王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第2巻 霊主体従 丑
文献名2第5篇 神慈愛よみ(新仮名遣い)かみじあい
文献名3第30章 十曜神旗〔80〕よみ(新仮名遣い)とようしんき
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ高白山を中心とするアラスカ国は、ふたたび平和に治まった。天使・絹子姫は照妙姫と名を変じ、言霊別命身辺を警護することになった。駒山彦から絹子姫ことを聞いた常世姫は、さっそく竜宮城に、「言霊別命は怪しい女性をはべらし、高白山に割拠して反逆を企てている」と中傷した。稚桜姫命を初めとする竜宮城諸神はこれを聞いて色をなし、対策協議を開いた結果、神山彦を遣わして、事真偽を確かめることになった。神山彦は従神たちを引き連れて高白山に向かった。神山彦は赤十曜神旗を掲げた天磐楠船で高白山に到着すると、言霊別命に諸神を遠ざけさせ、来意を伝えた。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月03日(旧10月04日) 口述場所 筆録者谷口正治 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年1月27日 愛善世界社版149頁 八幡書店版第1輯 212頁 修補版 校定版151頁 普及版71頁 初版 ページ備考
OBC rm0230
本文のヒット件数全 53 件/ノ=53
本文の文字数1692
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  高白山を中心とするアラスカ国はふたたび平和に治まつた。常世姫はいかにもしてこれを占領せむと、多く探女醜女を放つて、種々計画を立ててゐるで、少し油断もできぬ有様であつた。
 天使として下り来れる絹子姫は言霊別命身辺を衛り、かつ不測出来事を排除せむために、ここに侍女と身を変じ名を照妙姫と改称し、命側近く奉仕した。
 常世姫部将駒山彦はこことをうかがひ知り、ただちにこれを常世姫に通告した。常世姫は好機逸すべからずとなし、みづから竜宮城にいたつて、稚桜姫命に謁し、
『言霊別命は高白山に城塞を構へ、ローマ、モスコー神軍と相呼応して常世城を屠り、ついで竜宮城を占領せむとし、照妙姫といふ怪しき女性を妻となし、神政を怠り、国土は乱れ、昼夜間断なく酒色に耽り、荒淫いたらざるなし。かつ言霊姫を極力誹謗し、かつ天地に容れざる大叛逆を企てをれり』
と誣奏した。
 稚桜姫命は常世姫言を信じ、たちまち顔色を変じて、天使大八洲彦命、真澄姫、言霊姫、神国別命そ諸神将を集めて言霊別命非行を伝へ、かつ神軍をもつてこれを討亡ぼさむことを厳命された。
 ここに小島別、竹島彦は大いに喜び、雙手をあげて賛成をとなへた。城内諸神将は常世姫言を疑ひ、大広間に諸神司をあつめて、高白山攻撃に関する協議を開いた。
 そとき末席よりあらはれたる神山彦、村雲彦、真倉彦、武晴彦は一斉に立ち、大八洲彦命に向つて発言をもとめ、言葉も穏やかに、
『高白山討伐儀は、しばらく吾らに委したまはずや』
といつた。小島別、竹島彦はたちまち立つて、
『汝がごとき微力なる神司、いかでかこ大任を果し得べきぞ。冀はくは吾に少し神軍を与へたまはば、吾は神変不可思議妙策をもつて、言霊別命以下を捕虜とし面縛して、彼らを諸神司眼前に連れ帰らむ』
と述べ立てた。神山彦は憤然色をなし、
『常世国に使ひして、言霊別命以下をとり失ひ、失敗恥を晒したる汝ら諸神司、いかなる妙策あるとも散々に討ち悩まされ、ふたたび恥辱を重ぬるは火をみるよりも瞭かなり。いらざる言挙げして失敗をとるなかれ』
と睨めつけた。
 大八洲彦命は、相互争論いつ果つるべきやうもなきを見、こ場をはづして直ちに稚桜姫命に拝謁し、
『いづれ神司を遣はさむや』
と教を請はれた。稚桜姫命はこれを聞きて頭をかたむけ、やや思案体であつた。ことき真澄姫、言霊姫、竜世姫は異口同音に、
『神山彦を遣はしたまふべし。彼は忠勇無比神将にして、かつ至誠至実神司なり』
と奏上した。かくしてつひに神山彦進言は容れられた。
 ここに神山彦は、村雲彦、真倉彦、武晴彦を伴なひ、従臣を引連れ、天之磐樟船に打乗りて天空高く高白山にむかふた。
 時しも言霊別命は、高白山城塞に安居し、照妙姫を侍臣とし、荒熊彦、荒熊姫、元照彦ら勇将とともに高台にぼり、月を賞してゐた。空は一点雲もなく、星はほとんどそ姿を隠し、えもいはれぬ光景であつた。
 折から東南蒼空より一点黒影があらはれ、おひおひ近づいてくる。一同は何者ならむと一心にこれを眺めてゐた。たちまち音響が聞えだした。見れば天之磐樟船である。こ船には白地に赤十曜を染めだしたる神旗が立つてゐた。ややあつてそ船は城内に下つてきた。これは神山彦一行乗れる船であつた。
 ことき照妙姫は何思ひけむ、にはかに白雲と化し、細く長く虹ごとく身を変じて月界に帰つた。
 荒熊彦は神山彦一行を出迎へ、慇懃に遠来労を謝し、かつ使節趣旨をたづねた。神山彦は威儀を正して、
『吾は稚桜姫命直使なり。言霊別命に面会ををはるまでは、何事も口外することあたはず』
と意味ありげに答へ、
『ただちに命前へ吾らを導くべし』
といつた。荒熊彦は何思ひけむ、得意気に微笑を洩らしつつ、こ由を命に伝へた。
 命はただちに応諾して、神山彦一行を居間に導き、まづ来意を尋ねた。神山彦は、
『一大事あり、冀はくは隣神司を遠ざけたまへ』
と申込んだ。ここに言霊別命は隣神司を遠ざけ、
『一大事とは何ぞ』
とあわただしく尋ねた。
(大正一〇・一一・三 旧一〇・四 谷口正治録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki