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文献名1霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻
文献名2第1篇 動天驚地
文献名3第6章 南天王〔206〕
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ顕恩郷の神々は、二人の女性を南天王の妃とするよう奏上した。南天王は、表面上これを許した。
塩治姫と見えたのは、実は春日姫であった。また、玉春姫と見えたのは、八島姫であった。国祖が隠退された後、国祖派の神々は、律法に遠慮することなく神術を駆使して邪神に対抗し始めていたのである。
春日姫、八島姫は、南天王が大道別であることを知って、再開を喜んだ。春日姫は恋人の鷹住別を思い出して沈んでいたが、鷹住別は清彦と名を変えて、南天王に仕えていた。二人は再会を喜んだ。
また、かつて大道別を想って故郷を飛び出した八島姫は自らの運命を嘆いていた。大道別は今は日の出の神・南天王となって国祖の神命を受けて活動中であるため、夫とすることはできなかったのである。
大道別は、そこで従者の芳彦という者を呼んだ。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月05日(旧12月08日) 口述場所 筆録者松村仙造 校正日 校正場所
OBC rm0506
本文の文字数1758
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本文  顕恩郷の大王神なる南天王は、その実大道別の分魂で、日の出神であつた。そして三柱を迎え来つた大亀は琴平別の化神である。
 神人らは二柱の女神の婉麗にして神格の高尚なるに敬服し、南天王に請ふて、二女神を妃にせむことを協議した。神人らの中より蟹若といふ者、推されて代表となり、南天王の宮殿に参向し、衆議一致の請願をなした。南天王は思ふところありて表面これを許した。これより顕恩郷は高貴なる三柱の神人によりて統一さるることとなり、南方より年々攻めきたる悪神の襲来も恐るるに足らずと異口同音に祝しあうた。
 今まで塩治姫と見えしはその実は春日姫であつた。春日姫には高倉白狐が始終守護してゐた。また玉春姫と見えしは実際は八島姫であつて、白狐の旭が守護してゐた。
 今まで国祖の御神政中は、大江山の鬼武彦以下正義の神人らは、敵に対するその神術をよほど遠慮へてゐたのであるが、もはや国祖は御退隠となり、いかなる権謀術数に出づるとも、今日は累を国祖に及ぼし奉る憂ひはなくなつた。そこで聖地の神人らは国祖大神の御無念を深く察し、わが身はたとへ天津神より天則違反に問はるるとも、至恩ある大神の敵にたいして、極力反抗をこころみ、復讐をなさむとするの念慮は、片時の間も忘れなかつた。
 二柱の女神は、南天王の宮殿深く仕へることとなつた。蟹若は大に喜んで神人にその旨を伝へ、一同は手を拍つて祝杯を挙げた。
 奥殿には南天王と春日姫、八島姫の三柱鼎坐して昔語りに夜を徹した。春日姫は思はず、大道別の日の出神に面会し、うれしさのあまり涙を湛へ、且つ俄に鷹住別のことを思ひ出し、憂ひに沈む面容であつた。南天王は、
『貴下は何ゆゑにかくの如く、この目出度き宿縁の喜びにたいし鬱ぎたまふや』
と言つた。春日姫はわづかに声を出して、
『たかす……』
と云つた。南天王はその声に春日姫の意を悟り、ただちに手を拍つて、
『清彦、清彦』
と呼んだ、声に応じて、一間より現はれ出でた神格の優れた侍神がある。見れば、春日姫の常世城を去りしより、夢寐にも忘れぬ恋人の鷹住別であつた。春日姫は思はず飛付かむとしたが他の神人の前を憚りて、動く心を吾から制止し、耻づかしげに俯いて啜り泣きに泣く。
 南天王は粋をきかして、鷹住別、春日姫二人を別殿に去らしめた。あとに残つた八島姫は南天王と二柱互に黙然として顔見合せ、うれし涙に暮れてゐた。八島姫は思ひきつたやうに、
『南高山において、貴下に生命を救はれ、それより貴下を慕ふ心、切りに起りて、つひには父母を棄て、御後を慕ひまつりしも、今は昔の夢となりたれども、一たん思ひつめたる最初の念は、今に消えやらず、妾が心の切なさを推量ありたし』
と前後もかまはず、南天王の膝に顔をあて、泣き叫ぶのであつた。
 南天王は八島姫の心情を憫れみ、いかにもして彼女を慰めむと思へども、一たん国祖より命ぜられたる大使命あれば、たとへ国祖は隠退し給ふとも、妄りに妻帯するは大神の神慮に反するものである。されどこの八島姫の心情を推知しては、さすが道義堅固なる南天王も、骨身も砕くるごとき切なき思ひをしたのである。
 八島姫は漸くにして顔をあげ、
『吁、妾は年老いたる父母二神を棄て、山の高恩を忘却し、かつ忠節無比の玉純彦を途中に追返したるは、今になつて思へば、実に妾が一生の不覚であつた。たとへ臣下の身分たりとも、彼がごとき忠良なる玉純彦をして、せめては吾夫にもつことを得ば、いかに幸ひならむかと夜ごとに思ひ浮ぶれども、かれ玉純彦は常世の国にて、一たび姿を見たるきり、今は何れにあるや、その居所も判然せず。また父の消息も聞かまほしけれど、今となりては如何とも詮術なく、日夜悲歎の涙に暮るるのみ』
と、流石女人の愚痴をこぼし、滝のごとく涙を流して、その場に倒れ伏しにけり。
 このとき南天王は何思ひけむ、つと座をたちて手を拍ち、
『芳彦、芳彦』
と呼ばはつた。芳彦ははたして如何なる神人であらうか。
(大正一一・一・五 旧大正一〇・一二・八 松村仙造録)
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