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文献名1霊界物語 第52巻 真善美愛 卯の巻
文献名2第1篇 鶴首専念
文献名3第2章 哀別の歌〔1338〕
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ人間は天の高天原であろうと地の高天原であろうと、霊域に昇りその内に入るにしたがい、智慧と証覚はいよいよ増して来て、かつて難解と思っていた問題もおいおいと感得することができるようになる。いずれも、大神より来る愛の力によるものである。
大神の御神格をその内分に受けることが多い人間を、天的人間、また内的天人、高処天人ともいうのである。天国にある天人がいるところの愛を天愛といい、霊国にある天人がいるところの愛を霊愛という。天国には大神は太陽と現れ給ひ、霊国には月と現れ給う。
初稚姫は天国天人の部類に属し、現の御魂にして太陽の熱すなわち愛を全部となし給う。言依別命は霊国にある天人にして、信の真におり、月の光をもってその全部となし給う。
ゆえに初稚姫はよく神を祭り、祝詞を奏上し、宣伝使や信者の模範となりたまう。言依別命は智的方面に住し、宇宙の真理を説き諭し、現幽神三界の真相を明らかにし、すべての原動力とならせ給う霊的天人である。
天国は大神の祭司的国土にして大神の御住所である。霊国は大神の王土にしてこれを王座または瑞の法座ともいう。天国と霊国の交通の機関は、大神の思し召しによって置かせられた媒介的天人団体の手によって行われている。
初稚姫はこの媒介的天人の手によってある時は天国と交通し、ある時は霊国と交通し、また天国霊国一度に交通し給うこともあった。初稚姫のような地上の天人であっても、肉体人の境遇に居る間は、どうしても媒介者を通じる必要があったのである。
初稚姫は、祠の森を立ち出でていよいよ遠征の途に就こうとした。珍彦夫婦をはじめとする幹部役員、信徒たちは親のごとく神のごとく慕っていた初稚姫と別れることを非常に嘆き悲しみ、今しばしの逗留を望んだが、神業のため初稚姫がさらに祠の森に留まる余地はなかった。
初稚姫は愛別離苦の情もあり、また自分が去った後に再び強烈な曲津神のために祠の森が惑わされることがあるまいかと案じていた。しかし斎苑の館からほど遠くないこの地点なら、まさかのときには宣伝使たちが応援に来てくれるだろうと思い直し自らの心を励まして、出立を決意した。
初稚姫は神殿の前にて、珍彦以下の神の僕たちが悪魔に狂惑されることがないようにと祈りの歌を歌い、また神業の使命を全うせんことを懇願して、送別の宴に臨んだ。珍彦は別れを惜しむ歌を歌い、以下祠の森の神司たちは、初稚姫と別れの歌を交わした。
別れを交換し哀別の涙を流しながら、初稚姫はスマートを従えて宣伝歌を歌いながら降って行った。至マートも祠の森の人々に別れを惜しむごとく、二声三声悲しげな声を残して、尾を振りながら初稚姫に従いゆく。
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年01月29日(旧12月13日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所
OBC rm5202
本文の文字数4280
本文のヒット件数全 1 件/木花姫=1
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本文  人間は天の高天原と地の高天原とを問はず、その霊域に昇るに際し、愈内に入るに従ひ、(即ち愈高きに昇るに従ひ)証覚と智慧とは愈増し来りて、其霊魂に光明を放ち、真理に住し、嘗て難解の問題と思惟した事も、追々と感得するに至り得るものである。何れも皆斯の如き情態に進むは、大神より来る愛の力に依るものである。此愛なるものは高天原の一切のものを容るべき器なるが故である。大神の御神格を其内分に受くること多き所の人間を称して天的天人といふ。又内的天人、高処天人とも別称するのである。高天原にも亦内的、外的の区別があり、内的の天界を高処天界といひ、外的の天界を低処天界と称へられてゐる。而して天国に在る天人が居る所の愛を天愛といひ、在霊国の天人が居る所の愛を霊愛といふ。而して天国には大神は太陽と現はれ給ひ、霊国に在つては月と現はれ給ふ。初稚姫の如きは、どちらかと云へば天国天人の部類に属し、厳の御霊にして太陽の熱即ち愛の全部とも云つても可いのである。又言依別命は霊国に在る天人にして、信の真に居り、月の光を以て其全部となし給ふものである。故に初稚姫は能く神を祭り、祝詞を奏上し、而して宣伝使や信者の模範となり給ひ、言依別命は智的方面に主として住し給ふが故に、宇宙の真理を説き諭し、現幽神三界の真相を明かにし、すべての原動力とならせ給ふ霊的天人である。木花姫命の如きは霊的天人の部に属し給ひ、日の出神は天的天人の部類に属し給ふ神人である。されども何れの神も、霊的天人にして天的天人たり、天的天人にして霊的天人たることは、其平素の御活動の状態に依つて悟り得るのである。
