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文献名1霊界物語 第73巻 天祥地瑞 子の巻
文献名2第3篇 東雲神国よみ(新仮名遣い)しののめしんこく
文献名3第29章 無花果〔1860〕よみ(新仮名遣い)いちじく
著者出口王仁三郎
概要
備考
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あらすじ
顕津男の神は、大御母の神、眼知男の神、味豊の神、輝夫の神を高日の宮の神司と定めた。

一方、大物主の神、近見男の神、真澄の神、照男の神を伴って(次の章では明晴の神も加えて五柱になっている)、天の白駒にまたがって旅立った。

大御母の神は、美玉姫の命を主の大神の御霊と崇め奉り、その成人を待っていた。大御母の神は、眼知男の神、味豊の神を伴い、花の咲きにおう野原に美玉姫の命と野辺遊びをはじめた。

味豊の神は、無花果の実を腕いっぱいにもいで、美玉姫の命の前に捧げ置いた。姫はその中の一つをとって口に入れると、たちまち背は高く伸び上がり、成人してしまった。

大御母の神、味豊の神は感嘆のあまり、喜びの歌を詠った。

美玉姫の命は詠った:自分は月の世界より生まれたので、成長が早いのだ。また、月の露を浴びて育った無花果が自分の体を生かす食べ物である。これより、高日の宮の司となろう、と。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年10月17日(旧08月28日) 口述場所水明閣 筆録者内崎照代 校正日 校正場所 初版発行日1933(昭和8)年11月22日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 113頁 修補版 校定版300頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7329
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本文  茲に高日の宮の神司太元顕津男の神は、主の神の厳の言霊かかぶりて猛き心の駒立て直し、大御母の神、眼知男の神、味豊の神、輝夫の神を高照山の麓、高日の宮の神司と定め置きて、大物主の神、近見男の神、真澄の神、照男の神を伴ひ、天の白駒に跨がり、国魂神を生まばやと、心いそいそ出で給ふ。
 茲に大御母の神は美玉姫の命を、主の大神の御霊と崇め奉り、朝な夕なに心をこめて育てはぐくみ仕へ奉り、其の成人を待ち給ひける。大御母の神は大御前に畏まり貴の言霊唱へ給ひて、八尋殿の清庭に降り、玉の御池に禊を修し給ひ、心も清く朗かに謡ひ給ふ。その御歌、

