どうも奇妙なことが続くので、岩彦を中心にウラル教の宣伝使たちは会議を開いた。そして、すぐ側に寝ている日の出別宣伝使をチャンスとばかりに襲おうとする。
しかし鷹彦は反対し、三五教に降参するべきだ、と異論を唱える。一同は、先ほどみなが同じ夢を見て、その中に三五教の回し者が一人潜伏していると出ていた、と口々に怪しみ出す。
鷹彦は自ら、自分がその宣伝使だとほのめかす。一同は鷹彦に詰め寄るが、鷹彦は今まで気がつかなかった仲間たちを笑っている。
ウラル教の宣伝使たちは鷹彦に殴りかかるが、鷹彦はひらりと身をかわし、同士討ちになってしまう。いきり立ったウラル教徒たちは、暗闇の中でますます同士討ちをしたり、木にぶつかったりしている。
鷹彦は姿を現して、自分の背中に羽が生えているのを見せ、羽ばたきして見せた。ウラル教の宣伝使たちは恐れおののいて、ついに三五教への降伏と改心を誓うに至った。
このとき闇の中より、傍らの茂みのなかから涼しい声で宣伝歌が聞こえてくる。