 天国はすべて大神の祭司的国土にして大神の御住所である。霊国は大神の王土にして之を王座又は瑞の宝座とも云ふ。而して天国と霊国との交通の機関は、何れも媒介的天人団体の手によつて行はれてゐる。これも皆大神の思召に依つておかせ給うた所の交通機関である。初稚姫は又此媒介的天人の手によつて、或時は天国と交通し、或時は霊国と交通し、又は天国霊国一度に交通し給ふ事があつた。初稚姫の如き地上の天人は、媒介的団体の手に依らなくても、直に交通し得べきものと考へらるるなれども、一旦地上に降りて肉体人の境遇に居らるる間は、何うしても媒介者を通ずる必要があるのである。如何とならば、内的外的の両方面の中に介在し給ふ天人なるが故である。
 初稚姫は祠の森を立出でて、愈遠征の途に就かむとした。此時珍彦夫婦を始め楓及び幹部役員を始め、正しき信徒は、親の如く神の如く慕うてゐた此神人に別るる事を非常に歎き悲しみ、せめてモウ一日なりとも足を留められむことをと赤心より懇願して止まなかつた。されど初稚姫は、如何に愛らしき信仰に充てる人々が熱涙を流しての哀願も、之を受入るる余地がなかつた。何故ならば、自分は大神より任されたる大神務を果さねばならぬ身の上である。そして一日も早く神業を完成し天下の害を除き大神の前に復命せなくてはならぬからであつた。初稚姫も哀別離苦の情に絆されて、其内心は、此処を立去る事を非常に惜しんだのである。万一吾此処を去らば、未だ徳全からず智慧証覚の薄き珍彦を始め其他の役員信者は、又もや強烈なる曲神の為に誑惑され、折角の信仰を失墜せざらむやとの案じが残つてゐたからである。併し乍ら斎苑の館に余り遠からざる地点なれば、正勝の時には綺羅星の如く立並ぶ宣伝使が、何とか事務を繰合して応援に来て呉れるであらう。さうすれば、自分はここを去つても、さまで憂ふべき失態は来さないであらうと一縷の望みを残して、いよいよ心を励まし、人情の外に立つて、神の為に活動せむことを決意した。初稚姫は神殿に向つて訣別の辞を述べられた。其詞、
『高天原の霊国を  地上に移しまつりたる
 祠の森の聖場を  珍の宮居と定めまし
 下つ巌根に宮柱  太しく立てて永久に
 しづまりいます三五の  皇大神を始めとし
 左右の脇にあれまする  百の神等御霊等
 珍の御前に謹みて  初稚姫が真心を
 披陳し仕へ奉る  三千世界の梅の花
 一度に開く御神業  精霊界や地獄界
 其外怪しき邪神界  暗に彷徨ふ霊等
 残る隈なく大神の  至善至愛の高徳に
 なびかせまつり愚かなる  おのもおのもの霊をば
 研き清めて心身の  光を与へ天界の
 神の光に向はしめ  宇宙一切万有を
 高天原の楽園に  救はむ為めの鹿島立ち
 妾は若き身を以て  魔神のたけぶ荒野原
 分けゆき進む身にしあれば  醜の曲津は隙間なく
 妾を亡ぼしなやめむと  隙を窺ひ待つならむ
 ああ大神よ大神よ  如何なる曲の襲ふとも
 醜の魔風のすさぶとも  聖き尊き御光と
 愛の熱とに吾身魂  守らせ給へ皇神の
 依さし給ひし神業を  いと平けく安らけく
 事終へしめて大前に  一日も早く復命
 申させ給へ惟神  御前に慎み願ぎまつる
 旭は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 天変地妖は襲ふとも  神に任せし此身体
 生死の外に超越し  愛の善徳経となし
 信の真徳緯として  撓まず屈せず何処までも
 吾天職を守るべく  誓ひまつりし上からは
 仮令吾身は亡ぶとも  神に受けたる霊身は
 千代に八千代に永久に  朽ちず亡びず活動し
 幾万年の後までも  顕幽二界に出没し
 此目的を達せずば  いかでか止まむ大和魂
 吾身の内に天国を  開きて進む勇ましさ
 忽ち地獄は天国と  神のまにまに立直し
 吾霊魂の天分を  完全に委曲に尽すべし
 守らせ給へ惟神  皇大神の大前に
 畏み畏み願ぎまつる』
と念じ終り、且珍彦以下の神の下僕が悪魔に誑惑さるることなく、惟神の大道を遵奉し、其使命を全うせむことを懇願して大前を退き、珍彦の館に入りて送別の宴に臨み、いよいよ此処を離るることとなつた。
 珍彦は別れに臨んで歌をよむ。
『久方の天津空より降りましし
  君に別るる今日の悲しさ。

