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文献名1霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻
文献名2第1篇 大台ケ原よみ(新仮名遣い)おおだいがはら
文献名3第1章 日出山上〔301〕よみ(新仮名遣い)ひのでさんじょう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2018-05-02 12:52:59
あらすじ中国一の大高山である大台ケ原の中央に、雲突くばかりの大岩窟があった。日の出神は踏み分け踏み分け、この岩窟の前にやってきた。折から、天地も崩れるばかりの大音響ものすごく、八岐の大蛇を先頭にして大蛇の群れが渓谷を這い、岩窟を指して進んでくる。凄まじい光景の中、日の出神は黙然として瞑目静座不動の姿勢を保っている。忽然として白髪異様の妖神が現れ、この山は盤古神王・塩長彦の娘・塩治姫が鎮まる霊山であれば、即刻に立ち去るように日の出神に警告した。日の出神はむっくと立ち上がり、盤古神王は地教山に隠れており、エルサレムには国治立命の従者・紅葉別が盤古神王と名乗って天下の形成を観望している、と明かした。そしてその事実を知らない妖神は、偽盤古神王・ウラル彦の邪神一派ではないかと詰め寄った。妖神は日の出神に喝破されて、自分は大事忍男であると正体を明かした。そして大蛇悪鬼を呼び寄せ、日の出神に降伏を迫った。日の出神は刀の柄に手をかけて、あくまで徹底抗戦の意を表した。すると大事忍男はその勢いにおされ、岩窟に逃げ入ってしまった。悪鬼邪神の姿は煙となって消えうせた。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月30日(旧01月03日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年5月31日 愛善世界社版7頁 八幡書店版第2輯 39頁 修補版 校定版9頁 普及版4頁 初版 ページ備考
OBC rm0701
本文のヒット件数全 1 件/天教山=1
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本文  千歳の老松杉林  檜雑木苔蒸して
 神さび立てる大森林  麓を廻る中国一の大高山
 東南西に千波万波の押寄する  大海原を控へたる
 雲井に高く神徳も  大台ケ原の中央に
 雲つくばかりの大岩窟あり  盤古神王自在天
 自由自在に世の中を  思ひのままに掻き乱し
 万古不動の礎を  建てむとしたる立岩の
 をぐらき窟の奥深く  探り知られぬ其の企み
 天津御神の勅以て  豊葦原の中津国
 淡路島なる聖域に  天降りましたる伊弉諾の
 神の光の四方の国  暗夜を開く大道別命の分霊
 日の出神は朝露を  踏み分け登る宣伝使
 漸う岩窟の前に辿り着く  彼方此方に鳴き渡る
 百鳥千鳥の鳴く声は  岩戸の前に百神の
 囁く如く聞ゆなり  折から深き山奥より
 天地も崩るるばかりなる  大音響の物凄く
 火焔の舌を吐きながら  渓間を目がけ降りくる
 八岐の大蛇を先頭に  数限りもなき大蛇の群
 巌窟を指して進みくる  その光景の凄じさ
 心震ひ魂縮まる許りなり  日の出の神は黙然と
 瞑目静坐不動の態。
 忽然として現はれたる白髪異様の老神、右手に赤銅の太き杖をつき、左手に玉を捧げながら、日の出神に向ひ鏡の如き両眼を刮と見開き声をかけ、
『何者なればこの神山に断りも無く登り来るか。抑も当山は、盤古神王塩長彦命の御娘神、塩治姫神の永久に鎮まりたまふ神界所定の霊山なり。一刻も早くこの場を立ち去れ。早く早く』
とせき立てたり。
 日の出神は、むつくとばかり立ち上り、
『実に心得ぬ汝が今の言、盤古神王とは彼れ何者ぞ。兇悪無道の常世彦命に擁立され諸越山に住所を構へ、畏れ多くも国祖国治立命をして窮地に陥れしめたる大逆無道の根元神、今は僅かにヱルサレムの聖地に割拠し、螢火のごとき微々たる光を照らし、漸くにしてその神威を保続し、神政を布くといへども、暴力飽くまで強き大国彦神の神威に圧迫され、部下の諸神司は日に夜に反覆離散し、神政の基礎はなはだ危し。さはさりながら、いま汝の述べ立つる盤古大神は、果してヱルサレムの城主塩長彦命の娘神塩治姫命には非ざるべし。察する所アーメニヤの野に神都を開く、偽盤古神王ウラル彦神の一味の邪神、この神山に身を遁れ諸神を偽り、時を待つて天教山を占領し、己れ代つて盤古神王たるに非ざるか。ヱルサレムに現はれ給ふ盤古神王は、真の塩長彦命なれども、現在は仔細あつて地教の山に隠れ給ひ、ヱルサレムに在す盤古神王は、勢力微々たる国治立命の従神紅葉別命、今は盤古神王と故あつて偽り、天下の形勢を観望しつつあり。汝が言ふところ事実に全く相反し信憑すべき事実毫末もなし。盤古神王をヱルサレムに迎へ奉り、かつまた地教山に遷し奉りしは斯く申す日の出神なり。この上尚ほ答弁あるか』
と刀の柄に手をかけ、返答次第によつては容赦はならぬと詰め寄れば、白髪異様の老神は、大口開けてカラカラと打笑ひ、
『われは大事忍男神なり。盤古大神が娘塩治姫命の御隠れ家と言挙げしたるは真赤な偽り。もはや是非なし。汝に看破されしこの上は、破れかぶれの我が活動、いまに吠面かわくな。汝いかに武勇絶倫にして、たとへ獅子王の勢あるとも、この嶮しき神山にただ一人分け入り、いかに千変万化の智勇を揮ふも、汝一人の力におよばむや。すみやかに兜を脱いで我が前に降参するか、ただしは汝が携へもてる錆刀を以て、潔く割腹するか、返答如何に』
と百雷の一時に轟くごとき怒りの声、天地も割るるばかりであつた。山中俄に騒がしく、峰の頂谷の底一度に高き鬨の声、大蛇や悪鬼を始めとし、異様の怪物雲霞のごとく一度に押寄せ、咆哮怒号するさま身の毛も竦立つ許りなりけり。
 日の出神は、少しも屈せず立岩を脊に、刀の柄に手を掛けて、
『たとへ幾億万の強敵きたるとも、斬つて斬つて斬り捲り、やむを得ざれば屍の山に、血潮の河、全山ことごとく唐紅に染めなさむ、いざ来い勝負』
と身構へたり。
 大事忍男神と自称する白髪異様の妖神は、この勢に辟易し巌窟めがけて一目散に逃げ入り、押寄せきたる悪鬼邪神の姿は煙のごとく消え失せて、後には渓間を流るる水の音、松吹く風の響、面を撫でる春の陽気も美はしかりける。
 渓間に囀る百鳥の声は、たちまち天の原雲路を分けて降りくる。天女の奏づる音楽かと疑はるる許りなりける。
(大正一一・一・三〇 旧一・三 外山豊二録)
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