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文献名1霊界物語 第36巻 海洋万里 亥の巻
文献名2第2篇 松浦の岩窟よみ(新仮名遣い)まつうらのがんくつ
文献名3第14章 歎願〔1002〕よみ(新仮名遣い)たんがん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2022-10-10 12:47:23
あらすじ
サガレン王は岩窟に帰り、奥の間に端座して天津祝詞を奏上し、悔悟の歌を歌った。セイロン島にやってきて人々をバラモン教に導いたことにより王として祀りあげられ、天地の神に対して清き行いをしてきたつもりが、知らず知らずに慢心し、小さな区別に捉われて仁慈無限の大神の御心から離れてしまったことを心から詫びた。

サガレン王は自ら大神への信仰に身を捧げることを誓い、また部下たちにも訓示を垂れるのであった。

左守のタールチンやその妻・キングス姫は、サガレン王の言霊に喜び、改心と心から大神に仕え王を補佐する決意を歌った。

一方エールは、それでもなお今現在、少なからぬ仲間たちが竜雲に捕えられて苦しんでいる現状を訴え、大神の教えに背くかもしれないが、都に行って命を的に立ち向かい、仲間を助けたいのだ、と訴えた。

王をはじめ高官たちは、エールの歌を聞いてしばし無念の涙にくれていた。そこに女宣伝使の美しい宣伝歌が聞こえてきた。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年09月22日(旧08月2日) 口述場所 筆録者北村隆光 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年12月30日 愛善世界社版140頁 八幡書店版第6輯 633頁 修補版 校定版145頁 普及版62頁 初版 ページ備考
OBC rm3614
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本文  サガレン王は館をたつて、再び元の岩窟にエームスを従へ立帰り、奥の間に端坐し天津祝詞を奏上し、且神歌を謡ふ、其歌。
『あゝ惟神々々  広大無辺の天地の
 神の慈愛に比ぶれば  吾は小さき者なりし
 セイロン島の浮島に  神の司と現れて
 バラモン教の御教を  世人に伝へ居たりしが
 已むを得ずして王となり  顕幽一致の政治
 朝な夕なに仕へつつ  天地の神に相対し
 尊き清き神業を  心の底より仕へしと
 思ひ居たりし愚さよ  広大無辺の大宇宙
 五十六億七千万  宇宙の数はありと聞く
 僅かに一つの小宇宙  照らさせ給ふ天津日や
 月の光の照る限り  青人草や鳥獣
 草木の生ひ立つ葦原の  瑞穂の国の片傍り
 大海原に漂ひし  此神国は大海に
 投げ捨てられし一粒の  粟より小さき物なりし
 かかる天地に跼蹐し  善ぢや悪ぢやと争ひて
 無限の欲に取りまかれ  仁慈無限の大神の
 大御心も悟らずに  来りし吾は愚者
 定めし天地の大神は  吾等が小さき心根を
 嘸や笑はせ給ふらむ  仮令宇宙を吾一人
 知ろしめすべき世ありとも  広大無辺の大宇宙
 其現状に比ぶれば  例へにならぬ物ぞかし
 あゝ惟神々々  神は宇宙を知ろしめす
 其神徳を省みて  今より後は村肝の
 心を改め信仰の  誠の道に服ひて
 此身の続かむ其限り  吾身に及ぶ麻柱の
 誠を捧げ大神の  其功績の万分一に
 謹み報い奉るべし  左守の神と仕へたる
 タールチンやキングスの  姫の命よエームスよ
 其他の百の司達  汝も今より魂を
 清く正しく宣り直し  小さき浮世の執着を
 科戸の風に払拭し  仕へまつれよ惟神
 神に誓ひてサガレン王の  神の司は宣り伝ふ
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ』
 タールチンはサガレン王の歌を聞き嬉しく立ち上り、心欣々として謡ひ舞ふ。
『あゝ惟神々々  神の恵みの深くして
 無明の闇は開けにけり  水も眠れる丑満の
 時刻はたちて寅の刻  卯の正刻となりぬれば
 東の空を輝かし  豊栄昇る日の御影
 尊き清き御姿を  現し給ひて葦原の
 神の御国を照らしまし  青人草は云ふも更
 鳥獣や虫族や  草木の片葉に至る迄
 守らせ給ふ珍の国  其海原の片隅に
 弥永久に浮かみたる  七五三を張りたるシロの島
 其真秀良場に現れまして  神の御代に大国彦の
 君の命とあれませる  力もわけて自在天
 神の御言を畏みて  世人の為めにたてられし
