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文献名1霊界物語 第12巻 霊主体従 亥の巻
文献名2第1篇 天岩戸開(一)
文献名3第4章 初蚊斧〔500
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ三宣伝使は蚊取別に自己紹介し、挨拶を交わした。三兄弟の宣伝使は、豊の国の白瀬川の滝に潜む魔神を言向け和すために旅をしている、と蚊取別に旅の目的を告げた。
偶然にも、蚊取別も白瀬川の大瀑布の魔神を退治にやってきたことを知った。
蚊取別は、霊縛をかけた群集たちに宣伝しようと、固まっている初公に、宣伝歌を歌わせる。初公は、かつての大自在天の部下であった。そのため蚊取別の昔の悪行を覚えていて、それを宣伝歌に歌いこんだ。
初公は、町の者がかわいそうだから、悪の仮面をかぶって酋長や春公に強談判をしただけなのだ、と言い訳をする。そして、蚊取別の改心を信用せず、三五教の仮面をかぶって悪いことをしているのだろう、と逆に問いかける。
蚊取別は、初公が霊縛をかけられながらも歯に衣を着せぬ物言いをするので、逆に感心して霊縛を解く。
初公は、他の者の霊縛も解くように懇願する。蚊取別は、神様の力で鎮魂ができるのだと諭し、初公に神様の機械になってやってみろ、と促す。
初公は不安の念にかられながらも、惟神霊幸倍坐世を二回唱えて人々に鎮魂術をかけると、一同は元の姿に戻った。人々は涙を流して宣伝使一同に感謝を現した。
初公は、酋長が自分を逮捕しに来ることを心配している。蚊取別は初公に、酋長や春公を言向け和しておいて、白瀬川の魔神退治に一緒に出かけよう、と誘う。
蚊取別はその場の村人一同に教えを諭し、四人の宣伝使は初公を伴って、酋長の館を指して進んでいった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年03月06日(旧02月08日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所
OBC rm1204
本文の文字数3779
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本文  三柱の宣伝使は蚊取別の立てる前に現れ、
高光彦『ヤ、これはこれは三五教の宣伝使蚊取別様とやら、初めてお目にかかります。御高名は父から承はりました。神様の御引合せ、思はぬ所でお目にかかりました』
蚊取別『ヤア、貴神等が万寿山の磐樟彦命の御子達ですか。神国の為に御苦労で御座います。あなた方は是から何れの方面にお越しのお考へですか』
『ハイ我々はイホの都を越えて、筑紫島、豊の国の白瀬川の滝に魔神が潜むで災害をなすと聞き、言向和す為に参る途中で御座います』
蚊取別『それは結構ですナ。白瀬川には六箇の大瀑布があつて、そこには悪竜悪蛇が棲処を構へ、八頭八尾の大蛇と気脈を通じて、此通り天を曇らせ、地を汚して居るといふ事、私も一旦黄金山に帰り、附近の地を宣伝して居ましたが、今度は長駆して白瀬川の魔神を退治る積りで、此処迄やつて来た途中、見れば、前方に炬火の光、人の叫び声、合点行かずと宣伝歌を歌ひながら走つて来て見れば、豈図らむや、御覧の通り立派な人形の陳列会、何処の技師が作つたものか知りませぬが、よくも出来たものです。おまけに此人形は別に仕掛はない様ですが、目の玉を動かし、涙をこぼし、つひ最前までは、酒を喰ふ法螺をふく、歌を唄ふといふ妙な人形です』
三人『アハヽヽヽ』
