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文献名1霊界物語 第12巻 霊主体従 亥の巻
文献名2第2篇 天岩戸開(二)
文献名3第9章 正夢〔505〕
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ徹公(鉄公) データ凡例 データ最終更新日2019-10-12 02:04:18
あらすじ高光彦、玉光彦、国光彦の三兄弟は、イホの都にほどちかい森の祠で、三五教の酋長の夏山彦や春彦と、人民たちの争いを目にした。
そこに現れた蚊取別が、暴れる初公を帰順させ、一行は大蛇の滝へと進むうち、睡魔に襲われて寝込んでしまっていたのであった。
蚊取別は起き上がり、日の出神の諭しを受けて、大蛇の背から振り落とされそうになった恐ろしい夢を語り、自らの慢心を戒めた。不思議にも、三兄弟や初公も同じ夢を見ていた。
そこへ酋長の夏山彦の一隊がやってきて、宣伝使たちを認めると、丁重に館に迎え入れた。
初公は、自分の全身は聖地エルサレムの行成彦の従神・行平別命であると明かして、大音声で酋長の館に進み入る。
宣伝使一行も館に迎え入れられるが、そこへ一弦琴の音が響いてくる。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年03月09日(旧02月11日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所
OBC rm1209
本文の文字数5219
本文のヒット件数全 1 件/伊都能売=1
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本文  常夜ゆく暗を晴らして皇神の  珍の御子たち助けむと
 稜威も高き高光彦や  神より受けし伊都能売
 玉光彦の玉も照り  大海原に漂ひて
 海月なす国光彦の  みづの身魂の三柱は
 イホの都の町はづれ  老樹茂れる森の下
 露を厭ひて仮枕  国魂神を祀りたる
 祠の後に身を隠し  まどろむ折しも何処よりか
 集まり来る人の影  神灯神酒を奉り
 常夜の様を歎きたる  イホの都の酋長が
 世人助くる手段さへ  夏山彦の神司
 神の御前に太祝詞  唱ふる声もいと清く
 心の闇も春公の  倉あけ渡し食物を
 神に誓ひて夫れぞれに  配り与へ饑渇き
 救ふはいとど易けれど  霊の餌と充つるべき
 教の餌に苦みつ  神の御前に諸人を
 集めて諭す神の教  食物着物住む家と
 酒より外に心なき  醜の身魂を如何にして
 神を敬ひ長上に  尊び仕へ真心の
 本霊にことごとく  立直さしめ天地の
 神の御子たる務をば  各も各もに尽させて
 神の怒も淡雪の  溶けて嬉しき春の日の
 花咲き匂ひ百鳥の  歌ふ嬉しき神の代の
 日月空に輝きて  鬼も探女もナイル河
 滝に洗ひしその如く  清めむものと酋長が
 心筑紫の白瀬川  世人を思ふ真心の
 涙は滝の如くなり  夢か現蚊取別けて
 言霊清き宣伝歌  暗を透して鳴り渡る
 時しもあれや初公が  醜の雄健び踏たけび
 狂ふ折しも宣伝使  双手を組みし言霊の
 其一声に肝打たれ  魂研かれて各が
 恵みも深き皇神の  心を悟り服従ひし
 その嬉しさに胸躍り  心勇みて四柱の
