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文献名1霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
文献名2第6篇 青雲山
文献名3第19章 楠の根元〔119〕
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-01-14 15:50:01
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月18日(旧10月19日) 口述場所 筆録者栗原七蔵 校正日 校正場所
OBC rm0319
本文の文字数1807
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本文  青雲山は、八王神として神澄彦任ぜられ、神澄姫妻となり、吾妻彦は八頭神となり、吾妻姫はその妻となりたまひて、青雲山一帯の神政を司ることと定まりにける。
 青雲山には国魂として、黄金の玉を祭るべく、盛ンに土木を起して、荘厳無比なる宮殿の建立に着手されたり。この宮殿を黄金の宮といふ。宮殿の竣工するまで、玉守彦をして大切にこの宝玉を保護せしめたまひぬ。
 この黄金の玉は、十二個の国魂のうちにても、もつとも大切なる国魂なり。八王大神一名常世彦は、いかにもしてこの玉を手に入れむとし、部下の邪神、国足彦、醜熊、玉取彦に内命を下し、つねに玉守彦の保護せる国魂を手に入れむと、手を替へ品を代へ、つけ狙ひゐたりける。
 玉守彦は、大切なるこの宝玉を敵に奪はれむことを恐れ、ひそかに同形の石玉を造り、これに金鍍金を施し、真正の玉には墨を塗りて黒玉となしゐたるを、玉守彦の妻玉守姫はこの様子をうかがひ知り、玉守彦に向つてその不都合を責め、かつ偽玉を造りたる理由を尋ねてやまざれば、玉守彦はやむを得ずして答ふるやう、
『この黄金の玉は天下稀代の珍品にして、再び吾らの手に入るべきものに非ず。われこの玉の保管を命ぜられしを幸ひ、同形の偽玉を造り、これを宮殿竣工の上、殿内深く納め、真正の玉はわが家に匿しおき後日この玉の徳によりて、吾ら夫婦は、青雲山の八王神となり、一世の栄華を極めむと思ふゆゑに、吾は偽玉を造りたり』
といひつつ玉守姫の顔をのぞき見しに、玉守姫は喜色満面にあふれ、おほいに夫の智略を誉め立てにける。
 玉守彦は、智慧浅く、口軽く、嫉妬深き妻の玉守姫に、秘密を看破されしことを憂ひ、終日終夜頭を垂れ、腕を組み、溜息をつき思案にくれける。女は嫉妬のために大事を洩らすことあり、いかにせば妻を詐り、この秘密の漏洩を防がむかと苦心焦慮したる結果、ここに玉守彦は、真偽二個の玉を玉守姫に預けおき、
『我は数日間山中を跋渉し、真宝玉の匿し場を探し来らむ。汝は大切にこの宝玉を片時も目放さず堅く守るべし。この玉は吾ら夫婦の栄達の種なり』
と、まづ名利欲をもつて玉守姫を欺き、自分は山に入りて兎を擒り、またにいたりて鮭を捕へ、夜中ひそかに宝珠山にわけ入り、広き谷川の瀬に兎を笊に容れ浅瀬に浸し置き、八尾の鮭を大樹の枝につるし、何喰はぬ顔にて数日の後わが家に帰り、玉守姫に、適当なる匿し場所を探し得たることを、喜び勇み報告したりける。玉守姫はおほいに喜び、
『善は急げといふことあり。一時も早く、この黒き黄金の宝玉を匿しおかむ』
と玉守彦の袖をひきて、そはそはしき態度を現はし急き立てたり。玉守彦は、
『しからば明朝未明に吾が家を出で、汝とともに宝珠山にゆかむ』
と答へ、その夜は夫婦ともに安眠し、早朝黒き玉を携へ山深くわけ入りける。途中かなり広き谷川の流れあり。二人は浅瀬を選びて渡りはじめ、川の中ほどにいたりし時、バサバサと音するものあり。玉守姫は耳敏くこれを聴きつけ、眼を上流に転じ見るに、川中には一個の笊が浅瀬にかかり動きゐたり。夫婦は不思議にたへずと近より、笊の蓋を明け見れば不思議や、中には兎が二匹動きゐたり。玉守姫は玉守彦にむかひ、
『これは実に珍しき獲物なり。天の与へならむ。幸先よし』
と笊と共にこれを拾ひて、なほも山奥深くわけ入りにける。
 鬱蒼たる老松は天をおほひ、昼なほ暗きまでに繁りゐる。その樹下に夫婦は横臥して息を休めゐたりしが、玉守姫はフト空を仰ぎ見るとたんに、
『ヤー不思議』
と絶叫したり。玉守彦は素知らぬ顔にて、
『不思議とは何事ぞ』
と言ひも終らざるに、玉守姫は頭上の松の梢を指さし、
『この松には沢山の鮭の魚生りをれり』
といふ。玉守彦はいかにも不思議千万とあきれ顔に答へ、ただちにその木にのぼり、鮭を一々樹の枝よりむしり取りぬ。夫婦は鮭と兎を重たげに担ひ、なほも山深くわけ入り、楠の大木の根元に玉を埋めて帰り来たりける。
 ここに夫婦は兎と鮭を料理して、祝ひの酒を飲み、雪隠にて饅頭喰ひしごとき素知らぬ顔にて日八十日、夜八十夜を過したりける。
(大正一〇・一一・一八 旧一〇・一九 栗原七蔵録)
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