蚊取別『皆さまどうでせう。一々この人形に魂を入れて、ものを言はせ、立派に立働く様にやつて見ませうか。きつと三五教の教に帰順する様になるでせう』
高光彦『我々は万寿山を立出てより、まだ一回も宣伝を試みた事はありませぬ。何分にも沙漠や野原ばかりを渡つて来たものですから………』
蚊取別『私が一寸手本を出しますから手伝つて下さい』
といひ乍ら、化石の様になつた人々の前に坐り込み、
『サアサア人形さま、お前は目ばかり動かして居るが、今口を動く様にしてやる。私の言ふ通りに云ふのだよ……ウンよしよし、承知か、頷いて居るナ……神が表に現はれて』
 初、口をモジヤモジヤさせ乍ら、
初公『カメカオモテテニアラワワレテ』
蚊取別『モツト確乎言はぬか。サアも一遍言うた』
初公『カ……カ……敵わぬ、カニして下さい。必ず必ず心を直します』
蚊取別『ヨシ、それは分つたが、神が表に現はれてを歌へ』
 初は、
『神が表に現はれて  善と悪とを立別る
 此世を造りし神直日  心も広き大直日
 ただ何事も人の世は  直日に見直せ聞直せ
 身の過ちは宣り直せ  蚊取の別の神さまよ
 聞けばお前も其昔  良くもない事沢山して
 悪神さまと歌はれて  今は偉そに其処ら中
 牛から馬に乗り替へて  善ぢや悪ぢやと言ひ歩く
 ホンに世界は広いもの  わしも昔は自在天
 神に仕へた悪神ぢや  其時お前は猩々の
 様にガブガブ酒喰ひ  人を泣かした奴なれど
 どうした風の吹き廻し  今は立派な宣伝使
 心の色は変れども  やつぱり変らぬ其姿
 茹蛸みた様な姿して  人を教へて歩くとは
 それやマア何とした事か  ホンに世界は広いもの』
蚊取別『コラコラ何を言ふのだ。昔は昔、改心すれば其日から善の神だ。口だけ自由にして遣れば、直にそれだから………貴様も容易に改心は出来相にもない。マア改心の出来るまで、百年でも千年でも固くなつて鯱こばつて居るが宜いワイ』
初公『お前も昔馴染だ。つひ心安いものだから言つたのだ。そんな意地の悪い事言はずに、身体を旧の通りにせむかい蚊取別』
『アハヽ、どこまでも負惜みの強い奴だナア』
初公『弱くて此世が渡れるか。負惜みなつと強くなければ、優勝劣敗弱肉強食の此世の中が渡れるものか。善ぢや善ぢや世の為だ、国の為ぢや、人の為には身命を賭してナンて吐かす奴は、みんな偽善者だ。俺は斯う見えても、悪にも強ければ善にも強いのだ。併し乍らどうしたものか、悪は行りたくない。町の奴が可愛相だから、厭でも応でも悪の仮面を被つて憎まれ者になつて、酋長や物持の春公に掛合つて見たのだ。世間の奴は善に見せて悪を行る、俺は悪に見せて善を行ふのだ。蚊取別、お前も取分けて抜目のない男だつた。常世会議では一寸失敗りよつたが、しかし宣伝使の仮面を被つて相変らず悪い事を行つとるのだらう。顔も知らぬ宣伝使なら、叮寧に頼みもし、謝罪もするが、何分お前の素性を百も承知、万も合点して居る俺としては、チヤンチヤラ可笑しいて、真面目に改心するなぞと言はれたものかい。そんな悪戯をせずに早く霊縛を解け』
蚊取別『解いてやるが、解いたらモウ喋らぬか。三人の若い宣伝使の前で、昔の棚卸しをやられると面目玉を潰して了ふ。どうだ、何も言はぬと誓ふか』
初公『チガフかチガハヌか、そら知らぬが、記憶にある事は、俺が言ふまいと思つても、腹の中から言うて来るのだから仕方がないワ。一寸先の事は分らぬから、堅い約束は出来ぬワイ。俺の身体が自由になつたら、虫の居所に依つては、お前の薬鑵頭をブン擲るかも知れぬ、其時は其時の事だ』
蚊取別『イヤア面白い。貴様見かけに寄らぬ正直な奴だ。中々よく身魂が研けて居るワイ』
