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文献名1霊界物語 第70巻 山河草木 酉の巻
文献名2第3篇 理想新政よみ(新仮名遣い)りそうしんせい
文献名3第18章 鳳恋〔1785〕よみ(新仮名遣い)ほうれん
著者出口王仁三郎
概要
備考
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あらすじ
千草姫は、王がなかなかジャンクの追放に踏み切れないでいるのを責めている。その場へジャンク本人がやってきて、国難を救った照国別たちを投獄した千草姫の処置を非難し、釈放するように上奏する。

千草姫はジャンクをたしなめるが、逆に矛盾だらけの言動をジャンクに指摘されてしまう。千草姫は「生命を取る」「地獄に落とす」とジャンクを脅すが、ジャンクはものともしない。

ジャンクは、人民が一致団結して、王妃の改心がなければクーデターを起こすつもりであることを告げ、逆に王妃に改心を促して去っていく。

千草姫はこれに怒り、ウラル彦命の神力でジャンクの命を取ろうと、ハリマの森に参拝し、わけのわからない儀式を行う。

その帰り道、千草姫の行列を横切ろうとした若者が、番僧に捕縛された。千草姫は輿の中からその若者を見たところ、たいへんな美男子であった。たちまち千草姫は恋慕の情にとらわれた。

千草姫は、その若者を自ら尋問するという名目で、城の中に連れ込む。
主な人物 舞台 口述日1925(大正14)年08月25日(旧07月6日) 口述場所丹後由良 秋田別荘 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年10月16日 愛善世界社版227頁 八幡書店版第12輯 473頁 修補版 校定版234頁 普及版115頁 初版 ページ備考
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本文  千草姫は傲然と日の出神気取で、刹帝利を脚下に跪かせ乍ら、
『三千世界の救世主、底津岩根の大みろくの太柱、第一霊国の天人、日の出神の生宮が、汝ガーデンに申し渡す仔細がある。性根を据ゑてしつかり聞けよ』
王『ハイ何事なり共仰せ下さりませ。絶対服従を誓つて居りまするから』
千草『汝が言葉、日の出神、満足々々。汝は之より三千世界の覇者となり、世界統一の神業に掛らねばならぬ大責任があるぞや。それに就ては、人間の分際としては如何共することは出来ない。此度天より天降りたる日の出神、千草姫の肉体を宿と致し、神変不思議の神力を以て、先づ第一にトルマン国の足元を浄め、逆臣を排除し、水晶霊をよりぬいて神の御用に立て、神政成就の基礎を固むべき神界の経綸なれば、一言一句と雖、決して反いてはなりませぬぞ。御承知であらうなア』
王『ハイ、謹んで御神命を承はりませう』
千草『汝は神の命を用ひず、八岐大蛇の霊の憑依せし、田舎育のジヤンクを依然として、国政に当らしむるのは、神界の大命に反き、反逆の罪最も重し。一時も早く勇猛心を発揮し、彼れジヤンクを放逐せよ』
王『ハイ、御神命は確に承知致して居りますが、トルマン国切つての、彼は人望家。三十万人の国民は彼れ一人を力と致し、三千騎の兵士は彼を大将軍と尊敬して居りますれば、如何に神命なればとて彼が頭上に斧鉞を加ふる事は国家存立上否刹帝利家存立上、最も危険至極かと存じます。何卒此儀のみは少時保留を願ひたう存じます』
千草『ホヽヽヽヽヽ、愚なり、ガーデン王、彼が如き野武士を以て、トルマン神国を統理せしめむとするは、恰も巨岩を抱いて海に投ずるより危からむ。神力無双の日の出神、天降りたる以上は、何の躊躇逡巡するところあらむ。速かに英断を以て彼ジヤンクを放逐せよ』