 神の命の宣伝使  初めて会ひし初公を
 伴ひ進む闇の路  四方に塞がる村雲の
 空も愈春公や  青葉も茂る夏山彦の
 館を指して出て行く  途中睡気を催して
 ここに五人の一行は  露をも置かぬ草の上
 腰打掛けて憩ふうち  何時か睡魔に襲はれて
 脆くも此処に横はり  夜の更け行くも白瀬川
 ナイルの滝の森林に  黎明を待ちて秋月の
 滝の魔神を一々に  六つの滝まで清めむと
 暗の木下に憩ふ折  一つ火忽ち現はれて
 一行五人が心をば  照させ給ふ夢の跡
 大蛇の背より飛下りて  腰を抜かせし束の間に
 つかつか来る夏山彦が  率ゆる人数の足音は
 いと高々と聞え来る。
蚊取別『ヤア、エライ恐ろしい夢を見たものだナア。余り知らず識らずの間に慢心して、大蛇の背中に乗せられ、雲の上まで引張り上げられて了つて居た。盲蛇に怖ぢずと云ふ事があるが、本当に目明の積りで、我こそは天下の宣伝使、世界の盲聾の目をあけてやらうナンテ偉さうに言つて歩いて居つたが、エライ怖い夢を見たものだ。コリヤきつと霊夢であらう、アーア慢心はし易いものだナア。慢心は大怪我の本だと、何時も口癖の様に云ひながら、箕売り笠でひると云うたとへは自分等の事だ。人が悪いとか馬鹿だとか思うてゐると皆自分のことだ、これから一つ魂の焼直しをして掛らねばならぬワイ。吁神様有難う御座います。能く気をつけて下さいました』
高光彦『蚊取別さま、どんな夢を御覧になりました。我々も恐ろしい夢を見ました。四方八方真暗がりで、秋月の滝の前だと思へば、大蛇の背に乗せられて、エライ所へ鰻上りではなうて蛇上りに上つてきつい戒めに遭ひ、中天から飛びおりて、腰をぬかし本当に妙な夢を見ましたよ』
蚊取別『ハア、我々の夢と同一ですワ』
と声をかすませ、首を捻る。玉光彦、国光彦、初公も異口同音に、
『私も其通りそのとおり』
と胸を轟かせ乍ら、小声になつて首を頻りに傾けて居る。折柄の物音に前方を見れば、提灯の光瞬き、数十人の人声此方に向つて進み来る。
初公『あの提灯の印は丸に十、たしかに夏山彦の酋長が手下の者共、愈初公さまを召捕に来よつたな。ヨーシ、今迄の初公さまと思つて居るか、あまり我は、偉い偉いと思うて居るとスコタン喰うぞよ。足許は真暗がり、闇に烏のまつ黒々助、夏山彦の家来の奴共、片つ端から「ウウーン、ウーン」と阿吽の言霊、開くや否や四方八方に、蜘蛛の子を散らすが如く、チリチリバツト、花に嵐の其如く、皆散り散りに逃げて行く………』
蚊取別『コラコラ、何寝呆けてるのだ。あまりウーンに慢心をすると、今の様な怖い夢を見せられて、お警告を受けるのだぞ。ウーンも好い加減に使つて………乱用するとまた夢を見せられるぞ』
『モシ蚊取別さま、あれは夢だが、今そこへ来るのは現実ですよ』
蚊取別『幻術でも、妖術でも、神術でも無暗に使ふものぢやないよ』
初公『それでも、短兵急に押しよせて来た、この敵にムザムザと虜にしられようものなら、それこそ最早ウーンの尽だ。運の尽きる迄一つ、ウンウンを行つて行つて行り倒し、運を一時に決せむだ。サア来い勝負………』
高光彦『アハヽヽヽ』
初公『笑う所か大変ですぜ。あの提灯を御覧、丸に十だ』
高光彦『丸に十なら結構ぢやありませぬか、三五教の裏紋だからな』
