文献名1霊界物語 第39巻 舎身活躍 寅の巻
文献名2後付よみ(新仮名遣い)
文献名3附録 大祓祝詞解よみ(新仮名遣い)おおはらいのりとかい
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ熊野久須毘命(熊野樟日命)
データ凡例
データ最終更新日2022-11-24 10:16:57
あらすじ(一)大祓祝詞は中臣の祓とも言い、毎年六月と十二月の晦日の大祓執行に際して、中臣が奏上する祭文であり、延喜式に載録されている。従来この祝詞の解説は無数に出ているが、全部文章辞義の解釈のみにこだわり、その中にこもる真意義にはほとんど一端さえ触れていない。大祓祝詞の真義は大本言霊学の鍵で開かなければならない。大祓祝詞の解釈は無尽蔵に近く、主要なものだけでも十二通りあるが、なるべく平易簡単に今の時に適切と感じられる解釈のひとつを試みる。時運はますます進展し、人としての資格の有無を問う大審判の日は目前に迫っているから、心ある読者諸氏はこれを読んで、真の理解と覚醒の途に就いていただきたい。(二)全大宇宙間には陰陽二系の御神霊が実相充塞している。それは一切万有の父でありまた母である。陰陽二神の神秘的産霊の結果はまず、一切の原動力ともいうべき言霊の発生となった。いわゆる八百万の天津神の御出現であり、御完成である。天界の主宰は天照皇大神様である。次に地の世界の統治権の確定は、天照大神様の御霊統を受けられたお方が全世界の救済と大道の執行をするべく、天の使命を帯びられた。人間の肉体は生死往来することを免れないが、霊魂は無限の寿命を保って活動するのである。(三)地の神界の統治者は確定したが、宇宙の間はなお未製品時代に属するので、自由行動をとって割拠争奪をこととする凶徒界が多い。これは大本開祖の御神諭に示されているところであり、過去のことのみではない。小規模の救世主降臨は過去にあったが、大規模の真の救世主降臨は現在である。その結果悪鬼邪神の大審判、大掃除、大洗濯が開始されいわゆる世の大立替の大渦中に突入する。そうなると批評も議論も疑義も反抗も全部中止となり、稜威赫々として宇内を統治し給う神の御子の世となるのである。(四)天祖の御委託によって救世主が御降臨されるについて、宇宙の中心、世界の中心である国土をもって宇内経綸、世界統一の中府と定め給い、天地相応の際から特別製に作り上げてある神定の霊域に、崇厳無比の神殿を御造営され、惟神の大道によって天下をしろしめされることになる。それについては、直接天津神の手足となって活動しなければならない責任が重い。どのようなことをなし、どのようなことをなしてはならないか、明確な観念を持たなければならない。次節に列挙するさまざまな罪ごととはことごとく、人として日夕服膺しなければならない重要事項のみである。(五)人間は神の容器として宇内経綸の天職がある。ことに日本人の使命は重大をきわめ、世界の安否、時運の興廃、ことごとくその責任は日本人に係っている。天賦の霊魂を磨き、霊智霊覚によって天然造化力の利用開発に努め、同時に国の徳と人の徳を発揮し、立派な模範を世界中に示されなければならない。実際にはこれに反して、いたずらに物質文明の糟粕をなめ、罪の上に罪を重ねて現在みるごとき世界の大擾乱となってきた。日本人はこの責任を免れることはできない。しかしこれは天地創造の際からの約束で、進化の道程として免れがたいことであることも事実である。過去のことは今さら悔やむには及ばない。我々は現在および将来に向かっていかなる態度をとり、いかなる処置を講じればよいかを考究すべきである。次節にその要道を示している。(六)天津罪、国津罪が続発することは悲しむべき不祥事であるが、致し方ない。よくその理を明らかにして整理修祓の法を講じなければならない。世界主宰の大君としては天津金木を運用して宇内の現勢を察知し、正しい言霊を活用して天津祝詞を天地の神々に宣り伝えてその活動を促すべきである。これが根本の祭事であると同時にまた根本の政事である。天津神も国津神もこれに応じてよく威力を発揮せられるのである。(七)八百万の天津神と国津神の御活動が開始されると、罪という罪、穢れという穢れは一つも残らず根本から一掃されてしまう。大は宇宙の修祓、国土の修祓から小は一身一家の修祓に至るまで、神力の御発動がなければできるものではないのである。大祓祝詞はいつの時代を通じても必要で、神人一致、罪と穢れの累積を祓い清めるように努力しなければならない。現代においては特に痛切に必要である。自己の身体、家庭、国土、全地球、全宇宙から迅速に邪気妖気を掃蕩して神代にしなければ神に対して相済まない。大修祓に際して、神の御活動は四方面に分かれる。祓戸四柱の神々の御働きである。正神界の神々が修祓を行うときには、この四方面に分かれて御活動があることを指す。(八)地球の表面の清潔法を施行するためには、大小の河川をつかさどる瀬織津姫が御出動になる。いよいよとなれば大雨を降らして大海へ一掃してしまう。これに応じて速秋津姫の御活動が起こる。必要あれば陸地まで押し寄せてあらゆるものを鵜呑みにする。邪気妖気の掃除のためには気吹戸主神が控えている。最後の仕上げには佐須良姫が待ち構えて揉み砕き、揺りつぶす。これでいかに山積していた罪穢もこの世から一掃される。従来は大祓祝詞は世に存在していてもその意義さえ分からず、その実行が少しもできていなかった。その大実行着手が国祖国常立尊の御出動である。神国人の責務は重いが上にも重い。天地の神々の御奮発と御加勢とをもって首尾よくこの大経綸の衝にあたり神業に奉仕するというのが、大祓奏上者の覚悟であらねばならない。
主な人物
舞台
口述日1922(大正11)年10月21日(旧09月2日)
口述場所
筆録者松村真澄
校正日
校正場所
初版発行日1924(大正13)年5月5日
愛善世界社版287頁
八幡書店版第7輯 385頁
修補版
校定版301頁
普及版
初版
ページ備考
OBC rm399901
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