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文献名1霊界物語 第13巻 如意宝珠 子の巻
文献名2第4篇 奇窟怪巌よみ(新仮名遣い)きくつかいがん
文献名3第14章 蛙船〔540〕よみ(新仮名遣い)かえるふね
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-11-26 18:01:19
あらすじ
高照姫命が鎮まり、三十三相に身を変じて教えを明かすのが醜の巌であった。しかし未だ信仰の弱い音彦、亀彦、駒彦は鳥船に救われたのも束の間、気がつくと身は雨の降る布留野ケ原に放り出されていた。

三人は仕方なくタカオ山脈を越えて徒歩で都に向かおうとするが、夜になってしまう。そして、沼の手前で巨大な大蛙に出くわす。

音彦は呑気にも、乗り物ができたと喜んで蛙に乗る。蛙は人語を話し、この先の行く手をふさいでいる古池を泳いで渡ってあげよう、というが、亀彦と駒彦は気味悪がって乗らない。

大きな古池は断崖に囲まれているが、蛙は音彦を乗せたまま、下に飛び込んだ。音彦は助けを求めるが、亀彦・駒彦は音彦の軽率を責めるばかりで喧嘩している。蛙が仲裁しようとするが、三人は言い争いをやめない。

蛙は向こう岸にさっさと上がって池を越えてしまった。今度は亀彦と駒彦が慌て出すが、よくよく見れば大道が続いていて、苦もなく池の向こう岸に行くことができた。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年03月20日(旧02月22日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年10月30日 愛善世界社版169頁 八幡書店版第3輯 92頁 修補版 校定版169頁 普及版72頁 初版 ページ備考
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本文  神の御稜威も高照姫の  神の命の常永に
 鎮まりまして木の花の  姫の命の御教を
 三十三相に身を変じ  醜の窟のそれよりも
 玉の礎弥堅く  築き固めて暗の世の
 神の経綸の宝庫を  拓かむとする時もあれ
 八十の猛びの強くして  道にさやりて神言を
 一言さへも磐船の  雲に隠れて今は唯
 布留野ケ原の深霧に  包まれけるぞ是非なけれ
 天空轟く雷に  胸を打たれて起上り
 四辺を見ればこは如何に  荒野をわたる俄雨
 身はびしよ濡れの釈迦の像。
音彦『オイ亀公、駒公、日の出別の宣伝使に迎へられ、九天の上まで上りつめて居つた筈だのに、何時の間にか又もや此の茫々たる草原に雨風に曝され眠つてゐたとは、何う考へても腑に落ぬぢやないか。それにしても鷹彦、岩彦、梅彦は如何なつただらう』
亀彦『自分の事が自分に判らない吾々、他人の事を考へる余裕があるものか。これや何うしても腹帯を締ねばなるまい』
駒彦『吾々三人は天の鳥船から、知らぬ間に振り落されたのだ。それにしても余り日の出別神も莫迦にして居るぢやないか。此処はタカオ山脈の手前だ。此の下辺りを醜の巌窟が貫通して居るのぢやが、斯う外へ抛り出されて了つては、最早探険も何もあつたものぢやない。エー仕方がない、西北指して星の光を目標に進んで行けば、終にはフサの都に着くであらう。吾々も此の辺りは幼少い時に一度通つたことがあるのだから、運を天に任して徒歩ることにしようかい』
音彦『タカオ山脈の近くになると大変大きな蟇蛙が居ると云ふことだ。何だか足も草臥れたし、蛙が出居つたら飛行機の代りに、それにでも乗つてアーメニヤ方面指して、かへると云ふことにしようかな』
亀彦『ヤー大変だ。音公、駒公、向方を見よ、夜目に確乎とはわからぬが、何でも沼か、池のやうなものがあつて吾々の進路を拘塞してゐるやうに見ゆるぢやないか』
駒彦『マア行く所まで行進を続けるのだナア』
 一行は仄暗き原野を足に任せて、西北指して進み行く。
音彦『ヤー妙な泣き声がするぞ。大方例の先生が出たのだらう』
と云つて居る処へ牛のやうな蟇蛙、ノサリノサリと這ひ出で一行の前に塞がり、斗箕のやうな口を開けてパクついて居る。
音彦『ヨー天道は人を殺さずぢや。好い乗物が出来た。鳥船から蛙船に乗り替ると云ふ洒落だ。此船はモーかへる心配は要らない。初からかへるだから』
亀彦『この魔の原野には何が化て居るか分つたものぢやない、先づ神言を奏上して正体を現はし、果して真の蛙先生なれば乗つてもよからうが、又しても蛙然とするやうなことが無いやうに注意せねばいかないぞ』
音彦『ナニ構ふものか。馬には乗つて見よ、蛙には跨つて見いだ』
と言ひ乍ら、音公は蛙の背にヒラリと飛び乗り、
音彦『ヤア大変乗心地がよい。亀、駒、貴様等も乗つたら何うだい』
『吾々は経験が無いから、マア暫らく執行猶予をして貰はうかい』
音彦『気の弱い奴だな。それでは音サンが御先へ失敬を致しませう。オイ蛙先生。音彦だというても、おとしちやいかぬよ。おとさぬやうにして大切にのたくるのだ。蛙の行列向ふ見ずと云ふことがあるから、充分注意して行つて呉れ給へ。賃銭は又追加をするから』
