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文献名1霊界物語 第17巻 如意宝珠 辰の巻
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3総説歌よみ(新仮名遣い)そうせつか
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
故郷の穴太寺の観音様に詣でて帰り、一日休んだその後に、腹帯を締めなおして大江山の悪魔退治の続きを語り出す。

一面の銀世界の中、寒さをこらえて丸裸で真名井ケ原に詣でる五人の宣伝使は、爺・婆・娘子を背負って比治山峠を上っていくが、遂に昇天してしまう。

親子三人は進んで行くが、黒姫が途中で行く手をさえぎる。

比沼真名井の霊場に首尾よく詣でて帰ってきたが、爺はこけてあの世の人となり、お節は病に伏せる。そこへ黒姫が出てきて訳のわからぬ祈祷をするが、ますます病は重くなって逃げ出してしまう。

幽界でお節は五人の男に襲われるが、青彦の霊に助けられ、息を吹き返す。青彦は現界でお節と夫婦の約をする。

三五教の宣伝使が、三岳山を乗り越えて、曲津の巣くう鬼ケ城で一斉に言霊戦を開始する物語である。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年04月23日(旧03月27日) 口述場所瑞祥閣 筆録者 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年1月10日 愛善世界社版3頁 八幡書店版第3輯 522頁 修補版 校定版3頁 普及版1頁 初版 ページ備考
OBC rm170003
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本文  西に半国聳え立ち  東に愛宕の峰高く
 南遥に妙見の  山雲表に屹立し
 帝釈山は北方に  コバルト色を染め出し
 若芽に萌ゆる山屏風  中の穴太に牛飼ひし
 吾故郷に名も高き  西国二十一番の
 札所と聞えし穴太寺  故郷を出でて二十五年
 神の真道に服ひて  幼稚心に慕ひたる
 三十三相備へます  聖に対し尻喰ひ
 観音さまとて棄てられず  松村加藤中野氏
 筆の勇者を伴ひて  三日三夜を棒に振り
 帰つて一日グウグウと  疲労休み気の休み
 愈腹帯締めなをし  語り出でたる大江山
 悪魔退治の其続き  黄金の色の花咲きて
 地は一面の銀世界  真名井ケ原に詣でむと
 せう事なさのまる裸  寒さ耐へて登り行く
 爺サン婆サンや娘子を  背中に負うて比治山の
 峠の上に登り行く  寒さは寒し忽ちに
 五人男は昇天し  親子三人是非もなく
 進み行く手に黒姫が  伏屋の中より現はれて
 力限りに喰ひとめる  信神堅固の老爺、娘
 婆の話を聞捨てて  勇み進みて比沼真名井
 清水湧き出る霊場に  首尾能く詣で立帰り
 手桶をさげて庭の面  ウンと転けたが病就で
 爺サンは幽界の人となり  又もや娘が病気の
 床に苦み日に夜に  痩衰へしお節嬢
 婆の頼みに黒姫は  肩を怒らし出で来り
 訳の分からぬお筆先  ウラナイ教の宣伝歌
 汗を流して宣りつれば  病は益々重くなり
 これや堪らぬと黒姫は  神界御用が急く故に
 妾は帰らにやならないと  態よく此場を逃げ帰る
 娘のお節は夢心地  仮死状態に陥りて
 荒野ケ原をトボトボと  進み行く折忽ちに
 裸男の五人連れ  お節を見かけ打かかり
 危く見えし折柄に  顔色青き青彦の
 霊魂忽ち現はれて  娘の難を救ひたり
 お節は呼吸を吹き返し  喜ぶ折しも黒姫が
 大きな面して出で来り  何ぢやカンぢやと減らず口
 時しもあれや青彦は  肉体さげて入来り
 お楢婆サンの懇望に  お節を嫁に貰はうと
 半約して帰り行く  三岳の山を乗り越えて
 三五教の宣伝使  曲津の巣ふ鬼ケ城
 鉾を揃へて一斉に  言霊戦を開始する
 実に面白き物語  瑞祥閣に北枕
 火鉢眺めて西を向き  黒い顔をば睨み合ひ
 ボンボリ灯けて筆を執る  松村北村加藤氏
 東尾吉雄氏四人連れ  縦横無尽に書きまくる
 現幽神界混同の  夢物語面黒し
 あゝ惟神々々  御霊の幸を賜へかし
 頭かしかし穴かしこ。
  大正十一年四月二十三日 旧三月二十七日
      於瑞祥閣 王仁
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