インデス河の激流の上にかかる橋の袂に、番小屋があった。月夜に比丘姿のアリナが、この番小屋で体を休めていた。
そこへ、アリナの行方を追ってきた右守サクレンスと、その部下たち捜索隊がやってきて、アリナと同席する。
アリナは修験者のふりをして右守の企みをすっぱ抜くが、最後に自分の素性を明かして、右守に挑みかかる。
アリナは追っ手の白刃をかわして逃げ出すが、橋杭につまづき、激流の中に落ち込んでしまった。右守はアリナが死んだものと思い、帰っていく。
一方、民衆救護団長のバランスは、その下流で子分たちと密漁をしていたが、その網にかかったのが、瀕死のアリナであった。
そこへ、城へ帰る途中の太子・スバール姫、梅公別一行が通りかかる。梅公別の祈願によってアリナは息を吹き返す。
バランスは、太子に禁漁法の廃止を訴える。太子はバランスの民衆を思う志に感心し、城内に入って自分の国政改革助けるよう求める。
一行は城を目指して夜道を進み行くこととなった。