大蛙『ハイハイ承知致しました。吾々の背中に乗つて居れば、坐ながらにして故郷へかへるだ。のんこの洒蛙つく洒蛙々々然と鼻唄でも歌つて此行を賑して下さい。日の出別命には捨てられても、亦此通り救ける神が現はれるものだ。捨てる神もあれば拾ふ蛙もあるアハヽヽヽ』
と蛙は口から欠伸と共に、ノサリノサリと進み行く。
亀彦『ヤア、音公の奴、うまいことをしよつた。オイオイ蛙サン。一寸待つた一寸待つた。音公ばつかり先へ往つたところで、吾々二人が随いて往かねば、ナンニもなりはしない。乗せるのが嫌ならモツト徐々歩いて呉れないか』
大蛙『この先には大変な広い古池がございます。其処を渡つてから、あなた方を乗せて上げませうかい』
駒彦『ヤーその池を渡るために蛙の行列向ふ見ずだから、みづの上を船の代りになつて貰ひ度いのだ』
音彦『亀は池の中が得意だらう。駒公も水馬と云つて水の中は上手に違ひ無い。水の中に困るのは音サンばかりだ。古池や蛙飛び込む水の音サンといふことを、知つてゐるかい』
亀彦『アハヽヽヽ、うまいことを云ひよる、ナア駒公、屹度彼奴は失策つて巌窟の中の亀サンのやうな目に会はねばよいがな』
 蛙は一生懸命そくを出して一足飛びにホイホイと跳び始めた。忽ちドブンと水煙が立つた。
亀彦『ヤア蟇蛙の奴、到頭闇の池に飛び込んで了ひよつた。思つたよりは深い池だ。此池の周囲は草ばつかりかと思へば、断巌絶壁で囲まれてゐる。音公の奴蛙と共に沈没し居つたな』
駒彦『オーイオーイ、音公ヤーイ』
亀彦『オイ音公、未だ池の底に沈澱するのは早いぞ』
 蛙は音公を乗せたまま水面にポカリと浮き上つた。
亀彦『ヤー音公、醜態を見やがれ。それだから蛙の行列向ふ見ずと云ふのだ。モー斯うなつては高処から見物だ』
音彦『危急存亡一命にもかかはる此場合に、何を安閑として居るのか、早くデレツクでも用意して音サン蛙サンを釣り上げぬかい』
駒彦『デレツクとは何だい。グレンのことだらう。此処は陸上だぞ。陸上で釣れるのはグレンだ。グレンと音立ててひつくりかへるの此の憐れさ。眼なつとグレングレンと剥いて居れ。さうすれば何時の間にか、よい風が吹くだらう』
音彦『ソンナ議論は如何でも好い。デレツクであらうが、グレンであらうが問ふ所に非ずだ。貴様もよつぽど融通の利かぬ奴だ』
亀彦『所変れば品代る、御家変れば風代る、嬶ア代れば顔変る。浪速の葦も伊勢の浜荻、貴様のやうに八釜敷囀る百千鳥も都へ行けば粋に代つて都鳥。マア悠々と蛙の背で遊山でもしたらよからう。吾々もこれからお前の沈澱するまで、悠々と休息でもして、それから起重機を措置して救けてやると好いけれど、生憎便利が悪くつて仕方が無い。マアマア蛙と共にグレンとやるのぢやな』
大蛙『モシモシ亀よ、亀サンよ。駒よ、駒サンよ。くだらぬ喧嘩を買はずと大人しく、友達甲斐に救けて上げて下さいや』
亀彦『サテモ気楽な奴だナア。奈落の底へ落ち込んで踊つて居る奴があるものかい。音公貴様も今迄の罪悪の決算期が来たのだ。何事も因縁づくぢやと諦めたがよからう。此の辛い時節にやすい賃銀で誰が就業するものがあるか。先づ労働争議の解決がつく迄、ゆつくりと待つてゐるがよからう』
音彦『オイオイ蛙公、モーアンナ奴に相手になつたところが、解決のつく筈はない。上に立つて居る奴と池の底へ落て苦しんで居る人間とだから、到底上の奴は彼の通り乱暴だから、百姓の蛙切りぢやないが、蛙と音サンとが悠然協議を開いて、労働同盟でもやつて自ら活路を求めるより仕方が無いわ、亀、駒、大きに憚りさまだ。モー貴様等の御厄介にはならぬ。自由行動を執るから、さう思へ』
亀、駒『アハヽヽヽ、強い者勝の世の中だ、上から下へ落ちるのは一足跳びに容易だが下から上に上るのは大変だぞ。上れるなら自由に上つて見よ』
大蛙『美事上つて見せう。アフンとするな』
と言ひ乍ら広き水面を浮游し、ある上陸地点を求めてガサガサと無事に這ひ上つた。
亀彦『ヤー音の奴、到頭無事着陸しよつた。オイ駒サン、吾々は何うして此古池を渡つたらよからうな』
駒彦『アーさうだつたな。渡るには恐し、渡らねば女房の国へは帰れないといふ場面だ。オイ音サン、迎ひに来り迎ひに来り』
 音は目を剥き、舌を出し乍ら、
『アカと云へ、アカと云つたら迎ひに往つてやる』
亀彦『エー仕方が無い。莫迦にしよる。これだからアカの他人は水臭いと云ふのだ。仕方が無い。背に腹は換へられぬ。言はうかい』
駒彦『アカ』
亀彦『アカ』
音彦(両手の指で臉を押へ乍ら)『ベー』
駒彦『大方コンナことだと思つて居つた。アカの言ひ損をしたワイ。これがアカの別れと云ふのだ。モー仕方がない、予定の退却だ』
音彦『オイオイ貴様早く来んかい。ソンナ処に何時まで愚図々々してゐるのだ』
駒彦『ヤーナアンだ。坦々たる大道が通じてゐるぢやないか』
亀彦『ヤー布留野ケ原のコンコンさまだな。アハヽヽヽ』
(大正一一・三・二〇 旧二・二二 外山豊二録)
(昭和一〇・三・二八 於吉野丸船室 王仁校正)
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