王『然らば是非に及びませぬ。併し乍ら、彼を放逐すれば、教政を輔弼する重僧が御座りませぬ。沢山の臣下はあれ共、何れも大衆の信望をつなぐに足らず、国帑を私し、各競うて金殿玉楼を造り、豪奢の生活を送り、大衆の怨府となつて居りますれば、ジヤンクに代るべき適当の人物なきに苦しみまする』
千草『ハルナの都の大黒主が信任厚きキユーバーを召出し、彼に国政を任せなば、国家は益々栄え、天下は太平、民は鼓腹撃壤の聖代を来さむ事、鏡にかけて見る如くであるぞや』
王『其キユーバーを召出さむにも、今に於て行方分らず、何卒々々神様の御神眼にて、在所を御知らせ下さらば、速かに彼を迎へ取り、御神慮に叶ふ様取計らうで御座りませう』
千草『汝に於て其覚悟がきまつた上は、何をか云はむ。神が引寄せるに仍つて、速かにジヤンクの職を解き、国許へ追ひ返すべし』
王『ハハア、確に承知仕りました』
千草『流石は汝は名君、神の心に叶ひし者、ヤ、満足々々』
 斯かる所へ恭々しく現はれ来たのは教務総監のジヤンクであつた。
ジヤンク『謹んでお伺ひ致します。御差支は御座いませぬか』
千草『決して遠慮には及ばぬ。神が許す、何なりと申し上げて見よ』
ジヤ『恐れ乍ら、殿下に申し上げます。トルマン国の危急を救ひ給ひし、三五教の宣伝使、照国別、照公の神柱を、何の罪もなきに、城外の牢獄に投込み給ひしは、教務総監のジヤンク、合点が参り申しませぬ。如何なる事の間違ひかは存じませぬが、彼二柱の神司に於ては、一点の疑ふべき言行もなく、全く冤罪で御座いまする。何者が讒言致しましたか存じませぬが、賢明なる殿下の御考へを以て、速かに解放遊ばされ、二柱の前に其無礼を陳謝遊ばさねば、此国土は永遠に保たれますまい。此儀とくと御考へを願ひます』
王『………』
千草『愚なり、ジヤンク。汝は今日唯今より、此日の出神の生宮が、教務総監を解職する。足元の明るい内、旅装を整へ国許へ蟄居したが可からう』
ジヤ『これは心得ぬ神様の御言葉、トルマン国の教政はガーデン王様の統治し給ふ所、其教政を内助遊ばすのは王妃の君。然るに何ぞや、王又は王妃の名を用ひざる日の出神の命令に仍つて、国家を代表したる教務総監の解職が出来ませうか。ジヤンク断じて辞職は仕らぬ。尚々不審に堪へざるは、トルマンの国土を将来統治し給ふべき地位にあらせらるるチウイン太子様を始め、王女チンレイ様を、修行の為と称し、或は神の命令と称し、世界視察の名の下に放逐遊ばしたのは、いよいよ以て怪しからぬ次第では御座らぬか。教務総監ジヤンクに一言のお答へもなく、斯かる重大事を、勝手気儘に断行さるるは、自ら教国の綱紀を紊乱し、王家の滅亡を招くべき因ともなるで御座りませう。どうか賢明なる御二方様、ジヤンクの言葉に耳を傾け、冷静に御思案を願ひまする』
千草『黙れジヤンク、天地神柱の言葉に二言はないぞ。一時も早く職を去つて郷里へ帰れ』
ジヤ『ハヽヽヽヽヽ、これは怪しからぬ。未だ教王殿下より、帰国せよとの命令は受けては居りませぬ。恐れ乍ら、王妃の君には此重臣を任免黜陟遊ばす権能は御座いませぬ。又仮令教王殿下より解職を厳命さるる共、国家危急の此場合、此ジヤンク、一歩も動きませぬ』
千草『左守、右守の重臣が他界し、邪魔者が無くなつたと思うての汝の暴言、最早容赦は致さぬぞや、覚悟召され』
ジヤ『容赦致さぬとは、どうしようと仰せらるるので御座りますか』
千草『三千世界の救世主、底津岩根の大みろくの太柱、第一霊国の天人、日の出神の生宮が、立所に汝が生命を取り、其肉体を烏の餌食となし、其精霊を最低の地獄に墜してやるが何うぢや。それでも辞職を致さぬか』
