素尊が大気津姫を殺した段は、大神の御法則に違反していた衣食住の方法を、根本的に改められた、ということである。
殺された大気津姫の頭に蚕が生ったということは、天地経綸の大道に奉仕する政治が行われた、ということである。
二つの目に稲種が生った、というのは、社会の上下階級という「二つの目」に、穀食がなされ、正食に還ったということである。
また宗教家であれば、顕幽一本の真理を達観して、万民を教化するに到ることを言うのである。
二つの耳に粟生り、というのは、耳とは生産機関のことである。粟生りとは、物質、霊界ともに円満に発達した、ということである。
鼻に小豆生り、というのは華美な衣服を改め、実務に適した制服を定めた、ということである。
陰に麦生り、とは、西洋は西に位置し、陰の位置にあるため、陰の穀物である麦を食する、という意味である。尻に豆生り、というのは、日本でも北海道のような寒い地方は、脂肪が豊富な豆を食する必要がある、ということである。
そして、これらの素尊の衣食改革のご提案を、神産巣日御祖神がただちに採用された、というのである。これらの素尊のご提案をもとに、天地改良の神策を樹立されたのである。
人間は、この天則に反して暴飲暴食するときは、神の宮居である身体を損なうことになるので、日々の食物には気をつけるべきである。