初公『裏紋教でも、表教でも、大本でも、かうなつては最早百年目、自由行動と出ますから、あなた方四人の御方はジツトして、この初公のハツ人芸を御覧なさい。一人でハツ人ぢや、初夢の初功名、神力ハツ展の初舞台だ』
蚊取別『コラコラ、さうハツやぐものぢや無い、ハツかしい事が後になりて出て来るぞよ。神の申す間に聞かぬと、我で致したら失敗るぞよ』
 斯かる所へ早くも夏山彦の一隊は徐々と現はれ来たる。
初公『ヤア、寄せたり寄せやがつたりな。我れこそはイホの都に隠れなき初公さまだ。召捕るなら美事召捕つて見よ。小癪に構ふ汝等が振舞、儘になるなら、麦飯、稗飯、粟飯、五もく飯、米の飯、サア勝手にメシ取つて見よ』
蚊取別『アハヽヽヽ』
三人『ワツハヽヽヽ』
 群衆中より立派な姿をした二人の男、蚊取別の前に悠々と現はれ、
『ヤ、あなたは蚊取別の宣伝使様、………御一同様、私等は夏山彦、春彦でございます。どうか此駕籠に御召し下さいまして我々が矮屋に一夜御逗留を御願申したく、態々御迎へに参りました』
初公『ヤア、ナーンだ、天が地となり、地が天となる、変れば変る世の中だ。オイオイ其駕籠は大蛇の背中とは違ふか』
夏山彦『ヤア、お前は初公か、我々は蚊取別その他三人の宣伝使様に御挨拶申上げて居るのだ。横間から喧しう申さずに、暫く待つて居て呉れ』
初公『ヨーシ承知した。併し駕籠は四台よりないぢやないか、初公さまの駕籠は後から来るのかい』
春彦『生憎四台よりありませぬので一台………』
初公『オイオイ、四台よりない?………何と情なきシダイなりけりだ。一だいのテレ臭い恥曝しだワイウフヽヽヽ』
蚊取別『折角の思召無にするも何となく心許なく思ひますが、我々はさ様な贅沢な駕籠などに乗ることは出来ませぬ』
初公『ヤア今あまり調子に乗つて、ウンウン気張ると云つて、ウンが増長して高い高いコクウンの中までおつぽり上げられ、スツテンドウと地上に真逆様に墜ちて、腰を折つた夢を見よつたものだから………そんな俄に殊勝らしい事を仰せられるのだ。恰度それならそれで都合が良いわ。三人の宣伝使様と此初公さまと四人乗せて貰はう』
玉光彦『私は駕籠は平に御免蒙ります』
国光彦『我々もその通り』
初公『拙者も同様、駕籠は平にお断り申す』
 群衆の中より、
『コラ初公、貴様がお断り所か、頼んだつてコチラからお断りだよ』
夏山彦『折角の志、どうぞお召し下さいませ』
蚊取別『イヤ又尾の先から振落ちねばならぬと困るから、乗物は平にお断り申します』
初公『モシモシ蚊取別さま、どうやら此処も大蛇の背ぢやあるまいか、足許がツルツルするぢやないか。夏山彦の宅で御馳走を戴いたと思へば、牛糞か馬糞か、訳の分らぬ物を食はされて、舌鼓を打つた夢を見た連中だから、この夏山彦も夢の中ぢやあるまいかナア』
蚊取別『夢でも何でもよいぢやないか。天は暗く月の光は無く、何れ悪魔の跋扈跳梁する世の中だ。斯う暗黒になつて来ると、誠の物は一つもないと思つたら落度はない。マア夢でも化物でも何でも構はぬ。刹那心だ、行く所迄行かうかい』
と一行五人は夏山彦以下群衆に迎へられて、今度は愈夢でもない、幻でもない、曲神の館でもない、正真正銘の夏山彦の館へ着いたのである。
 正門は左右に開放され、門内は薄暗けれど、塵一本なき迄に清く箒目正しく、掃除が行届いて居る様子である。表門の入口より一間巾程の麗しき真砂は敷詰められ、一行を歓迎した酋長の真心は此砂路にも現はれ居たりける。
