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文献名1霊界物語 第72巻 山河草木 亥の巻
文献名2後付
文献名3霊界物語 特別篇 筑紫潟
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1926(大正15)年06月29日(旧05月20日) 口述場所天之橋立 掬翠荘 筆録者北村隆光 校正日 校正場所
OBC rm729901
本文の文字数5932
本文のヒット件数全 2 件/伊都能売=2
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本文  世は烏羽玉の闇となり  山河草木ことごとく
 言問ひさやぐ世の中を  常磐堅磐の松の世に
 治めむ為めと厳御魂  天津御神の御言もて
 豊葦原の瑞穂国  綾の高天に天降りまし
 至善至美なる御教を  蒼生に説き諭し
 朝は東夜は西  南船北馬の難を越え
 神の稜威も伊都能売の  天津誠を宣べませど
 悪に溺れし世の中は  神の言葉に服はで
 力かぎりに刃向ひつ  沐雨櫛風の苦業さへ
 水泡に帰せむとなせし折  天津御神は畏くも
 厳の御霊の杖柱  珍の御教を助けむと
 瑞の霊を下しまし  瑞穂の国の中心に
 高天原を築かせつ  経と緯との機をおり
 心も清き紅の  錦の教を垂れたまふ
 手段となして畏くも  明治は二十五年より
 天津御神の御心を  筆に写して詳細に
 蒼生に教へます  其神文を一々に
 清書せよと命ぜられ  飛び立つ許り勇み立ち
 止め度もなしに慢心の  階段えちえち攀登り
 神の見出しに預りし  吾こそ真の信仰と
 心の黒き黒姫が  神書の心をとり違へ
 瑞の霊の宣り言を  残らず曲と貶しつつ
 小北の山に巣ぐひたる  ウラナイ教の偽教主
 鼻高姫と諸共に  魔我彦誘ひ聖地をば
 後に見捨てて出でてゆく  いよいよ陰謀七八分
 成功なさむとせし時に  瑞の霊は厳かに
 天の岩屋戸押し開き  天地に塞がる叢雲を
 伊吹払ひに払ひまし  御空は忽ち五色の
 祥雲棚曳き日月の  清き光に曲神の
 頭を忽ち射照せば  黒姫身魂に巣食ひたる
 常世の国の曲神は  汚れし身体ぬけ出し
 力も落ちて身体は  忽ち神の冥罰を
 被り百日百夜の  修祓うけて敢へなくも
 命の親と頼みたる  高山彦を残し置き
 黒白も分かぬ烏羽玉の  暗き黄泉路に旅立ちて
 八衢街道の四つ辻に  鼻高姫の精霊と
 出会し種々の物語り  天国地獄の問答を
 いと諄々と初めける  其の経緯を瑞霊
 或夜の夢に八衢に  精霊出でて聞き取りし
 一伍一什の顛末を  茲にあらあら述べ立つる
 時は昭和の第二年  新の十月十九日
 神に心を筑紫潟  肥前の国の島原の
 南風楼の二階の間  北極星を枕とし
 加藤明子に筆とらせ  口解きたる物語
 述ぶるも楽し惟神  神のまにまに初めゆく
 あゝ惟神々々  御霊幸倍坐しませよ。
 天地寂然として黒雲漲り、濃霧は四辺を包み、昼なほ暗き夜の如くにして咫尺を弁ぜず、蒸暑き嫌らしき悪臭を帯びたる空気身辺を襲ふ。八万地獄の草枕、旅に出で立つ黒姫の曲の精霊は、唯一人小声に呟きながら、猶現界に吾肉体のあるものと信じ、