 バラモン教の神司  人子の王とあれまして
 吾等を治め給ひたる  其功績は弥高く
 天教山の如く也  空ゆく雲も憚りて
 影さへかくす王の稜威  包ませ給ひて今此処に
 珍の言霊宣り給ひ  謙譲ります尊さよ
 人は神の子神宮と  昔の人は宣りつれど
 八岐大蛇のはびこりて  青人草の身霊をば
 千代の棲家と定めたる  今の世人は悉く
 名ばかり清き神の宮  誠は曲の容器ぞ
 小さき欲にからまれて  憎み争ひ泣き叫び
 焦熱地獄や水地獄  修羅の巷はまだ愚か
 根底の国に陥りて  阿鼻叫喚の呻き声
 聞えもせずに得々と  知らず知らずに魔の道を
 辿る世人の憐れさよ  吾等も神に朝夕を
 仕へ奉れる身なれども  心の闇は晴れやらず
 身魂の穢れは何時迄も  洗ひきれない罪人よ
 されども神は御心を  天より広く神直日
 大直日にと見直して  許し給へる有難さ
 罪や穢れになづみたる  卑しき人の身を以て
 如何でか神の御心に  かなひ奉らむ由もなし
 只何事も吾々は  神の心を心とし
 大慈大悲の神の道  普く世人に宣り伝へ
 心を筑紫の果て迄も  仕へ奉らむ惟神
 神の御前に謹みて  畏み畏み祈ぎ奉る
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ』
 キングス姫は白扇を開き立ち上り、長袖しとやかに自ら謡ひ自ら舞ふ。
『豊葦原の珍の島  神の御国と称へたる
 四方は海に包まれし  清き尊きシロの島
 神地の都に現れまして  恵みの露に四方の国
 青人草に隈もなく  注がせ給ひし大君は
 如何なる枉の猛びにや  尊き九五の身を以て
 痛々しくも松浦の  小糸の里に下りまし
 天津日影も碌々に  通ひもはてぬ岩窟に
 尊き御身を忍ばせて  国の御為め人の為め
 心を尽し給ふこそ  実に有難き極みなり
 何処の空より来りしか  心汚き竜雲が
 聞くも尊き姫君を  醜の手振に誑らかせ
 掻き乱したる悲しさよ  仮令此身は海原の
 藻屑となりて朽つるとも  王に仇する曲者を
 誠の神の言霊に  言向け和し世の中に
 騒ぎ渡れる黒雲を  払ひ清めで置くべきか
 あゝ惟神々々  神の御霊の幸はひて
 吾等夫婦が真心を  大御心も平かに
 聞し召されてシロの島  無事太平に風もなく
 曇りも知らぬ神国と  守らせ給へ惟神
 神の御前に祈ぎ奉る  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  悪魔は如何に強くとも
 誠の神の在す限り  弥永遠に君ケ代は
 安く穏に治まりて  百の民草打ち揃ひ
 喜び勇みて君ケ代を  群がり来る小雀の
 千代万代と称へまし  上下和楽し神人の
 睦び親しむ御代となり  国の栄えをミロクの世
 厳と瑞との言霊に  救はせ給へと祈ぎ奉る
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ』
 エールは立つて謡ふ。
『人は神の子神の宮  誠一つを立て通し
 道にかなひし行ひを  朝な夕なに励みなば
 天ケ下には恐るべき  仇も曲津もあらざらめ
 さはさり乍らバラモンの  王に仕へし神司
 アナン、セールやシルレング  ユーズの友は竜雲が
 枉の企みに捕はれて  底ひも知らぬ陷穽
 陥みたりと聞き及ぶ  かかる便りを聞く吾等
 此まま袖手傍観し  朝な夕なに友垣の
 艱みを眺めて過さむや  天則違反か知らねども
 吾等は親しき友の為め  生命を的に立ち向ひ
 神地の都に蔓れる  心汚き竜雲や
 枉人達を打ち鞫め  四人の友を逸早く
 救ひ出さでおくべきか  一日も早く片時も
 此目的を達成し  神の大道に仕へたる
 信徒たるの誠をば  尽しまつらむ惟神
 神の司のサガレン王  御心安く聞し召し
 吾等が願を許しませ  神は吾等と倶にあり
 悪を言向け善人を  救ひて神の御恵に
 霑はせ給へ神司  わが大君の御前に
 慎み敬ひ祈ぎ奉る  あゝ惟神々々
 御霊幸はひましませよ』
と王に向つて四人の神司を救ふべく、神地の都に遣はされむ事を懇願する。サガレン王を始めとし、タールチンやキングス姫、テーリス、エームスの上司は、エールの言霊に頭を傾け、両手を組んで、稍暫し無念の涙に暮れて居た。
 かかる処へ美はしき女の宣伝歌、谷に木霊を響かせつ音楽の如く聞え来る。あゝ果たして如何なる人の宣伝歌であらうか。
(大正一一・九・二二 旧八・二 北村隆光録)
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