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文献名1霊界物語 第11巻 霊主体従 戌の巻
文献名2第4篇 満目荒寥よみ(新仮名遣い)まんもくこうりょう
文献名3第22章 征矢の雨〔489〕よみ(新仮名遣い)そやのあめ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-08-11 19:51:30
あらすじ時公が岩窟の扉をがらりを開けると、それは石凝姥宣伝使・東彦であった。東彦は、岩窟から漏れ聞こえる三五教の歌を聞きつけて、やってきたのであった。一同が再開を懐かしんでいると、またもや岩窟の外から、ウラル教の捕り手たちの足音が聞こえてきた。時公と東彦が矢面に立って、迎え撃つ。捕り手の中から大男が現れて、熊と名乗り、宣伝使たちに降伏を促した。東彦は朗々と改心を促す宣伝歌を歌うと、矢はぴたりと止み、捕り手たちは雪の中にうずくまってしまった。松代姫、梅ケ香姫は、おのおの三五教の教理と説き諭して回った。そのためいずれも改心して、宣伝使たちに従うこととなった。神の誠を知って四魂の活用がまったくなった神人の言霊には、いかなる悪鬼邪神といえども帰順せざるものはない。故に宣伝使たるものはまず己の身魂を磨き、すべての神人に対して我が身と同様の心で対さなければならない。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年03月03日(旧02月05日) 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年9月10日 愛善世界社版210頁 八幡書店版第2輯 589頁 修補版 校定版214頁 普及版92頁 初版 ページ備考
OBC rm1122
本文の文字数3119
本文のヒット件数全 3 件/ウラル教=3
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本文  岩窟の中には二人の宣伝使を始め、時公外六人は、足音が岩戸の前にピタリと止りしより、頭を傾け思案に暮れ居たり。暫くありて時公は、
『今外に立ち止つて中の様子を窺つて居る奴は、ウラル教の間者か。よもや三五教の宣伝使ではあるまい。松代姫様どうでせう、いつその事、戸をガラリと開いて、ウラル教であれば言向け和してはどンなものでせうなア』
松代姫『心配は入りませぬ、開けて下さいませ』
時公『承知致しました』
と、ガラリと岩室の戸を引張り開けた。戸に凭れて居た男は戸を引くと共に岩窟の中にゴロリと転げ込んだ。見れば石凝姥の宣伝使である。
時公『ヤア、貴方は東彦様、エライ失礼をしました。これは又不思議な処でお目にかかつたものです』
 石凝姥は起き上り、塵を払ひながら、
東彦『ヤア、貴方は時さま、ヨウ梅ケ香さま、これはこれは不思議の御対面と申すもの、も一人の女の方は誰人で御座いますか』
梅ケ香姫『ヤア東彦さま、よう来て下さいました。妾の姉の松代姫の宣伝使でございます。姉さまの竹野姫がコーカス山の岩窟に、悪魔のために閉ぢ込められて居ると聞きまして今救ひ出しに行かうとする途中です』
東彦『それは誠に都合のよい事、我々もこの山にはウラル彦の一派が立籠ると聞き、その魔神を言向け和さむと、雪掻き分けて唯一人やつて来ましたところです。斯様な所にお目にかかるも神のお引合せ、明日は花々しく働きませう。我々もこの岩戸の前迄二人の男に案内さして出て来ましたが、外に立つて漏れ来る声を耳を澄ませて聞けば、三五教の宣伝歌、これは不思議だと戸に凭れて窺つて居ますと、二人の奴は、ウラル教の間者と見えて雲を霞と引返して仕舞ひました。いづれ彼等は我々の此処に居る事を大気津姫に報告にいつたのでせう。油断は大敵、サア、これから皆さま御一緒に前進する事と致しませう。先んずれば人を制すと云ふ事がある』
松代姫『初めてお目にかかりました。貴方は名高い石凝姥の宣伝使様ですか。梅ケ香姫がお心安う願つたさうです。どうぞ私もお心安う願ひます』
八公、鴨公『ヤア、石凝姥様とやら、私は八、鴨と云ふ俄信者で御座います、何卒お心安く願ひます』
牛公『私は三五教の古い古い信者で御座います、何卒お心安う』
八公『ハヽヽ、古いは古いだが今の前まで悪事が現はれて、菎蒻のやうにピリピリとフルイ震い信者さまです。こンなお方の仰有る事は根つから当になりませぬ』
時公『ヤア、喧しい奴だな。小供は小供らしう寝るのだよ』
鴨公『これがどうして寝られませうか。竹野姫さまを救ひ出すまで』
