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文献名1霊界物語 第28巻 海洋万里 卯の巻
文献名2第4篇 南米探険よみ(新仮名遣い)なんべいたんけん
文献名3第19章 高島丸〔819〕よみ(新仮名遣い)たかしままる
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ高姫は常彦、春彦に舟を操らせてテルの国の山々が見えるところまで漕ぎつけたが、舟は暗礁に乗り上げて粉砕してしまった。この時代は海の塩分が非常に濃かったので、一里二里くらいであれば、なんとか海上を渡ることができた。しかし三人が海を渡っていると風が吹き始め、波が荒れ出した。炎天下も手伝って、そろそろ高姫は不安の念にかられだし、声を限りに天津祝詞を唱え、日ごろ宿敵と楯突く言依別命にまで祈願をこらしだした。そこへ高島丸という船が通りかかり、三人を救い出した。高島丸は、筑紫の島、竜宮の一つ島から常世の国へ渡る人々を乗せていた。船長は骨格勝れたタルチールという大男であった。船長は、救い上げた三人を、船の規則に照らして誰何し、行き先を質した。しかし高姫は、自分は神の生き宮で神界の都合で動いているのだと傲然と述べるばかりである。船長は一方的に改心せよと迫られて怒り出した。常彦と春彦は、高姫が変わっているのだといって船長をなだめるが、高姫はますます逆上する。船長は、高姫がのぼせ上がっているので縛って吊るし上げる必要があると宣言し、捕縛して帆柱に吊るし上げた。そこへ、この船に乗り合わせていた言依別命と国依別がこの場に走り来たり、船長に目配せした。船長は慌てて高姫を降ろしたが、高姫、常彦、春彦は言依別命らが助けてくれたことには気がつかなかった。船長のタルチールは言依別命と国依別の説示を聞いて三五教に改心しており、すでに宣伝使となっていた。それゆえ、常世の国に着いたら宣伝使として各地を廻る決心をしていたのであった。言依別命と国依別は、素早く船長の部屋に姿を隠した。船長を含めて三人は鼎座して高姫話に時を遷した。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月10日(旧06月18日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年8月10日 愛善世界社版237頁 八幡書店版第5輯 437頁 修補版 校定版245頁 普及版106頁 初版 ページ備考
OBC rm2819
本文の文字数4754
本文のヒット件数全 2 件/神素盞嗚=2
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本文  三五教の神司  変性男子の系統と
 日の出神の生宮を  唯一の武器とふりかざし
 我意を立て貫く高姫は  神素盞嗚大神の
 公平無私の御心に  感謝の涙流しつつ
 ウラナイ教を解散し  股肱と頼む黒姫や
 高山彦や魔我彦を  伴ひ聖地に立帰り
 三五教に帰順して  金剛不壊の如意宝珠
 紫色の宝玉の  其監督を命ぜられ
 鼻高々と諸人を  眼下に見おろす慢心の
 心の鬼に遮られ  再び魔道へ逆転し
 執着心を再発し  玉の在処を探らむと
 西や東や北南  万里の波濤を乗越えて
 力を尽す玉探し  聖地を見捨て遠近と
 彷徨ふ中に竜宮の  天火水地と結びたる
 麻邇の宝珠は梅子姫  蜈蚣の姫や黄竜姫
 テールス姫や友彦の  五つの身魂に神業を
 占領されて気を苛ち  聖地に帰りていろいろと
 怒りをもらし駄々を捏ね  麻邇の宝珠の監督を
 おためごかしに命ぜられ  八尋の殿に現はれて
 高山彦や黒姫と  衆人環視の壇上に
 玉検めを始めける  此時五つの麻邇の玉
 紫玉を除く外  残りの四つはあら不思議
 珍の宝と思ひきや  見る価値もなき団子石
 何処の誰が何時の間に  摺変へたるかと高姫は
 口を尖らし目をみはり  呆れ居る折言依別の
 珍の命が宝玉を  抱いて聖地を遁走し
 国依別と諸共に  高砂島に渡りしと
 聞くより高姫気をいらち  又もや聖地を立出でて
 乗るか反るかの瀬戸の波  常彦、春彦諸共に
 棚無し舟に身を任せ  艪擢を操り荒波を
 乗切り乗切り和田中に  青く泛べる琉の島
 那覇の港に安着し  常楠翁の住処なる
 槻の大木の洞穴に  現はれ来り言依別の
 神の命は琉球の  玉を手に入れ逸早く