 願はくばせめて一日を此森に
  過させ給へ厳の生宮』

初稚姫『珍彦の神の御言を如何にして
  背くべきかは、ああされどされど。

 惟神神の言葉は背かれず
  惜しき別れを告ぐる苦しさ。

 身は遠くハルナの都に進むとも
  吾魂は汝に添ひなむ』

珍彦『有難し其御言葉を力とし
  柱となして神に仕へむ。

 野も山も荒れに荒れたる醜草を
  別けて進ます君ぞ尊き。

 何事も幸あれかしと大前に
  朝な夕なに願ひまつらむ』

静子『貴の君これの館へ出でまして
  聖き宝を与へ給ひぬ。

 目に見えぬ百の宝を与へられぬ
  研きすまして神に捧げむ』

初稚姫『目に見えぬ宝は朽ちず虫喰はず
  いや永久に汝が物となるも。

 信仰の徳充ちぬれば曲津見も
  如何なる仇も襲ふべしやは』

静子『妖幻坊高姫の如き曲津見が
  来りし時は如何になさむか。

 これのみが心にかかり日も夜も
  眠られぬ身を救はれにけり。

 さりながら又思ふかな曲津見の
  襲ひ来らむ例しなきやと』

初稚姫『珍彦よ静子の君よ楓姫よ
  心安かれ珍の聖地ぞ。

 汝が身に高天原の開けなば
  大蛇も鬼も襲ひ来べきや。

 恐るべき吾身の仇は心より
  神に背きし罪とこそ知れ』

珍彦『有難し聖き教を蒙りて
  甦りたる心地しにけり』

楓姫『初稚姫神の命の帰りまさば
  誰をたよりに日をや過さむ。

 この君を命の親と崇めつつ
  仕へ来りしわれぞ悲しき。

 別れても又会ふ事のあるものと
  神の教をたよりに待つも』

初稚姫『楓姫名残は尽きず吾涙
  神の光に干して行くべし』

楓姫『今流す涙の雨もやがて又
  晴れて嬉しき神国の園』

イル『いかにして此出でましを止めむと
  祈りし甲斐なく別れむとぞする』

イク『どうしても御供に仕へまつらむと
  朝な夕なに願ひてしかも』

サール『何処までも君の御後に従ひて
  吾は行くなり神のまにまに』

初稚姫『ますらをの心は嬉しさりながら
  神の仰せに背くよしなし』

サール『さりとても是が此儘何として
  別れらりようか胸の苦しさ』

ハル『はるばると荒野を越えて月の国に
  出でます君ぞ雄々しかりけり。

 われも亦御供に仕へまつらむと
  願ひしことも夢となりぬる』

テル『如何にして君が首途をとどめむと
  思ひし甲斐も泣く泣くわかるる』

初稚姫『いざさらば珍彦其他の司等
  神の守りに安くましませ』

珍彦『君行かば祠の森は凩に
  木の葉の散りし如くなるらむ』

初稚姫『木の葉散るも春の陽気の生れ来て
  恵の花の匂ふ聖場。

 いつまでも此処にあるとも如何にせむ
  神の心に叶はざりせば。

 皇神の大御心に逸早く
  ハルナに行けと宣らせ給へば』

 斯く互に訣別の歌を交換し、哀別の涙を流しながら、愛犬スマートを従へ、宣伝歌を唄ひつつ、初稚姫は崎嶇たる山路を、宣伝使服に身をかため、杖を力に降り行く。スマートも祠の森の人々に別れを惜しむものの如く、二声三声悲しげな声を残し、初稚姫の後になり先になり、又もや嬉しげに頭をふり、尾を掉り従ひ行く。
(大正一二・一・二九 旧一一・一二・一三 松村真澄録)
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