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文献名1霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
文献名2第4篇 鬼城山よみ(新仮名遣い)きじょうざん
文献名3第11章 裸体の道中〔111〕よみ(新仮名遣い)らたいのどうちゅう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ口子姫、須賀彦ともに復命しなかった竜宮城側では、ついに天使・言霊別命を鬼城山に使いに出すことになった。美山彦側は、何度ともなくこれまでの戦闘で打ち負かされてきた敵将・言霊別命が使いにやってくると聞いて、これを害しようと、口子姫に命じて毒酒を用意させた。口子姫は毒酒の甕を取り替えたため、言霊別命は危難を脱した。また美山彦は言霊別命に風呂を進めて、そこで命を害しようとしたが、口子姫は言霊別命の身代わりとなり、国照姫の槍に突かれて絶命した。美山彦は城内くまなく言霊別命を探させた。言霊別命は口子姫の衣装で変装して城を脱出しようとした。清熊はこの変装を怪しんで、衣を掴んで引き止めたが、言霊別命は衣を捨てて裸体のまま城の堀に飛び込み、逃げおおせた。北へ逃げた言霊別命は、老人夫婦の小屋に逃げ込み、老夫婦の厚意によって衣を得た。そして部下の村幸彦を鬼城山に偵察に向かわせ、自分はさらに北へと向かった。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月15日(旧10月16日) 口述場所 筆録者栗原七蔵 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年3月3日 愛善世界社版68頁 八幡書店版第1輯 284頁 修補版 校定版70頁 普及版30頁 初版 ページ備考
OBC rm0311
本文の文字数2238
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本文  ここに国直姫命、大八洲彦命は、国治立命の命を奉じ、口子姫を使者として、鬼城山に遣はしたまへども、口子姫は国照姫に言向和合され、三年になるも復命せず、よつてさらに須賀彦をつかはし、神命を伝へしめたまへども、これまた、小桜姫の容色に迷ひて命に背き、美山彦の養子となりてこれ又三年にいたるも復命せず、何れの神を遣はして、これを言向和合さむやと、国直姫命は、諸神を集めて言問はせたまひける。
 ここに諸神司協議の結果は、天使言霊別命を使神として派遣することに決定したれば、命は、ただちに命を奉じ、村幸彦をしたがへ鬼城山にいたり、美山彦に、大神の大命を、いと厳かに申し渡されたり。
 美山彦、国照姫は、数度の戦闘にうち破られ、千載の怨恨をいだける敵将、言霊別命の直使と聞き、おほいに怒り、平素の鬱憤を晴らすは、今この時なりと、さあらぬ体に装ひ、懐中に兇器をのみ、わざと恭しく他意なきふうを装ひ、命に海山河野の珍物をもつてつくりたる食膳を奉り、甘き酒をすすめむと言ひながら、国照姫はひそかに口子姫をわが居間に招き、毒酒をすすめることを小声に命令したり。口子姫は、今は鬼城山の使臣として重く用ひられつつあれども、なんとして天使言霊別命に毒酒をすすめ奉るに忍びむやと、心は矢竹に焦燥てども、傍に国照姫の目を瞠り、眼をすゑて、その動静を窺ひつつあれば、いかんともなすに由なく、やむを得ず、酒に毒を混入したりける。