 高砂島に渡りしと  聞くより心もいら立ちて
 再び舟に身を任せ  山なす波を乗り切りて
 大和田中に浮びたる  高砂島に渡らむと
 進み行くこそ健気なれ。
 高姫は常彦、春彦に舟を操らせ、夜を日に継いで、漸くにしてテルの国の山々仄に霞の如く目に入る地点まで漕ぎ着けた。舟は忽ち暗礁に乗上げ、メキメキと粉砕して了つた。此頃の海面は塩分最も多く、波なき時は海上と雖も、直立して歩むに僅かにこぶらを没する位で、水の抵抗力強く、一里二里位は容易に徒歩にて渡る事を得たのである。併し乍ら、暴風吹き来り、波立つ時は忽ち波に包まれ、生命を失ふ危険があつた。
 高姫一行は船を破り、已むを得ず、尻をからげて霞の如く現はれたるテルの国を目当てに海上を徒渉し始めた。俄に風が吹いて来た。そろそろ波は荒れ出した。酷熱の太陽は焼きつく如く照り出した。流石大胆不敵の高姫も、到底此儘にては、高砂島に渡ることは出来ないと、心中不安の念に駆られ、声を限りに天津祝詞を奏上し天の数歌を唱へ、
高姫『国治立大神様、神素盞嗚大神様、玉照彦様、玉照姫様、言依別神様、時置師神様、国依別様、どうぞ、此危難をお助け下さいませ。高姫も只今限り我を折りまして、あなた方の教通り堅く守ります』
と今迄反対側に立つた役員の名まで呼び出して祈願する、其心根余程往生したと見える。常彦、春彦は高姫の此祈りを聞いて、俄に心細くなり、泣き声となつて、
『惟神霊幸倍坐世』
と蚊の鳴く様に唱へて居る。
 折柄波を蹴立てて進み来る高島丸は、三人の波上に漂ひ困難の態を見て、直に船を近寄せ、これを救ひ上げた。高島丸には筑紫の国、竜宮の一つ島などより常世の国に渡らむとする者、殆ど二百人許り乗込んで居た。船長はタルチールと云ふ骨格秀れた大の男であつた。
 三人は船長室に招かれて、いろいろと取調べを受けた。
船長『お前は何国の方で、何と云ふお名前で、何国へ何用あつてお出でになるのか、船中の規則として調べておかねばなりませぬ。ハツキリと茲で、国、所、姓名、用向の次第を仰つて下さい』
高姫『ハイ私は自転倒島の中心地、錦の宮の八尋殿に三五教の宣伝使の頭として奉仕する変性男子の系統、日の出神の生宮と世界に有名な高姫で御座います。人民の分際として、神の生宮がどこへ行かうと、行かうまいと、別に取調べる必要はありますまい。神の事は何程賢い人間でも、到底見当の取れぬものですよ』
船長『神様は神様として、吾々は人間としての高姫を監督する必要があるから、其用向を尋ねて置くのだ。キツパリ言つて貰はねば此船に乗つて貰ふことは出来ませぬ』
高姫『それだから人間は困ると云ふのだ。蕪から菜種迄教へて上げねばならぬのかなア。日の出神の生宮が行く所ならば、大抵分りさうなものだのに…………エー仕方がない、秘密を守つて下さるなら申しませう。実の所は三五教の教主言依別命が、国依別のガンガラ者と大切な玉を盗み、高砂島へ逃げて行きよつた。それ故、三千世界の御宝、あの様なドハイカラやガンガラ者に持たせておいては、世が乱れる許り、いつまでも五六七の世は出て来は致さぬから、三千世界の人民を助ける大慈大悲の日の出神の生宮が、其玉を取返さむと、神変不思議の術を使ひ、自転倒島よりはるばると、舟にも乗らず、二人の家来を引き連れ、波の上を渡つて来た生神の高姫で御座る。お前も此高姫の因縁性来が、言うて貰はねば分らぬような事で、如何して船長が勤まりますか。これから此生宮の云ふ事を聞いて、宏大なる神徳を頂きなさい。際限もなき万里の波濤を乗越える船頭としては、チツと神力がないと、大勢の人間の生命を預つて海を渡ると云ふ事は中々荷が重たい。何程人間が力がありたとて、智慧がありたとて、神力には叶はぬから、早く我を折つて改心なさるが宜しいぞや』
 船長口を尖らし、
『コリヤ高姫とやら、吾々を罪人扱に致し、改心せよとはチツと無礼ではないか。改心と云ふ言葉は、悪人や罪人に対して、審判司の申すべき言葉であるぞよ。汝如きに改心呼ばはりをされる様な汚れたタルチールでは御座らぬぞ。余りな無礼を申すと、了見致さぬ』
と稍怒気を含み、顔色を変へて大声に呶鳴り立てた。
高姫『コレ船頭、お前は高姫の言葉がお気に入りませぬか、腹が立ちますか、神様の御戒めに、怒る勿れと云ふ事が御座いますぞや。怒ると云ふ事は最も神界より見れば重き罪で御座いますぞ。お前は現に今、怒つた顔をして尖つた声を出し、神界の罪を犯した罪人です。それ故改心をなされと高姫が云つたのだよ。ヘン………コレでも返答が出来るならして見なさい。そんな高い声をしておどしたつて、いつかな いつかな、ビクつく様な日の出神の生宮とは違ひますぞえ。ヘン……』