初公『ヤア是は一遍通つた。門と云ひ門番の貫公、徹公の朧ながらも顔と言ひ、玄関の様子、一分一厘間違ひのない仕組だ。コラ又夢だらう、………オイオイ蚊取別さま、一寸私の頬べた捻つて見て呉れぬか、自分がひねつたのでは、夢か夢ぢやないか明瞭せない………アイタヽヽヽあまり酷い事すな、鼻を捻上げよつて………』
蚊取別『捻つて呉れと云ふから、註文通り捻つてやつたのだ。貴様の鼻はあまり低いのと横つチヨに着いとるものだから、頬辺だと思つて捻つたのだ。はなはなもつて見当の取れぬ面付だなア』
初公『本当にさうだ、ケントウがとれぬワイ。提灯は取れても、軒灯は高い所に吊つてあるから、俺の様な背の低い者では、一寸取り難いなア』
蚊取別『今度は夢ぢやない、本当だ』
初公『本当か嘘か、蚊取別さまのお言葉もあまり当にはなりませぬワイ。一つ此処で一か八かぢや、真偽を確めて見よう』
と言ひ乍ら、初公は腕を振り、ドシドシと奥の間に進み入り、
『ヤア、拙者は今日迄イホ村の侠客権太郎の初公と云つたは世を忍ぶ仮の名、元を糺せば聖地エルサレムに於て、行成彦の従神たりし行平別命、汝夏山彦八岐の大蛇の片腕となり、白瀬川の大蛇となり、此イホの都に尻尾を現はし、我々に立派な館と見せかけ、牛糞馬糞を馳走と見せかけて食はさうと致す其計略は、前以て承知の拙者、サア尋常に白状致せばよし、白状致さぬに於ては、十握の宝剣を以て寸断にするぞ』
と大音声に呼はつて居る。夏山彦は此声に驚きて此場に走り来り、
『ヤア、誰かと思へば初公ぢやないか、何だ大きな声を出して………』
初公『大きな声は俺の地声だ。大蛇の化物ツ』
夏山彦『モシモシ宣伝使様、この男はどうかして居るのでせうな』
蚊取別『イヤどうもして居りませぬ。一寸副守護神が乗り憑つて、訳もない事を吐ざくのですよ』
初公『ナニ、副守護神だ!馬鹿にするない。フクはフクだが世界の福を守護する七福守護神だぞ』
蚊取別『雑巾持たしたらそこらをフク守護神、雪隠へ行つても、碌に尻丈は拭かぬ守護神、法螺ばつかり吹く守護神だ。蟹の様に泡を吹く守護神、熱も吹く守護神だ。アハヽヽ』
夏山彦『御一同様、お疲労で御座いませう。どうぞ緩り、日の出の頃まで未だ夜が御座います。此頃は日の出と言つても、日輪様のお姿は雲に包まれて拝めませぬが、ここに一つ灯を点して置きますから、ゆつくり御飯でも召上つて、今晩はお休み下さいませ。明日ゆつくりお目にかかりませう』
初公『それ見よ蚊取別さま、初公の目は黒いものだ、やつぱり大蛇の背だ。日の出神だとか日の出だとか、一つ火とか言うたぢやないか』
蚊取別『此奴まだ夢見てゐる、困つた奴だナア』
とまた鼻を力限りに捻ぢ上げる。
初公『イヽヽヽイツタイ、蚊取別、フニヤ フニヤ フニヤ、ヘタイ ヘタイ ヘタイ ヘタイ、ハヤセ ハヤセ ハヤセ ハヤセ』
蚊取別『アハヽヽヽ』
初公『あまり人を馬鹿にすな。此好い男つ振を鼻を引延ばしよつて……天狗の様になつたぢやないか』
蚊取別『ヤ、是でへつこむだ鼻が延びて調和が取れた。ハナの都の初花姫の様な、立派な顔になつたよ』
 この時奥の間より、嚠喨たる一絃琴の音幽かに聞え、女神の歌ふ声、蚊取別の耳に特に浸み込む様であつた。蚊取別は首を傾け乍ら手を組み、
蚊取別『ハテなア』
(大正一一・三・九 旧二・一一 松村真澄録)
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