時公『それもさうだ。併し心配して心を痛めて体を弱らすより、刹那心だ。寝る時は悠りと寝て、働く時にや働けばよいのだ』
 かく云ふうち、岩窟の外には、ワイワイと数多の人声聞えて来た。
時公『ヤア、来た来た。ヤア、一緒にこんな岩窟へ閉ぢ込まれては働く事は出来はしない。皆さま出て下さい。オイ牛、馬、鹿、虎、貴様等は出る事ならぬ、何時裏返るか知れぬ』
と云ひながら時公は飛び出した。
 白壁に沢山の蠅が止まつたやうな黒い影、ワイワイと刻々に岩窟目蒐けて押寄せて来る。
松代姫『ヤア皆さま、たとへ幾万の敵が来ても、我々には誠の神様がついてゐらつしやいますから驚くに及びませぬ。皆さん此処で悠くり神言を奏上しませうか』
東彦『ヤア、松代姫さま、梅ケ香姫さま、貴女方は此処に悠りと神言をもつて応援して下さい。私は時公さまと二人で活動いたします』
と言ひながら、東彦は岩戸を開けて外に現はれ、泰然自若として寄せ来る群衆を眺めて居る。
 矢は雨の如く東彦、時公に向つて、ヒウヒウと集まつて来る。時公は来る矢を両手に掴んでは落しながら大音声、
時公『ヤアヤア、此方は古今無双の英雄豪傑天地の間に名の轟いた時雷の大神だ。三人五人は面倒だ。百人千人億万人、束に結うて一度にかかれツ、虱潰しにしてやるぞ』
 群衆の中より一人の大男、ヌツと前に現はれ来り、右の肩を無理に聳かし、左の肩をトタンと落し、体を斜に構へ、眼をくしやくしやさせながら、
男『ヤアヤア、此方はヒツコス神の棟梁のビツコの熊さまだ。三五教の宣伝使の奴、三人までは此方の指揮によつて生擒にいたした豪の者、時雷の痩せ浪人、今に一泡吹かせて呉れん。覚悟を致せよ』
 東彦は歌ふ。
『朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 雪は積むとも解けるとも  コーカス山に立籠る
 大気津比売の曲業を  言向け和しておくづきの
 敵は幾万来るとも  神の御霊の増鏡
 照らして雲霧吹き払へ  ビツコの熊も諸共に
 高い鼻をば打ち砕き  噛んで砕いて神の道
 腹に詰め込み洗てやる  八王神やヒツコスや
 クスの神まで打ち揃ひ  天の岩戸を速かに
 開く時こそ来りけり  神が表に現はれて
 善と悪とを立てわける  此世を造りし神直日
 心も広き大直日  直日に見直し聞き直し
 曲の言霊宣り直せ  コーカス山の峰の雲
 伊吹き払ふは神の息  勢猛き曲津見の
 曲の砦を言霊の  玉の功に打ち砕き
 心を砕く宣伝使  大気津比売の改心を
 神に祈りて松代姫  心も固き石凝の
 姥の命の宣伝使  春待ち兼ねし梅ケ香の
 姫の命の姉の君  竹野の姫を今此処に
 送り来りて天地の  神に罪をば贖へよ
 北光彦や淤縢山の  神の命の宣伝使
 三つの御霊を揃へたて  早く返せよ返さねば
 神が表に現はれて  コーカス山を立替へる
 善と悪との真釣合ふ  松の神代の宣伝使
 心直ぐなる竹野姫  朝日は昇る東彦
 光に笑める梅ケ香の  恵の露のかかる時
 かかる例も烏羽玉の  闇世を開く時さまの
 神の化身の宣伝使  三十三相の其一つ
 光現はれ北光の  彦の命と諸共に
 コーカス山を照らすなり  日は照る光る月は盈つ
 三五の月の御教に  心の雲を掻き分けて
 神の御霊に立ち帰れ  本津御霊に立直せ
 一度に開く梅の花  一度に開く梅の花
 一度に開く梅の花』
と歌ひ終つた。雨と降り来る矢の音は、この言霊と共にピタリとやみて、数多の捕手はいづれも雪の谷道に蹲まり、中には感涙に咽び、声を放ちて泣くものさへもありけり。
 松代姫、梅ケ香姫は此場に現はれ、一同に向つて三五教の教理を懇に説き諭しけり。数多の捕手は神の清き言霊に打たれて、いづれも心を改め、遂には大気津姫の部下の八王神の帰順に全力を尽す事となりぬ。
 神の誠の心を知り、言霊を清め、身も魂も神に等しく、勇智愛親四魂の活用全く成りし神人の宣伝は、如何なる悪鬼邪神と雖も、其言霊に帰順せざるものは無いのである。故に宣伝使たるものは己先づ身魂を研き、総ての神人に対し、我身に対すると同様の心懸を持たねばならぬ。此心懸なき宣伝使は、如何に智を振ひ弁を尽すとも、神の御国に救ふ事は出来ないものたるを知るべきなり。
(大正一一・三・三 旧二・五 加藤明子録)
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大正10年(1921年)10月18日に王仁三郎が霊界物語の著述を開始してから
令和3年(2021年)10月18日で百年目を迎えます。
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