と鼻を手の甲でこすり上げ乍ら嘲笑ふ。
船長『コリヤ コリヤ其方は此高姫の同行者であらうなア』
両人『ハイ仰せの通りで御座います。何を云つても、高姫さまは、逆上して居りますから、どうぞお気に障へないでゐて下さいませ。吾々両人は側に聞いて居ても、ハラハラ致します。否腹が立つて来ます。況してやあなた様のお腹立は御尤もと存じます』
船長『あゝさうだらう。何でも一通りではないと思つた。余程変つてゐさうだなア』
高姫『ヘン、そりや何を仰有るのだ。変つて居らいで何とせう。日の出神の生宮とガラクタ人間と一緒にしられてたまるものか。凡夫の目から神様を見れば、そりやモウ変つた様に見えるのは当前だ。一通でないなんて、能うマアそんな馬鹿な事が云へたものだ。一通や二通所か、神の階級は百八十一通ある。そして其一番上の大神こそ天御中主大神、又の御名は大国治立尊と云つて、始無く終なく、無限絶対独一の誠の独り神様だ。其次には国治立尊、其次には日の出神、それから段々と枝の神があり、人民は神の次だ。百八十通りも隔てがあるのだよ。さうだからテンデお前達は、此日の出神の申すことが分らぬのだ。人民は人民らしくおとなしく致して神に口答へを致すでないぞや。コレ船長殿、此生宮の申すこと、チツとは御合点が参りましたかなア』
船長『常彦、春彦の両人、お前さまは此女を如何考へてゐますか。随分エライのぼせ方だ。まだ高砂島へは三日や五日では到着するのは六つかしい。海へでも飛び込まれては大変だから、一つ手足をしばり、頭から水でもかけておくか、頭のてつぺんに穴でもあけて、逆さまに吊り下げ、少し血でも抜いてやらねば、此病気は本復致すまい。お前達二人は此船に乗つた以上は、何事も船長の命令をきかねばならないのだから、お前の手で此高姫を縛り上げ、船底へ伴れて往つて呉れ。吾々もついて往つて血を出して逆上を引下げてやるから……』
 常彦、春彦は驚いて、
両人『モシモシ船長様、此高姫には吾々両人が附添ひ、決して御迷惑になる様な事は致させませぬから、頭を割つて血を出したり、縛り上げる事丈は何卒許して下さいませ』
船長『…………』
 高姫パツと怒り、
『盲の垣覗き、猫に小判とはお前のことだ。此生宮は金鉄も同様、指一本触へることは出来ませぬぞ。勿体ない、日の出神様の生宮を、仮令蚤の口程でも傷つけてみよれ。神の御立腹は忽ち、此船は瞬く間に岩に打つかり沈没致し、日の出神に敵対うた者は海の底へ突落され、真心になつて頼んだ人民は、天から抓み上げて、善悪の立別けをハツキリ致して見せるぞや』
船長『ヤア此奴は如何しても駄目だ。……常彦、春彦、お前は今迄先生と仰いで来たのだから、何程船長の命令でも、高姫を縛る訳には行くまい、師弟の情として無理もない。これから此タルチールが直接に荒料理をしてやるから、お前達両人は、下の船室に控へて居れ』
高姫『コレコレ常、春、日の出神の生宮を、チツとの間も、目放し致すことはならぬぞや。此肉体は、尊き神のお役に立てねばならぬ系統の生宮だ。船長に付くか、日の出神に従くか。サア二つに一つの返答を承りませう』
 船長は『エー面倒』と強力に任せ、高姫を後手に縛り、両足を括り、太縄を帆柱にかけ、キリキリと絞り出した。高姫は足を空に頭を下にした儘、チクチク帆柱目がけて吊り上げられた。常、春の両人は地団駄ふんで、ワイワイと泣き叫ぶ。
 此船に折よくも乗つてゐた言依別、国依別の宣伝使は慌て此場に走り来り、船長に何事か目配せした。船長は驚いた様な顔して、慇懃に腰を屈め、直に高姫を吊りおろした。常彦、春彦の両人は、余りの事に肝を潰し、此場に言依別、国依別の現はれ来りし事に気がつかなかつた。高姫も亦苦しさに両人の現はれて吾れを助けて呉れたる事をチツとも知らなかつた。
 船長のタルチールは、言依別命、国依別の時々の説教を聞き、スツカリと三五教の信者となり、言依別の高弟となつて、既に宣伝使の職名を与へられてゐた。それ故タルチールは言依別命を高砂島へ送り届けると共に、自分は宣伝使となつて、高砂島や常世の国を宣伝すべく決心してゐたのである。さうして高姫の事も略、国依別より聞かされてゐた。
 言依別、国依別は手早く船長の寝室の間に姿を隠した。船長も亦言依別命に従ひ、おのが寝室に這入つて、三人鼎座し、高姫話に時を遷した。
(大正一一・八・一〇 旧六・一八 松村真澄録)
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