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文献名1霊界物語 第33巻 海洋万里 申の巻
文献名2第1篇 誠心誠意よみ(新仮名遣い)せいしんせいい
文献名3第1章 高論濁拙〔916〕よみ(新仮名遣い)こうろんたくせつ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ結婚の式が今宵に迫り、松若彦と捨子姫は準備に全力を注いで、信徒たちに指示を出しつつ、いずれも東奔西走していた。しかし高姫のみは、これまで体主霊従の限りを尽くしてきた国依別が、瑞霊大神様の娘子と婚姻するなどとんでもないと、夜叉のごとき勢いで駆け巡っていた。高姫は松若彦の館にやってきて、門口にて大声で呼ばわった。カールが出迎えて、軽口で高姫をいなそうとするが、高姫は主人に会わせず門口で門前払いするとはけしからんと、むりやり館に入ろうとする。カールと高姫は言い争いになってしまう。松若彦は奥からあわただしく走り来て、今は忙しいからまた日を改めてほしいと高姫に懇願した。高姫は、五分でいいから話を聞いて頷いてくれればよいと詰め寄る。松若彦はそれならと頷いて、そのまま奥に走り逃げてしまった。高姫はいきりたって館の奥へ走り込み、松若彦を探して追いかける。そのうちに、ふと館から外を見ると、松若彦が裏道を逃げていくのが見えた。高姫は悔しがり、松若彦を追っかけて行った。
主な人物 舞台ウヅの館 口述日1922(大正11)年08月24日(旧07月2日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年11月10日 愛善世界社版9頁 八幡書店版第6輯 259頁 修補版 校定版9頁 普及版3頁 初版 ページ備考
OBC rm3301
本文の文字数4175
本文のヒット件数全 1 件/五六七の御世=1
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本文  厳の御霊に由緒ある  伊豆の神国田方の郡
 湯ガ島温泉湯本館  軒を流るる狩野川
 連日連夜の大雨に  水量まさり囂々と
 伊猛り狂ふ水の音  又もや降り来る大雨に
 亜鉛板の屋根を轟かし  耳さわがしき雨館
 皇大神を斎りたる  奥の一間に瑞月が
 安全椅子に横臥して  瑞の御霊に由緒ある
 三十三巻物語  完全に委曲に述べ立つる
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましまして
 待ちに待ちたる霊界の  三十の三巻の物語
 皇大神の道の為  世人の為に三五の
 教の蘊奥を説き諭す  此真心を諾なひて
 神の教は日に月に  茂り栄えてどこ迄も
 道の柱となさしめよ  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  仮令大地は沈むとも
 神の言葉は何時までも  天地の続く其限り
 月日と共に変らまじ  天地開けし初めより
 天津神達八百万  国津神達八百万
 中にも分けて国治立の  神の命の御来歴
 其外殊に御功績の  著しきを選り集め
 雲霧分けて瑞月が  宇宙の外に立ち乍ら
 松雲太夫に筆とらせ  とく物語永久に
 五六七の御世の末までも  照らさせ玉へ惟神
 神の御前に願ぎまつる  神の御前に願ぎまつる。
 蒼空一点の雲影もなく  天津日は東天に
 高山の頂きを掠めて  昇らせ玉ひ
 平和の輝きを  地上に投げ玉ひ
 涼しき風は  天然の音楽を奏し
 山野の樹木は  惟神的に競うて舞踏をなす
 蝶は翩翻として  心地よげに飛びまはり
 魚は溌溂として  清泉に躍る
 実に名にし負ふ高砂島の  瑞祥を、目の前り
 天地四方に現はしぬ  今日はしも神素盞嗚大神
 天降り玉ひて  アルゼンチンの珍の神館に