黒姫『いよいよ世の終末は近づけり、日月天に輝けども、世道人心紊乱の極に達し中空に妖雲起りて下万民、飢渇に苦しむ。時は今なり時は今なり、妾こそは、厳の霊の恩命を拝し、此暗黒の世をして光明世界に転換すべき大責任を双肩に担へり。あゝ高山彦は、何を苦しみてか躊躇逡巡する、日の出の神の肉の宮、高姫司は何処にありや。神諭に云ふ世の終りの時至らば、至誠至実の神柱三人あれば可なりと聞く、その三人とは、竜宮の乙姫殿の肉の宮此黒姫の身魂を初め、日の出の神の肉宮とあれます小北山の高姫司、高山彦をおきて外に誠の神柱は世に非じ、あゝ思へば思へば吾が身魂の責任の重且つ大なる、古今其比を見ず、東西其例を聞かず。変性女子の身魂と自称せる彼贋神柱が末路を見よ、彼が光は螢火にも如かず、彼若し真の瑞霊なりせば此世の終末に際し、一大火光となりて、せめては地上の低空を飛翔往来し万民の目を醒ませ、神聖の神国を樹立すべきに非ずや。口先ばかりの瑞霊、其影の薄きこと、冬の夕日に如かず。あゝ至れり至れり、吾が願望の成就の時期、高姫来れ、高山彦、吾につづけ』
と呼ばはりながら、木枯荒ぶ茅野原を、神官扇を右手に持ち、左手にコーランを携へて、八衢街道の入口に、かかる折しも向ふより、脛も現はにいそいそと、金剛杖をつき乍ら、髪振り乱しだん尻を、ぷりんぷりんと右左、振舞ひながらやつて来る。女は云はずと知れた小北山、日の出の神と自称する高姫司の精霊ぞ。
高姫『マアマアマアマア、黒姫さまぢやないかいな。此処は何処ぢやと思つて居ますか。生前に日の出の神の云ふ事を、半信半疑の態度で聞いて居たものだから神罰は覿面、お前さまはこれから地獄の旅に向ふのぢやないか。生前には比較的豊満の霊衣もすつかりと剥脱され、形ばかりの三角形の霊衣を額に頂いて居るスタイルは、まるきり地獄の八丁目を歩いとる亡者ですよ。あゝもう今となつては此日の出神の生宮も、お前さまを助ける訳には行きませぬわ、マアマアマアえらい事になりましたなア』
と目を丸うし、口を尖らして名乗りかけた。
黒姫『どこの乞食婆がやつて来るのかと思へばお前さまは高姫さまぢやないか、此頃は天地暗澹として四辺暗く、空気が悪いのでまあまあ気の毒な、持ち前の病気が出て発狂しなさつたのだらう。些と確りして貰はぬと竜宮の乙姫の肉宮も困るぢやありませぬか、ホヽヽヽ。あのまあ小むつかしいスタイルだこと、こんな所を大将軍様にお目にかけたら千年の恋も一度にさめますぞや』
高姫『ほつといて下さい、黒姫さま、お前さまは聖地に於て慢心した結果、日出神の教に背き、神罰を蒙つて百日百夜の修祓を受け、筍笠のやうに骨と皮とになつてお国替へをなさつたのぢやないか。それでもまだ現界に生きて居る積りですか。何とまあ慢心した身魂の迷ふたのは可愛さうなものだなア。あゝ底津岩根の大ミロク様、此黒姫さまも一度は竜宮の乙姫の肉の宮迄勤めた神界の殊勲者ですから、如何なる罪がありませうとも、神直日大直日に見直し聞き直し、どうか地獄行きだけはお許し下さいまして、せめては第三天国の入口迄なと上てやつて下さいませ、惟神霊幸倍坐世』
と両眼より玉の涙を滴らせながら、天に向つて合掌する。
