、乙女天使に全軍指揮を命じた。ほとんど絶望に瀕したる味方神軍は、にはかに天使現はれしに勇みたち、勇気はここに百倍した。乙女天使は金采配を打振り全軍を指揮し、駒山彦魔軍にむかつて、驀地に突入した。敵軍は雪崩をうつて、倒けつ転びつ数多死傷者を出しつつ、山麓目がけて逃げ散つた。
 荒熊彦は改心上一方部将となり、常世姫援軍にむかつて厳しく攻め入り、奮闘すゑ足部に大負傷をなし、身体自由を失ひ、従臣に救はれやうやく城塞に逃げ帰つた。乙女天使は駒山彦魔軍を破り、再び転じて荒熊姫頭上より攻撃をはじめた。荒熊姫は周章狼狽き、つひに乙女天使にむかつて降を乞うた。ここに乙女忠告により元照彦に無礼を謝し、高白山は目出たく平和に帰し、敵は四方に散乱した。
(大正一〇・一一・三 旧一〇・四 加藤明子録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki