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文献名1霊界物語 第24巻 如意宝珠 亥の巻
文献名2第3篇 危機一髪よみ(新仮名遣い)ききいっぱつ
文献名3第12章 暴風一過〔742〕よみ(新仮名遣い)ぼうふういっか
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグタカの港(「タカ」の港) ニユージランド(ニュージーランド) データ凡例 データ最終更新日2020-05-10 01:11:44
あらすじ高姫は、黒姫と高山彦に招かれて、宰相室で懐旧談に時を費やしていた。高姫は、玉を隠したのは言依別命の指図らしいと黒姫と高山彦に伝えた。高姫はまた、自分の非を棚に上げて、玉能姫、初稚姫、玉治別らを悪しざまに告げた。黒姫と高山彦は怒って、宰相の権限で一同を捕らえようと城内を探させたが、どこにも見あたらなかった。そのうち、三人は黄竜姫からお呼びがかかって姫の居間に通された。蜈蚣姫は、高姫の旅の途上の意地悪に皮肉を言うが、高姫は自分は世界を救う日の出神の御魂だから一つ島の女王より上だ、と言い放って上座に着いた。高姫は、黄竜姫の玉座の下に秘密の扉があると聞いて、そこに玉が隠してあるのではないか、と疑っていたのであった。黄竜姫は不機嫌になり、これは黄竜の毒気を抑えているのだと注意をするが、高姫はますます疑いの念を強めて、蓋を開けて中を覗き込んでしまった。高姫は、竜の毒気に当てられて、あっと叫んで倒れてしまった。高姫は、黒姫と高山彦に担がれて退出する。高姫は息を吹き返すと、黄竜姫に対して顔向けができないから、一緒に城を抜け出して玉能姫らを追っかけようと提案する。黒姫が同意したところへ、高山彦の部下がやってきて、宣伝使らは城内に見当たらず、城外に逃げ出したと思われると報告に来た。高山彦と黒姫は、遂に重臣の地位を捨てて、タカの港から船を漕ぎ出して行ってしまった。これを霊眼によって見届けた三五教の一行は、城内に戻ってきた。一行は黄竜姫から道中の援助を感謝され、饗応された。いよいよここに三五教を確立した。一行は梅子姫と宇豆姫と手分けをして全島に三五教の大道を宣伝した。そして自転倒島の聖地に凱旋することになった。
主な人物 舞台地恩城 口述日1922(大正11)年07月03日(旧閏05月09日) 口述場所 筆録者谷村真友 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年5月10日 愛善世界社版193頁 八幡書店版第4輯 683頁 修補版 校定版198頁 普及版90頁 初版 ページ備考
OBC rm2412
本文の文字数4589
本文のヒット件数全 13 件/黒姫=13
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本文  高姫は高山彦、黒姫に誘はれ、広大なる宰相室に導かれ、懐旧談に時を移しける。
『高姫様、ようまア、はるばると訪ねて来て下さいました。黄金の玉の所在は分りましたか。妾も此島に渡つて宰相の妻となつたのを幸ひに、国人を使役し、此広大なる島の隅々まで探させましたなれど、玉らしいものは一つもありませぬ。定めて貴女が是へお越し遊ばしたのは、妾に安心させてやらうと思召して、お出で下さつたらうと信じます』
『誠に申し訳がありませぬ。あの玉の隠し人は、正しく言依別命らしう御座います。黄金の玉ばかりか、妾の保管して居つた如意宝珠の玉を始め、紫の玉まですつかり抜き取られ、妾はそれが為め種々雑多の艱難苦労を嘗め、玉の所在を探す内、言依別の教主は我々を出し抜き、貴女の御存じの丹波村のお節や、杢助の娘のお初に、玉を何処かへ隠させて仕舞つたのですよ。それが為めにお節、お初を厳しく訊問すれども、三十万年の未来でなければ申し上げぬと我を張り、大方此島に隠して置いたのではあるまいかと、荒波を渡つて此処まで参りました。未だ一つも玉の所在は妾は分らないのです』
 黒姫は眉を逆立て、
『不届き至極の言依別にお節にお初、此恨みを晴らさいで措きませうや』
と拳を握り、思はず卓を三つ四つ叩いて雄健びをする。高山彦は傍より、
『何時までも玉々と云ふには及ばぬぢやないか。言依別命がどうなさらうと、神界のお経綸に違ひあるまい。モウ玉の事は断念して貰ひたい。黒姫の玉詮索には私もモウウンザリしたよ。間がな隙がな寝言の端にまで、玉の事ばかり、タマつたものぢやない。それに又高姫さままでが、玉を盗られたとか、イヤもう、うるさい事でコリコリしますワイ』
『コレコレ高山さま、お前さまは何んと云ふ冷淡な事を仰有るのだい。三千世界の御宝、それを日の出神の生宮として、又竜宮の乙姫の生宮として手に入れずして、ドウして天下万民が救へませうか。お前さま、時々利己主義を発揮するから困る。誰が何と云つても此玉の所在を白状させねば措くものか。……時に高姫さま、其お節にお初は今何処に居りますか』
『ハイ、たつた今……偉さうにニユージランドの土人のお手車に乗せられ、此玄関先までやつて来ましたが、大方蜈蚣姫と一緒に奥殿に進み入り、黄竜姫様の前で自慢話でもやつて居りませうよ、本当に劫腹の立つ……ニユージランドの玉の森で、大変な、妾に侮辱を加へました。元の小糸姫様を誘拐した友彦や、スマートボールに田吾作の玉治別、それにお節にお初、いやモウサンザンの目に会はしよつた。如何に……神様の道ぢや、見直し聞直せ……と思つても、口惜し残念をこばりつめようと思つても、是がどうして耐らせませうかい。大勢の人の中に面を晒され、生れてからコンナ残念な目に会はされた事は御座いませぬワイなア』
と耐へ耐へし溜涙、一度に堤防の崩れし如く声を放つて泣き立てける。
『お節にお初、田吾作の奴、屹度当城内の何処かに居るに違ひない。サア是れから探し出して、締木に架けても白状させねば措くものか。……ヤア家来共、最前参りし男女の一同召捕つて此場へ連れ来れよ』
との黒姫の下知に隣室に控へ居たる七八人の下男は、
『ハイ』
と答へて捻鉢巻、襷十字に綾取り、突棒、刺股、手槍なぞを提げて、城内隈なく捜索し始めたり。されど裏山の森林に手早く姿を隠したる玉能姫其他一同は山又山を越えて、遥か向ふの山頂に避難し時の移るを待ち居たりける。
 かかる所へ侍女の一人出で来り、
『宰相様、其他の御客様に、女王様がお目にかかりたいと仰せられます。どうぞ直様お越し下されませ、御案内致しませう』
と先に立つ。ブランジー、クロンバーの後に従いて高姫は、首を頻りに振りながら、半ば神憑の態にて奥深く進みつつ、やうやう黄竜姫の居間に通されける。
 高山彦は黄竜姫に向ひ両手をつき、
『今日は御母上に御対面遊ばされ、吾々も共に大慶至極に存じまする。……蜈蚣姫様、ようこそ、御入来下さいました。私は当国の宰相を承はる高山彦と申す者、ブランジーとは仮の名、又此クロンバーと申すは私の妻、本名は黒姫と申すもの、何卒御見知り置かれまして御引立の段、偏に願ひ奉りまする』
『コレハコレハ高山彦様、黒姫様とやら、予て高姫さまより承はつて居りました、何分宜しう御願ひ致します。……コレ高姫さま、貴女も随分意地悪いお方で御座いましたなア、ニユージランドの玉の森にては貴女も随分お困りでしたやうですワ』
『蜈蚣姫さま、お前さまの娘御が、此国の女王になつたと思つて俄に偉い御見識、何程偉い女王様でも、世界統一の太柱、三千世界の御宝、日の出神の生宮に比ぶれば、竜宮の一つ島位手に握つたとて、アンマリ立派なお手柄でも御座いますまい。三千世界に二人とない世の立替立直しの基礎の身魂は、……ヘン此高姫で御座いますワイ。盲千人の世の中、誠の者は一寸やそつとに分りますまい。此黒姫さまだとて、黄竜姫の幕下に神妙に仕へて御座るが、実の素性を申せば、驚く勿れ……竜宮の乙姫様の生宮で御座るぞや。高山彦は夫顔をして偉さうにして御座るが、実際の身魂を云へば、青雲山に棲ひを致す大天狗の身魂、何と云つても高姫、黒姫の二人が居らねば、神国成就は……ヘン致しませぬワイ。人民に対して一つ島の女王さまでも、天地根本の神の生宮、神界では是位立派な権威のある身魂はありますまい。……黄竜姫殿、暫く日の出神に席をお譲りめされ』
とツンツンし乍ら、上座にドンと坐り見せたり。
『何とマア我の強い執拗い身魂だらう。仮令日の出神でも竜宮の乙姫でも、此城内は黄竜姫の権利、上座に坐るのが御気に召さねば、トツトと帰つて貰ひませう』
