館の中では、松姫とお節が火鉢を囲んでお陰話にふけっていた。やがて話の内容は、三五教とウラナイ教の違いに移って行く。
神素盞嗚大神の真意を伝えようとするお節だが、松姫はかたくなに変性男子への信仰を貫こうとする。
そこへ熊彦、虎彦が、三五教の馬公と鹿公を虐待して追い払ったことを、注進にやってきた。
松姫はそれを聞くと、うつむいてしまった。お節が熊彦(熊公)と虎彦(虎公)の行為を咎めると、二人は逆にお節を非難した。
しかし松姫は、二人に馬公と鹿公にお詫びをして、ここに連れてくるように、と命じた。熊彦と虎彦は不承不承に門を出て鹿公と馬公を探しに出た。
熊彦と虎彦は、仕方なく森の向こうにいる隆靖彦、隆光彦、馬公、鹿公のところまで行って、同道を懇願した。
熊彦と虎彦は謝罪の念を表すために、四足で歩いて戻ってくる。馬公と鹿公も同じく四足でついていった。隆靖彦、隆光彦は門外に姿を消した。