 この時同じ形したる二個の甕に酒を盛り、一個は毒の入らざる清酒を盛り、国照姫は、頭髪一筋を抜きて酒甕を縛り、毒酒の印とせり。二本の酒甕は命の前に据ゑられたり。ここに言霊別命、美山彦は晩餐をともにすることとなりぬ。口子姫は、件の頭髪をとり外し、清酒の甕に括りつけ、素知らぬ体を装ひゐたりける。
 晩餐には国照姫、口子姫あらはれて、酌婦の用をつとめたるが、国照姫は、頭髪を括りたる甕をとり、これを言霊別命に勧めたり。また口子姫は印なき甕をとりて、美山彦にすすめ、つぎに国照姫にもこれを勧めける。あまたの侍女は酒杯のあひだを往来し、歌舞音曲を奏でてこの宴を賑しぬ。酒はおひおひと進むにしたがつて酔がまはりぬ。このとき美山彦は、にはかに胸苦しとて席をはづし、言霊別命に無礼を陳謝しつつ、酔歩蹣跚として寝所に入り、まもなく頭痛をおこし、腹を痛め、咽喉よりは盛ンに黒血を吐き、七顛八倒苦しみける。侍臣は驚き、水よ薬よと周章狼狽、上を下への大騒ぎとなりける。時しも国照姫はまたもや頭痛を発し、腹を痛め、これまた七顛八倒苦しみて黒血を吐きその場に打ち倒れたり。言霊別命はこれを見て大いに驚き、国照姫の介抱に余念なかりける。
 口子姫は、言霊別命にむかひ目くばせしながら、美山彦の寝所にかけつけ、介抱に従事したりしが、幸にも、毒酒の量は少なかりしためか、数日の後夫婦は恢復を見るにいたりける。言霊別命は、吾身を毒害せむとし過つて夫婦が、毒酒を飲みたるその顛末を毫も知らず、また口子姫の反り忠義の所為なることをも知らずにゐたりしなり。
 美山彦は、ここに新しき湯槽を造り、なみなみと溢るるばかり湯を沸し、まづ言霊別命を賓客として、第一着に入浴を勧めけるが、口子姫は、言霊別命に何ごとか私語つつ一間に入りて衣服を脱ぎ、これを言霊別命に着せしめ、みづから言霊別命の衣裳を身に着し、悠々として湯殿に入りぬ。
 この時、国照姫は男神の浴殿に入りしことをたしかめ、ただちに美山彦に急告したれば、美山彦は時をはからひ、大身の鎗を提げ浴殿に入るや、たちまち魂消る女の叫び声。よくよく見れば思ひきや、わが寵臣の口子姫ならむとは、驚きあわてこれを援けむと駈けより見れば、湯槽の湯は、赤色に変じ、口子姫の身体は強直したるまま朱に染りて絶命しゐたりける。
 ここに美山彦は、……言霊別命をとり逃せしか残念至極なり、たとへ鬼神の勇ありて天を翔り、地を潜るとも、要害きびしきこの城内を遁るべき手段なし、あくまで探し索めて、多年の怨みを晴らさむ……と、あまたの従臣に命を下し、血眼となりて城内くまなく捜索しける。このとき城門を走り出むとする女性あり。清熊は怪しみてあとより追ひすがり、背後より襟筋目がけて無手とつかめば、女神に変装せる言霊別命は手早く衣を脱ぎ捨てて裸体となり、城の堀にザンブとばかり飛び込みたまひ、清熊の手には、口子姫の着衣が残れるのみ。言霊別命は、水底を潜り、向ふ岸につき、辛うじて命を拾ひたまひぬ。命はそれより裸体のまま、鬼城山の城塞を後にして、韋駄天走りに、北へ北へと落ち延びたまひぬ。
 寒気はますます烈しく歯の根も合はぬ苦しさをこらへて、とある荒廃家に逃げこみ、老人夫婦の厚意により、垢つき破れたる衣を与へられ、ホツと一息つきながら、なほも一目散に北方さして逃げ出したまへば、はるか後方より、声を限りに呼ぶものあり。ふりかへり見れば、まがふ方なき従臣村幸彦なり。命は彼に神策を授け、ふたたびこの場を引返して、鬼城山の偵察に向はしめたまひける。村幸彦は今後はたして、いかなる活動をなすならむか。
(大正一〇・一一・一五 旧一〇・一六 栗原七蔵録)
(第三章~第一一章 昭和一〇・一・一五 於今治市吉忠旅館 王仁校正)
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