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文献名1霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻
文献名2第5篇 一霊四魂よみ(新仮名遣い)いちれいしこん
文献名3第26章 体五霊五〔276〕よみ(新仮名遣い)たいごれいご
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグオリオン座(オレオン星) 北斗七星(北斗星) データ凡例 データ最終更新日2024-06-01 14:56:47
あらすじ天帝・大六合治立尊(おおくにはるたちのみこと)は、一霊四魂三元八力をもって万物を創造した。そして、万物を自ら直接保護するのではなく、各自に守り神を定めて、これを管掌せしめたもうた。太陽、大地、太陰をはじめその他万物に、霊魂・霊力・霊体が賦与されているのである。ここではそのうち、一霊四魂について大略を述べるにとどめる。大宇宙には、一霊四魂が原動力となって、活気凛々として活動している。小宇宙の一霊四魂とは、太陽が一霊=直霊である。これを大直日神とも言う。小宇宙の一霊である太陽自身にもまた、一霊四魂が存在しているのである。そして、太陽の一霊四魂それぞれに、また一霊四魂が存在する、という入れ子のような構造になっている。太陽の一霊四魂を特に、厳の身魂を総称する。また、霊主体従の身魂ともいう。ゆえに、大空は霊を主とし体を従としている。一方、大地は体を主とし、霊を従として形成されている。地の霊は瑞の身魂といい、体主霊従の身魂という。大地球の一霊=直霊を特に、大曲津日の神という。大地球内にもそれぞれ一霊四魂がある。大地球の荒魂・奇魂・幸魂・和魂の各直霊を、八十曲津日の神という。重く濁ったものが地を形成したがゆえに、地上に棲息する限りは、体主霊従の身魂に制御されるものなのである。だからこそ、体主霊従を調和して、霊体一致の美しい身魂を作る必要があるのである。体主霊従とは、決して体が霊に勝った状態を言うのではなく、天の命じる体主霊従とは、体五霊五の状態である。この状態から、体六霊四などの体が勝った状態に超過するとき、それが罪となるのである。体五霊五の天測を破った身魂を、大曲津神という。また、体が超過した状態に導こうとする身魂を八十曲津神という。大曲津日の神(大地球の直霊)・八十曲津日の神(大地球の四魂の各直霊)は、体主霊従の大地球の悪を制御する直日の神である。これと、曲津神を混同してはならない。厳の身魂は荒魂、和魂に重きをおく。瑞の身魂は奇魂、幸魂に重きをおいている。次に、伊都能売の身魂について簡単に述べると、この身魂は月の霊魂ともいい、五六七(みろく)の身魂といわれている。伊都能売の身魂は厳にも瑞にも偏らず、厳・瑞の身魂を相調和した完全無欠の身魂である。伊都能売の身魂は時々刻々、形を変えて同じところに固着することがない、反省力の強い活動を備えている。このように身魂が活用できれば、それは伊都能売の身魂と言えるのである。これは、善悪正邪を超えて自由自在の活動をなしうる、至粋至純の神霊の活用なのである。伊都能売の身魂の活用を会得して、自由自在の神人となることができれば、初めて五六七の活動をなすことができるのである。月にもまた、一霊四魂がある。月球を保持しているのは、北斗星・北極星・オリオン星・三角星の四大星体である。四大星体は月球を直接保護しており、瑞の身魂の活用を主としつつ、大空、大地の中間を調節する重要な職務を果たしているのである。「体主霊従」という言葉は、体が勝った天則違反の行動を行う身魂を指していう場合がある。ここで言う大地球の「体主霊従」とは、体が五・霊が五という霊魂の組織構成上の説明である。両者を混同してはならない。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月21日(旧12月24日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年5月10日 愛善世界社版147頁 八幡書店版第1輯 681頁 修補版 校定版149頁 普及版59頁 初版 ページ備考
OBC rm0626
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本文  天帝大六合治立命は一霊四魂三元八力を以て万物を造り、自ら直接に之を保護し給ふことなく、各自にその守り神を定めて、之を管掌せしめ給ふは、この物語に依りて考ふるも最早明かに判明する事と思ふ。
 大神は太陽を造つて、これに霊魂、霊力、霊体を賦与し給ひ、大地を造りて又これに霊魂、霊力、霊体を賦与し、太陰を造り、列星を造りその他万物各自に霊魂、霊力、霊体を賦与し給ひしなり。今は唯其の一霊四魂について、大略を述べむとするなり。