ジヤ『アハヽヽヽ、モウ其長たらしい御神名は、ジヤンク聞飽きまして御座います。王妃には狂気召されたか。狂気とならば危険千万、座敷牢を造つて、病気本復する迄閉ぢ込めて置きますぞ』
千草『汝不忠不義の曲者、肉体上から云へば、王妃の君、神界より申さば、三千世界の救世主、底津岩根の大みろく……』
と云ひかけるのを、ジヤンクは手を振り面を顰めて、
『モウモウ結構で御座います。第一霊国の天人日の出神の生宮は、とつくに承知致して居ります。併し乍ら能くお聞き下さいませ。大衆同盟会なるものが組織され、千草姫様に於て此際御改心なき時は、忽ちクーデターを行ひ、教政を根本的より改革せむと、拙者の所迄挙宗一致的に申し出でて居りまするぞ。此ジヤンクは王妃様の御危難を救ふべく、大衆同盟会の幹部連をいろいろと、口を極めて説諭し、宥めてゐる最中で御座りまするが、最早拙職の力では及ばない所迄、衆心激昂し、何時大暴風大怒濤の襲来して、此殿堂を根底より覆へすやも計り知られませぬ。実に危急存亡の此場合、何卒々々御熟考を願ひたう存じます。最早申し上ぐることは御座いませぬ。之にて教務所に引下りまする。左様ならば、御両所共、よき御返詞を下さいます様、鶴首してお待ち申して居りまする』
と云ひ捨て、足音高く憤然として教務所指して出でて行く。後に千草姫、ガーデン王は少時無言の幕を下してゐた。
千草『ガーデン王殿、汝は今ジヤンクの言葉を聞き、余程心を悩ませてゐる様子に見えるが、彼が如き悪魔をして、教政の枢機に参与せしむるは危険此上なし。教王家の一大事、天下の前途を思はば、神の命に従ひ、彼が命を奪る工夫を、一時も早くめぐらされよ』
王『ハイ、絶対的に教王家に危害を及ぼし、天下を転覆する悪魔とならば、非常手段を用ひ、彼を亡ぼさねばなりますまいが、苟くもウラルの神に仕ふる者、斯かる暴虐の手を下すことは、私としては到底出来ませぬ。何卒々々、最前仰せられた通り、神徳を以て、彼が命を立所に御断ち下さらば、実に仕合せで御座りまする。一国の教王が刺客を用ひて、重僧を亡ぼす如きは、殷の紂王にもまさる悪虐、かかる事が大衆の耳に入りますれば、到底大衆は承知致しますまい。神様より命をおめしになる方法を御取りになれば、之に越したる良策は御座いますまい』
千草『如何にも、汝の言一理あり。いざ之より日の出神の生宮、ハリマの森に参拝致し、ウラル彦命と協議の上、彼が命を召取るであらう。ガーデン王殿、臣下に輿の用意申しつけられよ』
王『早速申しつけ、準備に取かかりませう』
 其日の七つ時、又もや千草姫は輿に乗り、数多の番僧に護衛され乍ら、ハリマの宮に詣で、神殿にて何事か分らぬことをベチヤベチヤ囀り、狂態を演じ乍ら、再び輿に乗つて行列いかめしく帰り来る。此行列の間は、大衆の通行を禁じ、一間毎に番僧を立たせ、物々しき警戒をやる事となつてゐる。そこへ、宣伝歌を声高く歌ひ乍ら、平然として現はれ来り、輿の前方を横切らむとするや、警固の番僧は苦も無く之を取押へた。此物音に千草姫は、輿の簾を上げ眺むれば、眉目清秀の一美男子である。千草姫は忽ち恋慕の情起り、如何にもして、此美男子を城内に連れ帰らむものと煩悶し乍ら、思ひ切つて、輿の簾をあげ、半身を外に現はし、
千草『ヤアヤア番僧共、其犯人は妾に於て、自ら取調べたき仔細あれば、妾と共に城内へ引立て来れよ』
と厳命する。番僧は王妃の言葉、一も二も無く承諾し、此犯人を縛つた儘、輿の後に従ひ城内に送り届ける事となりぬ。
(大正一四・八・二五 旧七・六 於丹後由良秋田別荘 松村真澄録)
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