玄真坊、コブライ、コオロはシャカンナから奪った黄金を胴に巻きつけ、山野を歩いてタラハン国を抜けようとする。
しかしそこで十数人の捕り手に囲まれ、行く手を失った三人は進退窮まり、思い切って断崖絶壁の谷底に身を投げてしまった。
場面は変わって、だだっ広い原野を、切腹して果てたはずのシャカンナが一人、来し方の事を歌いながら歩いている。
すると、土の中から頭だけを出している玄真坊と出会う。玄真坊は、たくさんの黄金をゆすり取った罪で、幽冥主宰の神から罰をくらっているのだ、と答える。そして、シャカンナに許しを請う。
そこへ今度はコブライ・コオロが濡れ鼠でやってくる。彼らは谷底に飛び込んだとたん、黄金をすっかり捨ててしまっていた。
玄真坊もあまりの苦しさに、ついに黄金を捨てると宣言する。と、とたんに地面から抜け出すことができるようになった。
一同は気を取り直し、幽冥界の道を行ける所まで行こうと、歌を歌いながら行進する。
玄真坊が先に立って行くが、辻の立石に頭をぶつけてその場にふん伸びてしまった。