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文献名1霊界物語 第62巻 山河草木 丑の巻
文献名2第6篇 聖地の花よみ(新仮名遣い)せいちのはな
文献名3第30章 神座〔1605〕よみ(新仮名遣い)しんざ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年05月16日(旧04月1日) 口述場所 筆録者隆光 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年10月16日 愛善世界社版354頁 八幡書店版第11輯 247頁 修補版 校定版386頁 普及版61頁 初版 ページ備考
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本文の文字数1704
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本文
  第五四二

    一

 仰ぎ見る此世の月に比ぶれば
  霊国の月は光妙なり。

    二

 登り行く足跡見れば惜きかな
  真白に積める雪の円山。

    三

 谷水の流るるままにわが行衛
  定めおきたし神にたよりて。

    四

 跡たれて幾世経ぬらむ水無月の
  社の松も神さびてけり。

    五

 千早振る神代ながらの月影は
  わが玉の井の底に宿れる。

  第五四三

    一

 天国の花をかざして大神の
  御前を祀る天使等。

    二

 朝日照る桶伏山の神の丘に
  光を添ゆる秋の夜の月。

    三

 朝日刺す月澄み渡る円山の
  台は神の厳の御社殿。

    四

 今の世も後の世も亦皇神の
  恵にたよる外なかりけり。

    五

 愛はしと皇大神もみなそこの
  すめる心をみそなはすらむ。

  第五四四

    一

 万代に御栄光あれと朝夕に
  祈る心を神は愛づらむ。

    二

 本宮山裾を流るる和知川の
  水は此世のみそぎなるらむ。

    三

 小雲川並木の松も老いにけり
  吾身も老いぬ神のまにまに。

    四

 二十五年神に仕へて漸くに
  霊国の様を悟り初めけり。

    五

 二年や三年四年の宮仕へに
  いかで悟らむ神の経綸を。

  第五四五

    一

 光をば和らげ塵に同はりて
  世人を守る月の大神。

    二

 寝て祈り起きて祈りぬ愚なる
  吾身に幸の永久にあれよと。

    三

 千早振る富士の高山雪清く
  深きは神の心なりけり。

    四

 如意宝珠玉拾はむと千早振る
  神の光に求ぎて行くかも。

    五

 玉鉾の道を歩める身ながらも
  人は難波のよしあしを謂ふ。

  第五四六

    一

 世の為と祈る真人ぞ尠けれ
  そこの心は吾が身の為のみ。

    二

 世を祈るわが真心に詐りの
  あら尊けれ神のみぞ知る。

    三

 罪穢あら人神の安かれと
  朝な夕なに神前に祈る。

    四

 わが植ゑし常磐の松は繁りけり
  三つの柱の幹を揃へて。

    五

 幾千代も忘れざらまし吾植ゑし
  常磐の松に心とどめて。

  第五四七

    一

 此松の栄ゆる如く教へ草の
  永久なれと祈りつつ植ゑぬ。

    二

 死るとも此松ケ枝に魂かけて
  五六七の御代を守らむとぞ思ふ。

    三

 霊ちはふ神の大道を歩む身は
  世のうき事も楽しみと見る。

    四

 此道の堅磐常磐に動かざれと
  石の玉垣仕へまつりぬ。

    五

 冴え渡る八雲小琴のすがかきを
  神も愛でつつ聞し召すらむ。

  第五四八

    一

 松ケ枝に桜の花に降る雨も
  同じ御神の恵なりけり。

    二

 紅の花も清けき白梅も
  同じ恵の雨に咲くなり。

    三

 神垣の風にしられぬ法燈は
  根底の国まで照し行くなり。

    四

 消えやらぬ神の御前の燈火に
  闇き心を照されて行く。

    五

 来て見れば思ひしよりも勝りけり
  桶伏山の珍の聖地は。

  第五四九

    一

 玉の井の水の面に心とめて
  輝きにけり三五の月。

    二

 皇神の大道を歩む心しあれば
  迷ひの暗もやすく晴れなむ。

    三

 山の上の池の心は仇なれや
  氷も水も名のみ残れる。

    四

 名ばかりの水なき池に如何にして
  月の姿の映るべしやは。

    五

 月の水たえてし無くば草も木も
  如何で芽含まむ此地の上に。

  第五五〇

    一

 皇神の教の真清水清ければ
  流れ流れて世を洗ふなり。

    二

 玉の井の同じ清水を掬ぶ身は
  瑞の御霊の永久の友。

    三

 三十年の厳の御霊の御教に
  まだ現はれぬ光見るかな。

    四

 薄雲におほはれ居たる月の光を
  今も仰ぎぬ目無き司は。

    五

 薄雲の逃げ去り行きし後の月の
  光に照りて慄ひ戦く。

  第五五一

    一

 かりそめに説きおかれたる言の葉に
  眼とどめて迷ふ人あり。

    二

 さまざまに説けども説き得ぬ言の葉を
  聞かずして聞く人は稀なり。

    三

 曇りたる人の心を照さむと
  厳と瑞との鏡かがやく。

    四

 情知らぬ春の嵐も神の里の
  主ある花は避けて吹くらむ。

    五

 更生主再び下る世に会ひて
  誠の神の教を聞くなり。
(大正一二・五・一六 旧四・一 隆光録)
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