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文献名1霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻
文献名2第8篇 五伴緒神よみ(新仮名遣い)いつとものおのかみ
文献名3第48章 鈿女命〔298〕よみ(新仮名遣い)うずめのみこと
著者出口王仁三郎
概要
備考
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あらすじ岩彦の怒声に逃げ散った群集は、またもや十字街頭に集まってきて、今度はそこかしこで喧嘩を始めた。元照別の従者らは、喧嘩を制止にかかっている。そこへ先ほどの美しい女宣伝使が長袖を振りながら、悠々として歌い舞い始めた。その歌は、元照別がウラル彦に臣従したことを厳しく戒める歌であった。岩彦も、拳を固めた大男も、この歌にぐにゃぐにゃとなってしまった。広道別は、この女宣伝使が出雲姫であることを知った。互いに挨拶を交わしていると、元照別の従者たちが、宣伝使たちを丁重に迎えにやってきた。群集の祭頭で広道別に殴りかかって強直していた男(熊彦)は、いよいよ改心して宣伝使となった。これは、天岩戸開きで手力男と並んで岩戸を開いた、岩戸別神の前身である。手力男神のまたの名を豊岩窓神という。岩戸別神のまたの名を櫛岩窓神という。そして出雲姫は、天宇受売命の前身である。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月24日(旧12月27日) 口述場所 筆録者井上留五郎 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年5月10日 愛善世界社版290頁 八幡書店版第1輯 730頁 修補版 校定版291頁 普及版121頁 初版 ページ備考
OBC rm0648
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本文  一旦逃げ散つたる群集は、再び十字街頭に潮のごとく集まつて来た。さうして互ひに争論をはじめ、つひには撲り合ひ、組打の修羅場となつた。敵味方の区別なく、手当り放題に、打つ、蹴る、撲る、たちまち阿鼻叫喚地獄の巷と化し去りにける。
 例の仁王は依然として、十字街頭に硬くなり佇立しをる。
 一方元照別の従者は、声をかぎりに制止した。されど争闘はますます激しくなりぬ。
 このとき女の宣伝使は、群集の中に蓑笠を脱ぎ捨て、花顔柳腰あたりに眼を欹てながら、悠々として長袖を振り、みづから謡ひつつ舞ひはじめける。
『羅馬の都の十字街  押し寄せきたる人の浪
 心も暗く身も暗き  常夜の暗のウラル彦
 ウラルの姫の曲事に  相交こりて村肝の
 心も曇る元暗の  別らぬ命の誕生日
 飲めよ騒げの宣伝歌  一寸先は真の暗
 暗の夜には鬼が出る  鬼より恐い仁王さま
 十字街頭に待ち受けて  元暗別の素首を
 抜くか抜かぬかそりや知らぬ  知らぬが仏の市人は
 元暗別に欺されて  眉毛を読まれて尻ぬかれ
 尻の締りはこの通り  渋紙さまが現はれて
 渋い顔して拳骨を  固めて御座る恐ろしさ
 殿さま恐いと強飯を  こはごは炊いて泣面で
 おん目出目出たい御目出たい  目玉の出るよな苦面して
 血を吐く思ひの時鳥  ホツと一息する間もあらず
 現はれ出たる荒男  その振り上げた拳骨に
 荒肝とられてあら恐い  荒肝とられてあら恐い
 恐い恐いと言ひながら  何が恐いか知つてるか
 何程威勢が強くとも  心の暗い元暗別の
 醜の霊や仁王さま  それより恐いは踵の皮
 まだまだ恐いものがある  天地を造り日月を
 造つて此世を守られる  神の律法は厳しいぞ
 律法を破れば其日から  根底の国へと落されて
 焦熱地獄や水地獄  地獄の釜の焦おこし
 それも知らずに今の奴  盲目ばかりが寄り合うて
 飲めよ騒げと何のざま  一寸先は火の車
 廻る因果の報いにて  羅馬の都は眼の当り
 焼けて亡びて真の暗  栄華の後には月が出る
 月は月ぢやが息尽きぢや  きよろつきまごつき嘘つきの
 嘘で固めた羅馬城  天津神より賜ひたる
 元の心を研き上げ  元照別の神司となり
 三五教の神の法  耳を浚へて聴くがよい
 お前の耳は木耳か  海月の如く漂うた
 この人浪を何うするぞ  浪打ち噪ぐ胸の中
 さぞや無念であろ程に  慢心するにも程がある
 羅馬の都を輿に乗り  吾物顔に練り歩く
 貴様は脚はどうしたか  虎狼や豺の
 様な心で世の中が  治まる道理は荒浪の
 浪に漂ふ民草を  どうして救ふ元暗の
 別の判らぬ盲目神  か弱き女人の吾なれど
 天津御空の雲別けて  降り来れる出雲姫
 出雲の烏が啼くやうに  うかうか聞くなよ聾神
 盲目聾の世の中は  なにほど立派な神言も
 どれほど尊い神さまの  声も聞けよまい御姿も
 見えはしまいが神様に  貰うた身魂を光らして
 元照別の天使となり  昔の心に立復り
 撞の御柱大御神  天の御柱大御神
 国の御柱大神の  御前に詫びよ伏し拝め
 元は尊き大神の  分けの御魂と生れたる
 元照別にはあらざるか  甲斐ない浮世に永らへて
 吾物顔に世の中を  振れ舞ふお方の気が知れぬ
 ヤツトコドツコイ、ドツコイシヨ  ヨイトサー、ヨイトサ
 ヨイヨイヨイの  ヨイトサツサ』
と節面白く、手つき怪しく踊り狂うた。
 木綿の洗濯物に固糊を付けた様に、街頭に鯱張つて居た岩彦も、大の男も、この歌にとろかされて、何時のまにか菎蒻のやうに、ぐにやぐにやになつて了つて居た。
 広道別天使は女宣伝使にむかひ、
『貴方は噂に聞く、出雲姫におはせしか。存ぜぬこととて、無礼の段御許しくだされませ』
と慇懃に挨拶した。
 出雲姫は丁寧に挨拶を返す折しも、礼服を着用したる四五の役人らしき者、前に現はれ丁寧に辞儀をしながら、
役人『私は羅馬の城に仕へまつる端下役であります。今城主の命令により参りました。どうかこの駕籠に乗つて羅馬城へ御出張を願ひたい』
と頼み入つた。
 元照別天使の輿は何故か、後へ一目散に引返して了つた。
 この群集の中から現はれ、十字街頭に拳を固め、口を開いたなり強直してゐた大の男は、いよいよ改心して宣伝使となり、天の岩戸の前において手力男命と相並び、岩戸を開いた岩戸別神の前身である。
 手力男神の又の名を、豊岩窓神といひ、岩戸別神の又の名を、櫛岩窓神と云ふのである。さうして今現はれた出雲姫は、岩戸の前に俳優をなし、神々の顎を解いた滑稽洒落の天宇受売命の前身である。
(大正一一・一・二四 旧大正一〇・一二・二七 井上留五郎録)
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