コーカス山の宮に主として現われたもうた神須佐之男大神は、瑞の御魂である三つ葉彦(=広道別、のちに太玉命)を松代姫とめあわせた。そして卜部の神として顕国の宮の宮司に任命した。
青雲別命を天之児屋根命と名を改めて、梅ケ香姫にめあわせ、大宮の祝の神に任命した。
白雲別宣伝使(=北光神)を天之目一箇神と改めて、竹野姫とめあわした。そして石凝姥神をアルプス山に遣わして、鏡や剣を鍛えさせた。
雲路別命を大歳神司とし、五穀の種を四方の国々に広めた。高倉や旭の白狐たちは、それらの田畑や作物を守った。
神須佐之男命は地教山を後にして、コーカス山の顕国の宮に入った。邪神たちの武器製造の根拠地であったアルプス山に天之目一箇神・竹野姫、石凝姥神らを派遣して銅・鋼鉄を掘らせ、邪神の来襲に備えて十柄の剣を作らせた。
縢山津見神、正鹿山津見神、月雪花の三姉妹の宣伝使らは、大神の命によってアーメニヤの神都に進んでいった。
後にこのことが天照皇大神の嫌疑を招き、須佐之男命が追放される悲境を招くことになったのである。