 出でさせ玉ひ  八人乙女の末の御子
 末子の姫の花の春  一度に開く木の花の
 莟の上におく露も  いとすがすがしげに見えにける。
 三五教の神司  竜の腮の球の玉
 其神徳を身に受けて  救ひの神と輝ける
 国依別の神司を  珍の都の主とし
 末子の姫に娶はして  千代に八千代に高砂の
 ほまれを四方に伝へむと  心欣々大神は
 今さし昇る天津日に  向つて両手を合せつつ
 祈り玉ふぞ尊けれ。
 愈結婚の式は今宵と差迫り、松若彦、捨子姫は数多の神司を初め、信徒を使役して、今夜の慶事の準備万端に全力を注ぎ、何れも甲斐々々しく東奔西走して、喜色満面にあらはれ、上下一致、手の舞ひ足の踏む所を知らず、吾を忘れて大活動をなせる折柄、此慶事を少しも祝せざるのみか、体主霊従の限りを尽し来りし国依別が、瑞の御霊の生娘、末子姫に娶ひて、清き御魂を混濁し、折角ここ迄造り上げた高砂島の瑞祥を黒白も分ぬ暗の夜に覆へさむは目の前り、神の御為世の為に、飽く迄も之を拒み遮り破約せしめむと、夜叉の勢凄じく、彼方此方と駆巡り、目を釣り上げ、顔を赤らめ、口を尖らせて運ぶ歩みも荒々しく、今夜の準備に目のまはる程多忙をきはめ居たる松若彦が館を叩き、慌ただしく入り来るは例の高姫さまであつた。高姫は門口より尖つた声で、
高姫『御免なさいませ……私は皆さまに憎まれ者の名を取つた身魂の悪い高姫で御座います。急々お目にかかつて申上げたい事が御座いますから、どうぞ松若彦様に少時で宜しいから、御目にかかりたう御座います。どうぞ御取次を願ひます』
とエライ権幕で呼はつて居る。カールは此声に表へ駆出で、
カール『これはこれは、貴き高姫さまで御座いましたか。よくマア御入来、何の用かは存じませぬが、今日は貴方も御聞及びの通り、瑞月祥日と申しまして、アルゼンチン開けて以来、又とない結構な御日柄で御座います。御存じの通り、一片の雲影もなき青空に、天津日の大神様は赫々として輝かせ玉ひ、夜は三五の明月、銀玉を空に懸けたる如き瑞祥の今日、イヤもう目出たうて目出たうて、鶴は千年、亀は万年、東方朔は九千年、三浦の王統家五千歳、三千年の御仕組の一厘の花も開きそめ、目出たいの目出たくないのつて、何を仰有つても、今日に限つてグサグサした言葉はテンと耳には這入りませぬ。御用があれば更めて明日承はりますから、どうぞ今日は早く御帰り遊ばし、貴方も御結婚の準備の御手伝に御殿へお上り下さいませ。さぞ末子姫様が御待ちかねで御座いませうぞえ』
高姫『コレコレ、カール殿、お前に話さうと思つて来たのぢやない。主人の松若彦に意見をしようと思うて来たのですよ。主人にも取次がず、僣越至極にも門前払ひをくらはすとはチト脱線ぢやありますまいか。又此高姫に対し、早く御殿へ上り、御手伝ひをせよと仰有つたやうだが、そんな命令を下すお前に、ヘン、権利がありますかい。グヅグヅして居ると、日が暮れます。さうすりやサツパリ後の祭り、サアもうお前さまに係り合つて居つては、事が遅れる。エヽそこ退つしやれ』
カール『コレコレ高姫さま、貴方は強行的家宅侵入をするのですか、法律を心得てゐますかなア』
高姫『エヽ小癪面をさげて、法律の糞のて、何を言ふのだ。法律は死物だ、生きた人間が之を使へば活きるが、お前のやうなデモ法律家が何を吐いたつて、三文の価値もありませぬぞや。それだから神様が法律を変へるぞよと仰有るのだよ』
カール『高姫さま余り馬鹿にして下さるな。これでも赤門出のチヤキチヤキの法学士、而も優等で出たカールさまだよ。余り馬鹿にして貰ひますまいかい。やがて博士の称号が下らむとしてゐる所だ』
