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文献名1霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻
文献名2第2篇 中軸移動よみ(新仮名遣い)ちゅうじくいどう
文献名3第10章 奇々怪々〔210〕よみ(新仮名遣い)ききかいかい
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ常世彦は驚いて宮殿の奥にのがれ、国祖に祈った。すると大江山の鬼武彦が現れて、角のある常治彦の姿と代わってしまった。同時に三人の常治彦が現れて、牛のように常世彦に突きかかってきた。すると奥殿から大爆音が聞こえて、瞬く間に宮殿は燃え尽きてしまった。竜宮城の金殿はにわかに鳴動し、天に向かって延長して雲に達した。金殿は際限なく延長し、巨大な浮橋を形作った。浮橋から白煙がもうもうと現れ、聖地に雪を降らせた。常世彦は聖地を捨て、アーメニヤに向かって逃げ出した。一方、エデンの宮殿も轟然と打ち倒れ火に包まれた。盤古大神は雪を掻き分けながらアーメニヤに向かって命からがら逃げていった。途中、急に太陽が熱を増して雪が溶け、そこらじゅうが泥海になってしまった。常世彦、常世姫、盤古大神らは樹の上に逃れたが、そこに多数の蛇が逃げてきて巻きつき、苦しめた。八頭八尾の大蛇が現れて暴れまわると水が引き、常世彦、常世姫、盤古大神らはアーメニヤにたどり着くことができた。盤古大神がアーメニヤに着くと、不思議にもそこにはすでに立派な宮殿が建てられており、妻の塩長姫、長子の塩光彦が多くの従者らとともに出迎えた。このように奇怪なことが続発する世界となってしまった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月06日(旧12月09日) 口述場所 筆録者松村仙造 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年4月15日 愛善世界社版63頁 八幡書店版第1輯 540頁 修補版 校定版65頁 普及版30頁 初版 ページ備考
OBC rm0510
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本文  八王大神常世彦は、この不思議な光景を見て、二人を伴ひ、奥殿に急ぎ入りて、心私かに国祖の神霊に祈願し、怪事続出の難を救はれむことを祈願した。
 奥の一間よりサヤサヤと、衣摺の音聞えて現はれ出でたる巨大の神は、大八洲彦命であつた。常世彦は夢に夢見る心地して、物をも言はずジツとその顔を見上げた。大八洲彦命と見えしは、大江山の鬼武彦であつた。常世彦は二度驚愕して、狐に魅まれしごとき顔付しながら、又もやその顔を熟視した。見るみる神の額に角が現はれた。そしてその容貌身長は、わが子の常治彦に分厘の差なきまでに変つてしまつた。表の門前に当つては神人らの騒ぎの声ますます頻りに聞える。八王大神は五里霧中に彷徨ひながら、この場を棄てて表玄関に立現れた。
 ここにも常治彦が神人らを相手に闘つてゐる。同時に三柱の常治彦が現はれて、角を以て牛の様に何れも四這になり、突き合を始めた。つひには常世彦を目がけて三方より突き迫つた。
 このとき竜宮城の方にあたりて、一大爆発の声が聞ゆるとともに、黒烟濛々と立上り、大火災となつた。常世姫は、命カラガラ火中よりのがれ出で、ヱルサレムに走りきたりて、常世彦に救援を請はむとした。このとき常世彦は、牛のごとく変化したる三柱の神に三方より突き捲られ、逃路に迷ひ苦しむ最中であつた。
 奥殿の方にあたりて、またもや大爆音が聞えた。見れば殿内は全部黒煙につつまれ、宮殿の四方より一時に火焔立昇り、瞬くうちに各種の建物は全部烏有に帰した。
 竜宮城の三重の金殿は俄に鳴動し、天に向つて際限もなく延長し雲に達し、その尖端は左右に分れ、黄金色の太き柱は東西に際限もなく延長し、満天に黄金の橋を架け渡したかのごとくに変つてしまつた。あたかも三重の金殿は丁字形に変化してしまつた。その丁字形の黄金橋を天の浮橋といふ。この橋より俄に白雲濛々として顕現れ、満天を白くつつんだ。たちまち牡丹のごとき雪は、頻りに降りきたり、見るまに聖地は雪に包まれてしまつた。常世彦は火と雪とに攻められ、あまたの神人らと共に、辛うじてアーメニヤの野にむかつて遁走しはじめた。
 一方エデンの宮殿は、轟然たる音響とともに、大地震動して巨城を滅茶々々に打倒し、樹木は根本より倒れ、火災は四方より起こり、黒煙に包まれ、咫尺を弁ぜざるの惨状に陥つた。時しも雪はにはかに降りきたり、道を塞ぎ、神人は自由に行動することができなくなつた。
 盤古大神はいち早くエデンの大河に船を泛べ、南岸に渡り、雪を掻分けながら些少の従者とともに、期せずして、アーメニヤの野にむかつて命カラガラ遁走した。降雪ますます烈しく、つひに一行は雪に埋もれてしまつた。
 このとき太陽はにはかに光熱を増し、四方山の積雪は一時に氷解し、地上はあたかも泥の海となつてしまつた。盤古大神はじめその他の神人らは、傍の木に辛うじて攀上つた。あまたの蛇その他の虫族は先を争うて木に上り難を避けた。前方の木の枝にあたつて泣き叫ぶ声が聞えた。見れば、竜宮城の司宰神なる常世姫が、木の上であまたの毒蛇に全身を巻かれて苦しむ声であつた。八王大神はその木の中腹にまたもやあまたの蛇に全身を巻付けられ、顔色蒼白となり、息も絶え絶えの光景である。
 このとき東南の方より、天地六合も一度に崩壊せむばかりの大音響をたて、黒雲を起し、驀地に進みきたる大蛇があつた。これは天足彦、胞場姫の霊より現はれた八頭八尾の大蛇であつた。大蛇は巨大なる尾を前後左右に打振り打振り暴れ廻つた。この震動に水は追々と減じ、大地の表面を露はすやうになつた。すべての蛇は先を争うて樹上より落下し、各自土中にその影を潜めた。このため常世彦、常世姫をはじめ、塩長彦は漸くにして危難を免れ、神人らと共に、アーメニヤに無事到着することを得た。
 塩長彦は、エデンの宮殿を棄てて遁走するとき、驚愕のあまり、妻の塩長姫を伴ふことを忘れてゐた。しかるに豈はからむや、アーメニヤの野には立派なる宮殿が建てられ、そのうちにわが妻の塩長姫および塩光彦は欣然として、あまたの神人らと共に、塩長彦一行を迎へたのは、奇中の奇とも言ふべきである。吁、かくの如く到るところに異変怪事の続発するは、大地の主宰神たる国祖を退隠せしめ、地上の重鎮を失ひたるがために、たとへ日月は天上に輝くといへども、霊界はあたかも常暗の惨状を誘起し、邪神悪鬼の跋扈跳梁に便ならしめたためである。これより地上の神界は、日に月に妖怪五月蠅のごとく群がり起り、収拾すべからざる常暗の世を現出した。
(大正一一・一・六 旧大正一〇・一二・九 松村仙造録)
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