黒姫『高姫さま、確りして下さい。決してこの竜宮の乙姫は死んだ覚えは御座いませぬよ。お前さま余り慢心が強くて信仰に酔つ払つたものだから、これ程ピチピチして居る私を亡者と間違へてゐるのですよ、なる程百日百夜の修祓を受けたのは事実です。併しまだ死んだ覚えはありませぬ。かう常暗の世の中となつては、世界万民を助ける為めに、底津岩根の大ミロク様の神柱、日出神の生宮を兼たお前さまが確りして貰はなくちや、どうしてミロクの世が建設せられませう。お前さまは、あまり大将軍さまに現を抜かし、恋に眼が眩んで千騎一騎の此場合になつて呆けたのでせう。あゝ高姫さま、気の毒な方ぢやなア、伊都能売の大神様、天の大ミロク様、三千世界の人民が可愛さうと思し召すなら、どうぞこの高姫さまの狂人を本心に立ち直らして下さいませ、高姫さまさへ元の正気にお帰りなされば私の肉体はいつ国替しても構ひませぬ』
高姫『あーあ、仕方のないものぢやな。これ程云うても黒姫さまの精霊殿は判らぬのかいな。エヽぢれつたい、惟神霊幸倍坐世』
黒姫『あゝ高姫さまも判らぬやうになつたものぢやなア、長らく聖地を離れて小北山に陣どり、鰯の昆布巻になつて居るものだから、肝腎の時に、発狂して仕舞つたのだらう。生て居るか、死んで居るか、見分けのつかぬやうになつては、神柱も何もあつたものぢやない。あゝ気の毒だなア』
    ○
高山彦『朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 たとへ大地は沈むとも  曲津の神は荒ぶとも
 誠の心にや叶はない  小北の山より遥々と
 高姫さまや黒姫が  山川千里を越え乍ら
 幾十回と限り無く  足を運びし熱誠に
 つい動かされ老骨を  ひつさげ乍ら神界の
 御用の端に仕へむと  妻子を後に振捨て
 浪花の里に流れ入り  花柳の巷も厭ひなく
 神の御為め道の為め  烏のやうな黒姫を
 老後の妻と定めつつ  小北の山に往きかへり
 贋の教と知らずして  日の出神と自称する
 高姫さまの筆先を  一字も残らず読み尽し
 其収穫は五里霧中  荒野を彷徨ふ心地にて
 三年四年と過ぎけるが  皇大神の御心に
 背きし為めか黒姫は  百日百夜の苦みを
 身に受け乍ら淋しげに  吾を見捨てて神去りぬ
 さは去り乍ら人間は  神代の昔の因縁を
 持ちて生れしものなれば  如何に汚き黒姫も
 吾が女房と諦めつ  くだらぬ教を謹みて
 聞き居たるこそ嘆てけれ  今日は吾妹が昇天の
 百日祭になりぬれば  心の手向をなさむとて
 霊の鎮まる奥津城に  花供へむと進むなり
 黒姫果して霊あらば  吾に一言今迄の
 誤解を謝せよ天地の  神の御前に平れ伏して
 神に背きし罪業を  悔い改めて根の国や
 底の国なる苦しみを  よく助かれよ惟神
 神は汝と共ならば  必ず地獄の苦を逃れ
 天津御国に安々と  神の助けに昇るべし
 あゝ惟神々々  頓生菩提黒姫よ
 後に残りし吾が命  あまり惜くはなけれ共
 自殺をなせば天の罪  自然に死して汝が後を
 慕ひて行かむ其日迄  身魂を研いて天国の
 神の御苑に復活し  半座を分けて吾待てよ
 汝が昇天せし後は  一人くよくよ老の身の
 淋しさ勝る冬の夜  衣は薄く歯はふるひ
 足もわなわな行き艱む  この窮状を憐みて
 国治立の大御神  一日も早く黒姫が
 御後を追はせ給へかし  あゝ惟神々々
 御霊の恩頼を願ぎまつる』
 斯く歌ひ乍ら
 高山彦の精霊は  枯草茂る荒野原
 杖を力にとぼとぼと  八衢さして進み来る
 黒姫見るより狂喜して
 黒姫『お前は吾夫高さまか  何処にどうして厶つたの
 合点のゆかぬ事許り  日の出神の生宮の
 高姫さまが発狂して  私を亡者と誤解する
 百万言を尽せども  心の狂ふた高姫は
 私の言葉は糠に釘  豆腐に鎹応へなく
