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文献名1霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻
文献名2第6篇 百舌鳥の囁よみ(新仮名遣い)もずのささやき
文献名3第36章 三五教〔286〕よみ(新仮名遣い)あななひきょう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-04-23 18:50:23
あらすじ
東彦は、北光天使の無限の忍耐と慈悲心に感服し、その徳を賛美した。漂浪人たちはそれぞれ、二人の宣伝使の弟子となった。宣伝使一向はそれぞれ、南と西へ、再開を約しつつ、宣伝の旅に出立した。

東彦は黄金山に帰ると、五大教教主・埴安彦に、三大教の宣伝使・北光天使の神業と三大教の教理を奏上した。埴安彦は大いに感じるところあり、さっそく使いを霊鷲山に使わして、三葉彦神を黄金山に迎えた。

三葉彦は北光天使とともに黄金山に参り上り、五大教の教理を聞いて互いに諒解し、ここに両教を統一して三五教と改称することとなった。

埴安彦は女神であり、三葉彦は男神であった。三葉彦は名を改めて埴安姫神となり、埴安彦神を補佐して救いの道を天下に宣伝することとなった。

東彦は、天岩戸の前に偉功を立てた石凝姥天使の前身である。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月22日(旧12月25日) 口述場所 筆録者石破馨 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年5月10日 愛善世界社版218頁 八幡書店版第1輯 705頁 修補版 校定版218頁 普及版91頁 初版 ページ備考
OBC rm0636
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本文  五大教の宣伝使東彦天使は、北光天使の無限の慈悲心と、その忍耐力に感服し、口を極めてその徳を讃嘆し、かつ天地に向つて、
『吾々は宣伝使の聖き職にありながら、かくまで仁慈深く、忍耐強く世に処する事はできなかつた。実に神に対しても恥かしく、且つ申訳もなき次第であつた。今日まで、意気揚々として自分は最も聖き者、正しき者、かつ博愛に富み忍耐強き者と自惚れてゐた。然るに三大教宣伝使の心と、その行ひの立派さ尊さ、吾々宣伝使はその足下にも寄りつけない。嗚呼今日は慈愛深き大神様の御恵みによつて、活たる教訓をうけました。嗚呼今日極めて尊き神様の大御心を覚らして頂きました。過去を顧みれば、私はヨウも大きな面をして、宣伝歌を謡ひながら、天下を遍歴したことでせう。かくのごとく不純にして愛の欠げたる吾々が、天下の人々に向つていかに口を酸くして説き諭すも、何ほど骨を折るも、その効果の挙がらないのは当然であります。嗚呼神様よ、自惚強き、力弱き、心の暗き盲目同様の吾々を、今日までよくも赦して下さいました。私のごとき盲目が、世の中の盲目の手を曳いて、暗の地獄へ導いたことは何ほどか判りませぬ。一生懸命に心を尽し、身を尽し、神様の誠の御用を努めさして頂いた積りで、神様の御邪魔ばかり致して居りましたことを、今更の如く悔悟いたします。ドウカ吾々の心に一ツの灯火を照らさせ給うて、三大教の宣伝使北光天使様のやうな、聖き美はしき、仁慈に富める、耐へ忍びの強き天使とならしめ給へ。吾々に天津神より下し給うたる、直日の御霊の本守護神をして、天地に輝き渡る美はしき、伊都能売の霊魂として、御用の一端に御抱へ下さらむことを願ひ奉ります』
と感謝の涙に咽びつつ、祈願を凝らしける。
 北光天使を始め一同は感謝の涙に打たれて、ここに一同宣伝歌を合唱し、声朗かに天津祝詞や神言を奏上したり。
 今まで雨雲に包まれたる大空は東西にサツと開けて、中天には明光赫々たる日の大御神が一同の頭上を照らし給ひぬ。
 ここに北光天使は南へ、東彦天使は西へと、再会を約し惜き別れを告げにけり。
 而して一同は、二人の宣伝使の弟子となつて、天下に神の福音を述べ伝ふこととなりける。
『エデンの河の水清く  心も聖き宣伝使
 西と南に別れ行く  黄金の山は天空に
 天津日の如輝きて  烏羽玉の世を照らしつつ
 神の御国に救はむと  埴安彦命もて
 東の国や西の国  海川山野打ち渡り
 霜の朝や雪の宵  踏み分け進む神の道
 霊鷲山に現れ坐せる  三葉天使の命もて
 玉の井村に現はれし  心も聖き宣伝使
 暗きこの世を照さむと  巡り巡りて北光の
 天使の命の宣伝歌  清く流れてエデン河
 岩より堅き真心を  打ち破り諭す岩の上
 巌に松の生ふるてふ  常磐堅磐の神の世に
 造り固めて天に坐す  天津御神の御許べに
 功績を建てむと勇ましく  足に任して葦原の
 千草百草押し分けつ  四方の民草救ひ行く
 嗚呼勇ましき宣伝使  実にも尊き宣伝使』
と清河彦は、二人の宣伝使を讃美する歌を謡ひながら、霊鷲山に北光天使と共に到着したりける。
 ここに東彦は、一たん黄金山の山麓の埴安彦神の御許に帰り、三大教の宣伝使たる北光彦の言心行一致の神業を讃嘆しながら奏上し、かつ三大教の教義を詳細に語つた。埴安彦神は之を聞いて大に感じ、直に使を霊鷲山に遣はし、三葉彦神を迎へ帰らしめたり。
 三葉彦神は三大教の教主である。このとき北光天使より、五大教の教義を詳細に聞きて大に歓びつつあつた際のこととて、直に承諾の意を表し、北光天使と共に黄金山に参ゐ上り、埴安彦神に面会して、種々教理を問答し、互に諒解を得て此処に両教を統一し、三五教と改称することとなりぬ。
 而して埴安彦神は女神にして、三葉彦神は男神なり。ここに両教一致の結果、三葉彦神は名を改めて、埴安姫神となりて女房役を勤め、救ひの道を天下に宣伝することとなりぬ。この東彦は、天岩戸の前に偉功を建てたる石凝姥天使の前身なり。
(大正一一・一・二二 旧大正一〇・一二・二五 石破馨録)
(第三〇章~第三六章 昭和一〇・二・一六 於阿万支部 王仁校正)
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