文献名1霊界物語 第55巻 真善美愛 午の巻
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3序文よみ(新仮名遣い)じょぶん
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日2024-04-24 17:28:34
あらすじ明治三十一年如月九日、天教山に鎮座し給う木花姫命の神使は、神々の協議の結果、丹波の国曽我部の村に牛を飼う牧童、三つの御魂に所縁ある三葉彦命の再生なる神柱に、三千世界の修理固成の神業の先駆を命じ、十字架を負わしめ給うた。それより今年大正十二年正月十八日まで満二十五年間、出口王仁は一心不乱に神国成就のために舎身的活動を続けて宇宙万有一切のために心身を焦がした。三千世界の諸天人民に至上の心を持せしめ、神の御国に安住せしめようと、暗黒社会を照破すべく変性男子の精霊とともに綾の聖場地の高天原に現れた。月光菩薩の神業に心事し、家を捨て欲を棄てて神の僕となり、ひたすらに我が神国九山八海の諸神を念願し、諸々の功徳を修した。大国常立大神、日の大神、月の大神は、高天原に万人を救うことを希い給い、いと高き神人を率いて霊肉脱離の際に来迎し、神を理解し信真の徳に充たされた者を直ちに宝座の前に導き成道する。天教山に現れ給う木花姫の無常の神心に神習い、大功徳を修業して顕幽両界の神柱となり、人の人たる本分を尽くさしめ給う伊都の御魂の大御心の有難さ。瑞月は多年の間、千難万苦を排し、修業の効をおえてようやく神界より赦されて、ここにつつしみ畏み三世一貫の物語を後述することができた。無常の神心を起こし、ひたすらに天地の大祖神を祈願し、真心よりできる限りの善行を修して、斎戒を奉持し、神の聖社を建立するの一端に仕えて神使に飲食を心より供養し神号輻を祀り灯火を献じ祝詞を奏上し神の前に拝跪すれば、天界に生まれしめ給はむ。今生はもちろん、来世に至って智慧証覚を全うし、愛善の徳に住して身に光明を放射し兆年の久しき第二の天国に安住を得ることができる。どの世界に居ようとも、諸天人民にして至心あって天国浄土に大往生を遂げようと欲する者は、たとえ諸々の功徳を成すことができなくとも、常のこの物語を信じ無上の正覚を得て、ひたすらに厳瑞二神を一意専念すれば、神徳はいつとなく身に具足して、現幽両界ともに完全の生涯を楽しみ送ることができる。この深遠なる教理を真に理解して、歓喜し信楽して疑惑せず、二心を断ってひたすらに神教と神助を信じ、至誠一貫をもって天国に復活することを願うときは、臨終に際して正に夢のごとくに厳瑞二神、すなわち日月の神を見奉りて、至美至楽の第三天国に復活することができる。月神の信真によって智慧証覚の光明を受けることは、すなわち第二天国の天人のごとくである。諸神・諸仏、如来・宣伝使は、大国常立大神の徳が八荒に輝き給うを賞賛して、その出現聖場たる蓮華台上に集まり給い、無料無数の菩薩や衆生は、日月の光を仰ぎ奉ってここに行き詣で、広大無辺の神徳に浴し、恭敬礼拝し供物を献じ神慮を慰める。かつ五六七神政の胎蔵経である経緯の神諭と、聖なる霊界物語を歓喜聴受して、顕幽二界の消息に通じ天下の蒼生に至上の神理を宣布する。二大世界は神徳を悟り、十方無碍の神通力と智慧を究めて功徳を具足し、五逆は消滅し生死の雲を消し去り給うべし。霊主体従の至上心を発揮して神に奉仕する時は、寒気もたちまち春陽の生気と化す。もし善徳がない人は、この神啓の神書を覚らず、理解することができないであろう。清浄無垢にして、小児のごとき心境に在る者にして、根本からその真実味を聞くことができるのである。驕慢と懈怠とは、神示に成り就たるこの霊語神声を、容易に信じることができないであろう。心身清浄にしてよく神を信じよく神に仕え、神を愛することにより、精霊界の諸消息を探知した者は、歓喜雀躍してこの神言霊教を聴聞し、聖なる心を究めて一切の事物を開き導くに至ることができるのである。神界の主神である大国常立大神の愛善の徳と信真の光明は弥広く、言語で尽くすことはできない。ただ大神自身のみこの間の経緯真相を知悉し給うのみである。道を悟り理を知り万億劫の神智を有しても、とてもこれを口に述べることはできない。神の智慧と証覚には辺際なく絶対である。愚昧頑固な人間智を開いて、せめて第三の下層天界の消息なりとも覚らせて無限絶対・無始無終の神徳に浴せしめようとする吾人の苦衷は、何時の世にこの目的を達することができるであろうか。口述開始からすでに十五か月、未だ神諭に目覚めた人士が極めて少数であり、たまたま信じる者があっても、元より上根の人ではないので、わずかにその門口に達したまでの状態である。ああなんとしても、瑞の御魂の千変万化の大活動、三五教の大本五六七の仁慈に浴して各自、その智慧を満たし、深く神諭の深奥に分け入って個々の神性を照らし、神理の妙要を究め、神通無碍の境地に入って諸根を明利ならしめ給へ。痴愚の生涯を送りつつある神の僕瑞月が、月光如来の聖前に拝跪して慎み畏み、日に夜に真心を捧げて天下万民のため、大前に祈願し奉る。数多の聖教徒は日夜参集して、道教を宣伝し、妙法を広く説き述べ給う神使の言に歓喜し、天の岩戸開きの神業はやすやすと大成され、神示の許になれるこの神書・霊界物語を著した連日の辛苦も、ややその光明を輝かすことができるようになるであろう。大聖五六七の神霊地上に降臨して、宇宙間の一切万有を済度し給う。その仁慈は大海のごとく恵光また日月のごとし。浄穢好悪等の異心がないために、清浄な泉のようにもろもろの五逆十悪を洗い流し給うごとく、さらに火王のように一切煩悩の薪を消滅し給うごとく、大風が十法世界を行くのに障壁がないごとく、虚空が一切の執着なきがごとく、月が何の汚染もなく皓皓として蒼天に輝くごとし。これが月の大神の真相にして、霊界物語を編述するときの吾人の心境である。いつまでも志勇精進にして、心神退弱せず、世の灯明となり闇を照らし、常に導師となって愛善の徳に住し、正しきに処して万民を安んじ、三垢の障りを滅し、終身三界のために大活躍せしめ給いて、口述者をはじめ筆録者の真心を永遠に輝かし給えと祈る。ここに嬉しくも五十五編の霊界物語を編み終わり、慎み畏み神助天祐の厚きを感謝し奉る。ああ惟神霊幸倍坐世。
主な人物
舞台
口述日1923(大正12)年02月26日(旧01月11日)
口述場所竜宮館
筆録者松村真澄
校正日
校正場所
初版発行日1925(大正14)年3月30日
愛善世界社版前付 1頁
八幡書店版第10輯 29頁
修補版
校定版前付 1頁
普及版前付 1頁
初版
ページ備考
OBC rm550001
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