初公『ハヽヽヽヽ、さうだらう。大勢の代りになつて、名誉も、生命も、何も投出して、此イホの都でも威勢の高い酋長や、物持の春公に掛合うて居る位だから、何れ明日位には酋長の奴、沢山な家来を連れて俺を召捕りに来るのは、印判で押した様なものだよ』
 蚊取別は、
『サア、これから霊縛を解いてやる』
といひ乍ら、
『ウン』
と一声。初公は旧の身体に復し、
『ヤア、有難う。蚊取別大明神、よつぽどお前は御神徳を貰うたなア。私もこれ丈の神力があれば、酋長の三人や五人位ウーンと霊をかけて、対方をウンと堅に首を振らしてやるのだけれどナア』
蚊取別『そンな事は何でもないワ、俺がするのぢやない。神様のお力だ。俺の背後には結構な神様が守護して御座るのだ』
初公『アヽさうか、偉いものだナア。併し俺だけ自由になつたが、他の者は気の毒だ。一つ皆にそのウンを行つて呉れぬか』
蚊取別『お前が俺の行つた様に手を組んで、皆の者にウンと一声かけて見よ。忽ち旧の通りになるのは請合だ。併し神力が現はれても、お前の力だと思つたら違ふぞ。九分九厘まで神様のお力だから、さう心得ろ』
初公『行つても可からうかな。私の様な素人がウンを行つても利くだらうか』
蚊取別『それが悪いのだ。自分が行ると思ふから間違ふのだ。お前は唯神様の機械になる丈だ。サア手を組むで一同に向かつてウンと行つて試い』
 初公は不安の念に駆られ乍ら、惟神霊幸倍坐世を二回心細げに唱へて、大勢に向ひ、ウンと鎮魂術を行ふ。不思議にも一同は旧の姿に立復り四人の宣伝使の前に走り来り、跪いて涙を流し合掌し居たりけり。
『ヤア皆さま、安心なされ、この初公が御神力を頂いたらこんなものだ。モウモウ明日の事は心配するに及ばぬ。今日の事は今日一生懸命に働いて、取越苦労をせぬ様にするのだ。マアマア揃うて神様にお礼を申上げようかい。酋長や春公は逃げて了つたが、何れ捕手が来るだろう。来たつて構はぬ。この初公が一寸手を組んでただ一声、ウンとやれば、何の事はない。ウンもスンも言はずに往生するのだ。ナンと神様は偉いものだらう』
高光彦『ヤア何事も神様のお蔭です。どうだ初さま、是から酋長や春さまを言向和はしておいて、白瀬川の悪魔退治と出かけたらどうだ。お前のウンの試し時だ』
初公『イヤ有難う、私は神力はないが神様の神力で天晴れ悪神を言向けて見ませう』
 群集の中より現はれたる斧公は顔をあげて、
『ヤア初さまよ、お前は本当に偉い奴だ、よう変つたものだナ。昔は悪い男だつたが、義侠心に富んだ人だと町中の評判だよ。どうぞ俺にも其ウンを教へて貰うて呉れぬか。お前が宣伝使のお伴をして此町を立退くとなると、後が寂しいからのう』
初公『それもそうだ…………モシモシ、蚊取別の宣伝使様、此斧公にも許してやつて下さいナ』
蚊取別『私が許すのぢやない。三五教の教が有難いといふ事が分れば、神様が直接に御神徳を授けて下さるのだ。モシモシ斧さまとやら、神様はおのぞみ次第、おのおの身魂相応の御用を仰付けられるのだから、十分に魂を研きなさい。初さまが此町に居るとお前達は気を許してもたれる気になるから可かない。初さまが此町を立去つたが最後、皆の心が引締り、人を杖に突くといふ依頼心がなくなつて了ふ。さうすれば力と頼むのは神様ばかりだ。そこにならぬと御神力は与へて下さらぬ。マア安心して大神様を信仰しなさい。天下の宣伝使は決して嘘や掛値は言はぬ。お前さまは初公さまの代りになつて、町の者等を守つてやつて下さい』
斧公『有難う御座います。何分宜しく……』
と頭を地に着け涕泣し居る。いよいよ四人の宣伝使は初公を伴ひ、酋長の館を指して進み行く。
(大正一一・三・六 旧二・八 松村真澄録)
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