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文献名1霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻
文献名2第5篇 局面一転よみ(新仮名遣い)きょくめんいってん
文献名3第32章 免れぬ道〔182〕よみ(新仮名遣い)のがれぬみち
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ入ってきたのは桃上彦であった。桃上彦は、国祖が事足姫、広宗彦、行成彦ら竜宮城の重臣一族を呼んでいる、と伝えた。三人が国祖のもとに参向すると、国祖の横には本物の八王大神、常世姫が控えていた。国祖は厳かに大道別をつれてくるように、と告げた。国祖は行成彦・大道別の活躍の労を謝しながらも、偽るべからずの天則違反を指摘し、律法のためにあたら忠臣を処罰しなければならないことを嘆いた。大道別は何も言わずに国祖に一礼すると、竜宮海に身を投げてしまった。その和魂、幸魂は海神となった。国祖はこれに琴比良別神と名を与え、永遠に海上を守らせた。荒魂、奇魂には日の出と名づけ、地上の守護とした。琴比良別神、日の出の神は、五六七神政成就の地盤であり太柱となる活躍をする因縁である。広宗彦、行成彦らは職を辞し、弟の桃上彦に天使長の職を譲ることになった。大江山の鬼武彦は国祖に対し、何ゆえ功あった行成彦らを退職させたのでしょうか、と恐る恐る尋ねた。国祖はただ、汝らの心に尋ねよ、とだけ答えた。この返答に鬼武彦はやや色をなし、我々をはじめ行成彦一同らは、国祖の命に従って忠実に行動しただけである、と恐れ気もなく奏上した。国祖は驚愕し、八王大神はいやらしい笑いを浮かべた。その意味は果たして何であろうか。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年12月25日(旧11月27日) 口述場所 筆録者広瀬義邦 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年3月30日 愛善世界社版197頁 八幡書店版第1輯 442頁 修補版 校定版207頁 普及版88頁 初版 ページ備考
OBC rm0432
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本文  しばらくありて桃上彦は、慌ただしく入りきたりて二人の前に拝跪し、畏れ多くも国治立命より吾母事足姫をはじめ御兄広宗彦命、行成彦にたいし大至急参向すべしとの厳命なりと報告したり。
 桃上彦は天使長広宗彦命の副となりて、神政を補佐し居たりしなるが、つひには兄二柱の愛を忘れ、みづから代つて天使長の聖職に就かむと企て居たるなり。このとき常世姫の来城せるを奇貨とし、たがひに心を合せて兄二柱を排除せむと考へたりける。事足姫は三柱の兄弟の子を伴ひて、国祖大神の正殿に伺候したりしに、国祖の傍には常世姫、常世彦の二神司が行儀正しく左右に侍し居たり。行成彦はこの姿を見て卒倒せむばかりに驚きたり。このとき国祖大神は、言葉おごそかに、
『大道別を吾が前に連れ来れ』
と命ぜられたるにぞ、行成彦は唯々諾々として、この場を退出し稍ありて、大道別を召し連れ国祖の御前にふたたび現はれけり。常世彦は大道別に向つて、
『汝の智略には余も感服したり』
と笑みを浮べて顔をのぞき込めば、大道別は機先を制せられて狼狽したり。国祖の大神は大道別に向ひ、
『汝は神界のために永年の艱難辛苦を嘗め、以て神人たるの天職を全うせしは、我も感謝の念に堪へず。されど汝は智量余りありて徳足らず、偽の八王大神となりてより忽ちその行動を一変し、その約に背きたるは神人として余り賞揚すべき行為にあらず。また行成彦以下の使臣の行動は、聖地を大切に思ふの余り天地の律法を破りたり。汝らは至誠至実の者なれども、如何せむ国祖の職として看過すべからず。アヽ、かかる功臣をば無残にも捨てざるべからざるか』
と落涙にむせびたまふ。大道別は恐縮しながら、国祖大神に目礼し、八王大神その他の神司らに一礼し直ちに御前を退出し、そのまま竜宮海に投身したりける。その和魂、幸魂はたちまち海神と化しぬ。国祖はこれに琴比良別神と名を賜ひ永遠に海上を守らしめたまひ、その荒魂、奇魂をして日の出と名を賜ひ、陸上の守護を命じたまひぬ。琴比良別神および日の出の神の今後の活動は、実に目覚しきものありて、五六七神政の地盤的太柱となり後世ふたたび世に現はるる因縁を有したまへるなり。
 ここに広宗彦命は国祖の御心情を拝察し、責を負ひて天使長の聖職を辞し、弟の桃上彦に譲りける。ちなみに桃上彦の神政経綸の方法は前巻に述べたるごとく、つひには国祖の御上にまで累を及ぼし奉るの端を開きたりける。
 八王大神は常世姫とともに桃上彦の襲職を祝したり。このとき大江山の鬼武彦は、高倉、旭を伴なひ国祖の大前に進み出でて、最敬礼を捧げたるのち、
『今回の常世城における行成彦以下の大功労者をして、退職を命じたまひしは如何なる理由にて候や』
と恐るおそる伺ねたてまつれば、国祖はただ一言、
『汝らの心に問へよ』
と答へたまひける。鬼武彦はやや色をなし、
『鹿猪尽きて猟狗煮らる。吾々は貴神の命によりて常世城に忍び入り八王大神を悩ませ、その陰謀を断念せしめたるのみ。決して行成彦をはじめ一行の使臣は大神に背きて自由行動を取りしにあらず。ただ一点の野心も無く、聖地を守り御神業を輔佐したてまつらむとしての至誠の行動に出たるのみ。また吾は内命によりて、忠実に行動せしは御承知の御事に候はずや』
と少しも畏るる色なく奏上したりける。
 国祖の大神の御顔には何となく驚愕の色表はれたまひぬ。それと同時に八王大神の面上にはいやらしき笑ひがひらめき渡りける。アヽ、国祖大神の顔色と八王大神の顔色との、氷炭の差異を生じたるは、果して何事を物語るものならむか。読者諸氏はこの不思議なる光景につきて十分熟考されむことを望むものなり。
(大正一〇・一二・二五 旧一一・二七 広瀬義邦録)
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