 大宇宙には、一霊四魂が原動力となりて、活機凛々乎として活動しつつあり。先づ小宇宙の一霊四魂に就て述ぶるならば、大空の中心に懸れる太陽は直霊にして、これを一霊ともいひ、大直日神ともいふなり。
 而して太陽には、荒魂、和魂、幸魂、奇魂の四魂が完全に備はり、その四魂はまた一々直霊を具有し、また分れ、また四魂を為して居る。さうして是らの直霊を神直日神といふ。その四魂また分派して四魂をなし、各々直霊を備ふ。大空の諸星は、皆一霊四魂を各自に具有し居るものなり。
 而して太陽の一霊四魂を厳の身魂と総称し、かつ霊主体従の身魂ともいふなり。故に大空は霊を主とし、体を従とす。大空中に懸れる太陽、太陰および列星は、皆幽体を以て形成られあるなり。ゆゑに太陽、列星の中に鉱物ありと雖も、大地のごとく堅からず、重からず、その重量に非常の差あるを知るべし。
 大空中における一霊四魂の分布状態を、仮に図を以て示せば左図の如し。
[#図 一霊四魂の分布状態]
 大地は体を主とし、霊を従として形成られあり。故に木火土金水が凝結して生成化育を営みつつあるなり。太陽の霊魂を厳の身魂と称するに対し、地の霊を瑞の身魂といひ、体主霊従の身魂といふ。また大地球の直霊を大曲津日の神といひ、荒魂、和魂、幸魂、奇魂の四魂を備へ、その四魂は太陽のごとく分離してまた直霊を備ふ。その直霊を八十曲津日の神といふ。この四魂はまた更に分れ、際限無く大地一面に一霊四魂を分布されつつあるなり。
 天地開闢の初めに当り、清く、軽き物は天となり、重く、濁れるものは地となりぬ。故に地上は幾万億年を経ると雖も、天空のごとく清明無垢なることは、到底できざるは自然の道理なり。故に、地上に棲息する限りは、体主霊従の身魂に制御さるるものなり。ここに於いてか体主霊従を調和し、霊体一致の美はしき身魂を造らざるべからざるなり。体主霊従とは、体六霊四の意に非ず、霊主体従とは霊六体四の意に非ず、体主霊従なるものは体五霊五の意味なり。
 然るに動もすれば、地上の人類は体六或は体七、体八となり、霊四、霊三、霊二、霊一となり易きものなり。故に体主霊従と雖も、体五霊五は、即ち天の命ずる所にして、これに体超過すれば、いはゆる罪となるなり。体五霊五の天則を破りたる吾人の身魂を、大曲津神と云ひ、また吾人をして外面より悪に導く身魂を八十曲津神といふなり。
 ゆゑに大曲津日の神、八十曲津日の神は、曲津の名ありと雖も、決して悪神に非ず、悪を制御する一種の直日神である。曲津日と曲津といふ神の区別を混同せざる様注意すべし。
 大地の一霊四魂の分布は、即ち前記太陽の図に準じて知るべきなり。而て厳の身魂は、荒魂、和魂最も重きを占め、瑞の身魂は、奇魂、幸魂最も重きを占め居るなり。
 つぎに伊都能売の身魂に就て略述すれば、この身魂は、一に月の霊魂ともいひ、五六七の身魂と称せらる。五六七の身魂は、厳の身魂に偏せず、瑞の身魂にも偏せず、厳、瑞の身魂を相調和したる完全無欠のものなり。
 而して伊都能売の身魂は、最も反省力の強き活動を備へて、太陽のごとく常に同じ円形を保つことなく、地球のごとく常に同形を保ちて同所に固着すること無く、日夜天地の間を公行して、明となり、暗となり或は上弦の月となり、また下弦の月となり、半円となり、満月となり、時々刻々に省みるの実証を示しゐるなり。
 斯くのごとく吾人の身魂の活用し得るを、伊都能売の身魂といふ。伊都能売の身魂の活動は、時として瑞の身魂と同一視され、或は変性女子の身魂と誤解さるる事あり。
 伊都能売の身魂は、変性男子の身魂にも非ず、また変性女子の身魂にもあらず。完全無欠にして明暗、遠近、大小、賢愚、肖不肖、善悪等の自由自在の活動をなし得る至粋至純の神霊の活用なり。
 かくのごとく自由自在の神人たることを得ば、初めて、五六七の活動をなし得べきなり。月にもまた一霊四魂あり、その四魂の各々にもまた一霊四魂の備はれることは、太陽地球と同一なり。而てこの月球を保持するは、前巻に述べたるごとく、北斗星、北極星、オレオン星および三角星の四大星体である。この四大星体は、月球の直接保護に任じ、瑞の身魂の活用を主としつつ大空、大地の中間を調理按配する重要なる職務を有するものなり。
(附言)
霊五体五(霊主体従)をひのもとの身魂といひ、体五霊五(体主霊従)を又ひのもとの身魂といふ。併し行動上の体主霊従は、之を悪の身魂または智慧の身魂といふなり。また霊主体従とは霊五体五の意味で、体主霊従とは体五霊五の意味なりといふ説明は、組織的の説明にして、行動上の説明にあらず。読者よくよく注意すべし。
(大正一一・一・二一 旧大正一〇・一二・二四 外山豊二録)
(第二六章 昭和一〇・二・一三 於勝浦支部 王仁校正)
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