『別に妾は女王にならうと云ふのではない。女王さまの坐つて御座る尻の下が一遍調べて見たいのだ』
『オホヽヽヽ、疑ひの深いお方だ事、女王さまの坐つて御座る床下に、三つの玉でも隠してある様に疑うていらつしやるのだな』
『疑ふも疑はぬもありますかい。日の出神がチヤンと天眼通で調べてあるのだ、お前さまが意地張れば意地張るほど、此方は疑はざるを得ませぬ。黒姫さまも好い頓馬だなア。何の為めに暫く宰相神に化けて御座つたのだな。サヽ女王さま、一寸立つて下さい』
『苟くも一国の女王たるもの、仮令日の出神の生宮の言葉と雖も、吾意に反して一分も動く事は出来ませぬぞ』
 高姫は横手を拍ちニヤリと笑ひ、
『ソレソレ矢張隠し終ふせますまいがな。此方が現さぬ内に素直に白状なされ。さうすれば永遠無窮に一つ島の女王として、驍名を天下に輝かす事が出来る。成る事なら此儘にして蓋を開けずに助けて遣りたいのが、高姫の胸一杯だ。此大慈悲心を無にして、何処迄も隠すのなら隠してよからう。蜈蚣姫と親子心を合せ、聖地の宝を隠さうと思うても、隠し終ふせるものでは御座いませぬぞや』
 黄竜姫は稍不機嫌の態にて無言の儘此場をツツと立ち、風景よき次の間に蜈蚣姫を伴ひ進み入りけり。
『オホヽヽヽ、トウトウ尻こそばゆなつて座を立つて、お脱け遊ばしたワイ。……高山彦さま、黒姫さま、高姫の御威勢には敵ひますまい。サアサ尻の下の板をめくつて調べて御覧、お前さまの目では実物を見なければ分るまい。妾はチヤンと天眼通で床板を透して知つて居るのだ。……ヤレヤレ愈大願成就の時到れりだ。アーア惟神霊幸倍坐世惟神霊幸倍坐世』
と双手を合せ、まだ見ぬ先から手に入つたやうな心持に、感謝の祝詞を頻りに奏上する。
『高姫さま、此床下には決してソンナ物はありませぬよ。此葢を開けるが最後、蜿蜒たる黄竜が潜んで居りますから、毒気に当てられては大変な目に逢はねばなりますまい。開けるのなら、お前さま手づから開けて下さい』
 高姫は………「甘い事を云ふ、高山彦さまもお人がよいから、黄竜姫に誤魔化されて居るワイ」……と云ふ様な顔付をし乍ら、床板を一枚グツとめくり、床下の深い穴を覗き込み「アツ」と云つたきり、蟹の様な泡を吹き目をまはし打ち倒れけり。
 黒姫、高山彦の両人は高姫の身体を引抱へ、吾居間に担ぎ込み水よ薬よと介抱し、一生懸命に祝詞を奏上したるに、漸くにして高姫は息を吹き返し、
『アーア、日の出神も全く疑ひが晴れました。かうなる以上は黄竜姫に対し恥かしくて、半時の間も居られはしない。高山彦御夫婦の御所存は如何に、妾と一緒にお節の所在を探し、今度は千騎一騎に調べて見ようぢやないか』
 高山彦は気のりのせぬ風にて、
『アマリ急ぐに及びませぬワイ』
『コレ高山彦さま、何といふ冷淡な事を仰有る。天下国家の為にどうしても彼の玉を手に入れねばなりますまい』
黒姫さま、一つ覚悟を遊ばさねばなりませぬぞ。日の出神が今申し付ける』
『竜宮の乙姫の生宮、確に承知仕りました』
 かかる所へ七八人の男ドヤドヤと入り来り、
『宰相様に申し上げます。城内隈なく探しましたが、宣伝使らしき者は一人も居りませぬから、屹度裏門から逃げ去つたに相違ありますまい。一足なりと逃げ延びぬ内に、サア皆さま捜索に参りませう』
と促す。三人はツト此の城を立出で、傍の山より峰伝ひに、玉能姫、初稚姫、玉治別一行の捜索に立向ひける。
 高山彦も終に顕要の地位を棄てて高姫、黒姫と共に「タカ」の港に現はれ、一隻の船に身を委せ、浪のまにまに玉能姫一行の後を追はむと漕ぎ出したり。
 玉能姫、初稚姫、玉治別其他の一行は、遥かの山上より霊眼を以て三人が此島を後に帰り行くのを眺め、ヤツト胸撫で下ろし、再び城内に悠々として帰り来たりぬ。初稚姫一行は、蜈蚣姫のアンボイナ島に於ける危難を救ふ可く船を与へたる其好意を黄竜姫より感謝され、山海の珍味を饗応され、愈茲に三五教を確立し、黄竜姫を女王兼全島の教主と定め、各自に手分けをなし、梅子姫、宇豆姫諸共に、全島隈なくあらゆる生霊に三五の大道を宣伝し、自転倒島の聖地に向つて凱旋する事となりにける。
(大正一一・七・三 旧閏五・九 谷村真友録)
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