 如何はせむと思ふ折  かすかに聞ゆる吾夫の
 声を力に佇めば  まがふ方なき吾夫と
 知りたる時の嬉しさは  百万人の味方をば
 得たるが如く思ひます  日の出神の生宮の
 高姫さまよよつく聞け  高山彦のハズバンド
 ここに現はれます上は  私が亡者になつてるか
 あなたが発狂して居るか  いと明白に分るだろう
 まさかの時の助け舟  あゝ天道は人を殺さない
 あゝ有難し有難し  吾夫さま』と縋りつく
 高山彦は仰天し
 高山彦『これやこれや黒姫迷ふなよ  お前は此世の人でない
 百日百夜の病ひに  天命つきて現界を
 後に見捨てて行つた者  誤解するな』とたしなめば
 高姫鼻をつんとかみ  いとも急はしき口元で
 高姫『高山彦がよい証拠  お前は亡者に違ひない
 早く神言奏上し  地獄の関門突破して
 天国浄土に行くがよい  高山彦に執着を
 のこしちやならぬ黒姫さま  左様ならば』と背を向けて
 一目散に駆け出せば  骨と皮との瘠腕を
 グツと伸ばして黒姫が  鼻高姫の後髪
 むんずと捉んで引き戻す  高姫地上に転倒し
 高姫『あゝいやらしや いやらしや  亡者になつても此通り
 執着心の深い婆々  地獄に落つるは当然
 日の出神は知りませぬ  これから高山彦さまに
 とつつき散々愚知こぼし  何んなら冥途の道づれに
 伴れて行かんせ左様なら』
 悪垂口を叩きつつ  又逃げだすを黒姫は
 頭に角を立て乍ら  線香のやうな手を出して
 襟髪グツと引き戻す  高姫再び地の上に
 転倒したる其刹那  姿は煙と消えにけり
 高山彦はゾツとして  身慄ひしながら逃げ出せば
 又もや黒姫後を追ひ
 黒姫『悪性男のハズバンド  この黒姫の黒い目を
 ぬすんで日出の生宮と  甘い約束したのだらう
 許しはせない』と云ひ乍ら  氷の如き冷やかな
 拳を固めて打ちおろす  全身汗にしたりつつ
 高山彦は手を合せ
 高山彦『黒姫暫く待つて呉れ  三千世界にお前より
 外に増す花持たぬぞや  左はさり乍ら果敢なくも
 散り行く花は是非もなし  汝が後をば逐はむかと
 天地の神に願ひても  業因未だ尽きざるか
 死ぬにも死なれぬ身の苦衷  察してくれよ黒姫』と
 両眼涙を湛へつつ  ことわけすれど黒姫は
 白髪頭を横にふり  皺涸れ声を張りあげて
 黒姫『悪性男のハズバンド  黒姫愛想が尽きたぞや
 鼻高姫の後を追て  尻の世話でもするがよい
 煩さい親爺』と云ひ乍ら  悋気の角をふりたてて
 夜叉の如くに駆出だす  かかる折しも天空に
 天津祝詞の声聞え  梅の花片ちらちらと
 四辺に落ちて香ばしく  いと爽かな音楽に
 つれて紫雲をわけ乍ら  気高きエンゼル悠々と
 下り来るよと見る中に  黒姫姿は後もなく
 煙と消えて室内に  眼くばれば高姫が
 黒姫霊璽の前に座し  片言交りの祝詞をば
 奏上しながら涙ぐみ  ぶつぶつ小言を云ひ居たり
 高山彦は夢さめて  ホツと一息つきながら
 鼻高姫の親切を  心の底より感謝しつ
 庭に出づれば大空に  皎々輝く望の月
 心も広く伏し拝み  感謝の祝詞を奏上し
 小北の山へと進み行く  あゝ惟神々々
 御霊の恩頼ぞ畏けれ。
(昭和二・一〇・一九 長崎県島原町南風楼にて 加藤明子録)
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