高姫『博士が聞いて呆れますぞえ、お前のは博士でなうて、バカセだ。昔はハカセとよんだが今はハクシと読むのだよ。読方も知らぬような法学士が何になるか、法学士でなうて、方角知らずと云ふ馬鹿者だらう。薄志弱行の徒計りが集まつて居るから、今ではハクシといふのだ。白紙主義と云うて、白紙の様な清い精神なればまだしもだが、真黒々助の濁つた魂で、法学士も博士もあつたものかいな。法律を殺して皆墓へ埋めるのだから、ハカセと昔は云つたのだ。此頃は松若彦さまの庭先に立つて、箒を以て庭掃かせになるとこだと云つて威張つて居るのだらう。何程箒(法規)が立派でも、神様の自然の憲法には抵抗することは出来ますまい。法律と云ふものは其源を神界の憲法に発して居るのだ。其元を掴んだ日本魂の生粋の高姫に対し、何程弁護士もどきに滔々と懸河の弁を揮つても駄目ですよ。舌端火を吐き、炎を吹いて高姫を煙にまき、追ひ帰さうと思つても、いつかないつかな日の出神の…オツトドツコイ……日の出る様な勢でも、只一口ジユンと水を注したら、忽ち消滅して了ふ様な屁理屈を云ふものぢやありませぬぞえ。それだから、人間の作つた不完全な学問は駄目だと云ふのですよ。『学ありたとて、知慧ありたとて、神界の仕組は人民では分るものではないぞよ』と此世の根本を御造り遊ばした大先祖の国治立命様が仰られて御座るぢやありませぬか。其大神様の片腕となつて御手伝ひ申す身魂の云ふことを、揚げ面して聞くと云ふやうな不都合千万の罰当りが、どこにありますか。エーエ面倒臭い、家宅侵入だらうが、何だらうが、そんな事を構うてゐる暇がない、カールさますつこんでゐなさい』
 斯く争ふ所へ、松若彦は慌ただしく、何事ならむと奥の間より走り来り、
松若彦『ヤア貴方は高姫様、何御用か存じませぬが、なることならば明日、どうぞ御訪ね下さいませ。万一御都合が悪ければ、私の方から明日更めて御伺ひ致す考へで御座いますから……』
高姫『間髪を容れざる危急存亡の今日の場合、そんな暢気な事を云つて居られませぬ。何でもかでも、お前が発頭人だから、ここで一つ生命に代へても往生させねばならぬ大問題が差迫つて来て居ります。後の後悔は間に合ひませぬからなア』
松若彦『これはこれは何の御用かと思へば、大変な急用との御話、そんなら私も結婚の準備に付いて、何かと繁忙をきはめ、只今言依別様の御館へ出仕する所で御座いましたが、僅五分間だけ繰合せまして御話を承はりませう』
高姫『別に五分間もかかりませぬ。お前さまが高姫の云ふことを……ウンさうか、御尤も……と首を縦に一つふりさへすれば、それで万事解決がつくのだ』
 松若彦は言依別、国依別、竜国別より昨夜の高姫の妨害運動を早くも聞かされてゐたので、テツキリ、此事ならむと早合点し、
松若彦『高姫さま……如何にも御尤も、仰有る通りに致します……ウンウン……』
 ガクリガクリと首を縦にふり、
松若彦『左様なら……』
と言つたきり、足早に裏口よりぬけ出し、言依別命の館を指して、雲を霞と逃げて行く。
高姫『コレ……松、ワヽ若、ヒヽ彦何をビコビコとしてゐるのだ。奥の間にかくれて居つても、埒はあきませぬぞえ。……ヤツパリ気が咎めると見えて、蒟蒻のやうにビリビリふるつて、奥の間に隠れたのだな。蚤が蒲団の縫目に頭計り隠して、尻を出しとるやうな、アザとい事をしたつて駄目ですよ。今日は奥の手の、とつときの日の出神様を現はして侵入しますぞ。今日は肉体の高姫では御座いませぬぞ。改めてカールさま、念押しておくから、後で刑法だの、民法だのと小言を云うて下さるなや』
と云ひながら奥の間さして足音高くかけ込んだ。見れば松若彦の影もない。
高姫『ハテ、どこへ隠れたか』
と言ひつつ、窓をガラリと開けて外面を眺むれば、松若彦は一生懸命、裏道を尻ひつからげて、どこかを指して走り行く姿が見えた。高姫は地団駄ふんで悔しがり、
高姫『エヽ卑怯未練な松若彦、彼奴を往生させねば此世はサツパリ泥海だ。千騎一騎の神界の御用だ』
と云ひながら、裏口あけて松若彦が後をトントントンと追つかけて行く。
(大正一一・八・二四 旧七・二 松村真澄録)
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