『久方の空を仰げばかぎりなく
  高し広しも神のまにまに

 限りなき広き天地に神と生りて
  われは小さき事をおもはめ

 高照の山はいかほど高くとも
  天の高さに及ばざるべし

 高照の山は非時雲湧きて
  水火の呼吸の風光るなり

 ときじくに花咲き実る高照の
  山の姿の雄々しきろかも

 屹然と天に聳ゆる高照の
  山のいかしき心もたばや

 瑞御霊これの聖地を立ち出でで
  いづれの国に神生ますらむ

 謹みて美玉姫の命を育てむと
  朝な夕なをおもへば楽しき

 瑞御霊姫の命をあとにして
  旅にたたせるその雄々しさよ

 瑞御霊いまさぬこれの大宮を
  われは代りて朝夕守らむ

 駒並めて瑞の御霊は出でましぬ
  み空の月の冴え渡る夜を

 大前に祝詞白せば清しけれ
  主の大神にまみゆる心地す

 国を生み神を生ませる神業の
  貴のはたらきおもへば畏し

 われは今心の駒を立て直し
  瑞の御霊の神をうべなふ』

 眼知男の神は清庭に立ち、禊ぎ終りて謡ひ給ふ。

『玉池の清き鏡に写りたる
  月をし見れば岐美の偲ばゆ

 天わたる月を写せし玉の池は
  瑞の御霊の鏡なるらむ

 朝夕を仕へ奉りし瑞御霊
  今はいづくの果にますらむ

 大御母神の功を今ぞしる
  姫の命を育みましつつ

 みいさをも高日の宮の神司
  大御母の神に仕へまつらむ

 大御母神は高日の大宮の
  貴の三柱けがさじとおもふ

 厳御霊いづの教にかたよりて
  瑞の御霊を無視せしを悔ゆ

 今日よりは心のくもり吹き祓ひ
  あしたゆふべを神言宣らむ

 言霊の幸ふ神の国なれば
  われ一日だも怠るべけむや

 月も日も高照山の神奈備に
  仕へて心くもらふべきやは

 高照の山に湧き立つ紫の
  雲こそ神の心なるらむ

 朝夕に月日の光あび乍ら
  高照山は紫雲たち立つ』

 輝夫の神は謡ひ給ふ。

『朝夕をみたま輝夫の神ながら
  いつか心のくもらひを恥づ

 瑞御霊いまさぬ今日を謹みて
  この大宮に仕へ奉らむ

 清きあかき真の心をみがきつつ
  仕へ奉らむ神のみ前に

 一日だに厳言霊をおこたらば
  この国原はくもらひ乱れむ

 言霊の力によりて生れし国よ
  朝夕べの祈りわすれじ』

 味豊の神はまた謡ひ給ふ。

『足曳の山野の木の実も味豊の
  神のみ代こそめでたかりける

 言霊の光によりて生れませる
  天津国なり天津神なり

 吾もまた主の神うしはぐ高天の
  アの言霊ゆ生れし神なり

 天界に初めて命生れましぬ
  瑞の御霊と比女神のなかに

 美玉姫神の命はめづらしも
  この天界に身体もたせば

 想念の世界もつぎつぎ物質と
  化して栄えむ言霊の幸に』

 天界の現象は意志想念の世界にして、愛の情動に満ちたれば、普く国土は清くすがしく美しく、七色の光彩四方に満ち、山は青く野は平らかに、所々に花爛漫と咲き匂ふ小山散在し、吹き来る風も清く、やはらかく、実に住みやすき境界なり。大御母の神は、眼知男の神、味豊の神を伴ひて、百花匂ふ野辺の遊びを始め給ひ、美玉姫の命を楽しく遊ばせ給ひぬ。美玉姫の命は其の性質怜悧温厚にして、艶美しく肌細やかに、あだかも鳥の玉子の如し。百神達はこの姫命を此の上なく慈しみ且つ敬ひ奉りて、種々の花など取り御手に握らせ奉り、姫命の喜び給ふ笑顔を見て楽しみ居りき。
 味豊の神は、野辺に実れる無花果の実を、腕もたわわに毟り来りて、姫命の御前に横山の如く置き足はし、捧げ奉れば、姫の命は細き白き御手を伸ばさせ給ひ、その中の一つを掴みて忽ち口に入れ給ひしに、見る見る御背は長く伸びあがり、御身体は弥太りに太り、今までの幼かりし姫の命は俄に成人してその言霊さへも大人びつつ、側にある三柱の神達を驚かせ給ひしぞ不思議なれ。茲に大御母の神は、美玉姫の命の、見る見る成人し給ひし御姿に驚き給ひて、感嘆のあまり御歌詠まし給はく、

『天晴々々姫の命は無花果の
  味豊かさに大くなりましぬ

 味豊の神のいさをに無花果の
  木の実は清く生れ出でにけり

 斯くならば高日の宮の神司
  姫の命よわれはゆづらむ

 主の神の恵み著けし目のあたり
  姫の命は生ひ立ちませり

 喜びのかぎりなるかも美玉姫の
  命の斯くまで生ひたたすとは』

 味豊の神は喜びのあまり手を拍ち、足拍子をとり、花野の中に踊り狂ひつつ謡ひ給ふ。
『天晴々々
 主の言霊ゆ生れませる
 美玉の姫の命はや
 高日の宮は今日の日を
 はじめとなして弥栄に
 栄え奉らむ嬉しさに
 手の舞ひ足の踏みどさへ
 知らずに吾は踊るなり
 この神国にただ一人
 からたま持たす姫命の
 天降りまししは言霊の
 厳の力を物質と化し
 広き世界の神々を
 安く住はせ給はむと
 主の大神の神言もて
 生れ出で給ひし嬉しさよ
 吾は味豊神にして
 百の果物五穀
 甘き味はひもたさむと
 朝夕のけぢめなく
 貴の忌鋤忌鍬に
 この天界をひらきつつ
 貴の木の実はややややに
 実らひ満ちて果もなく
 百の神達朝夕の
 御饌たてまつる嬉しさよ
 とりわけ今日は姫命
 わが生り出でし無花果の
 木の実をとらせ給ひてゆ
 にはかに身丈伸び給ひ
 その顔も大人びて
 いよいよ宮の神柱と
 たたせ給はむ目出度さよ
 得耐へぬ儘に手を拍ちて
 吾は狂ひつ踊るなり
 嗚呼惟神々々
 恩頼の幸ひし
 今日の花野の嬉しさよ
 天の御空ゆ降ります
 主の言霊に生り出でし
 美玉の姫の命こそ
 これの神国の柱なれ
 嗚呼惟神々々
 御霊幸ひましませよ』
 眼知男の神、御歌うたはせ給ふ。

『おもひきや姫の命は忽ちに
  無花果召して伸び立ち給へり

 無花果の香具の木の実のいさをしを
  われ今更にさとりけるかも

 主の神の恵みの露のかたまりか
  この無花果に太り給ひぬ

 天高く野辺また広し花の中に
  遊ばす姫の命美し』

 茲に美玉姫の命は異様の光を放ちながら、花野の中に儼然として立ち上り給ひ、御歌宣らせ給はく、

『吾はしも月の世界ゆ生れましし
  神霊なりせば生ひたち早しも

 月の露あみて太りし無花果は
  わが身体を生かす御饌なり

 今よりは高日の宮に司とし
  天津神国を安く守らむ

 大御母神のいさをは天渡る
  月の稜威に等しかるべし

 味豊の神のいさをぞ畏けれ
  わがからたまを育み給へば

 あら尊と眼知男の神なれば
  これの清庭を見立て給ひし』

 大御母の神は再び謡ひ給ふ。

『姫命宣らす言葉のかしこさに
  嬉しき涙止めあへぬも

 嬉しさに口ごもりつつ言の葉も
  出でざるままに黙し居につつ』

 味豊の神はまた謡ひ給ふ。

『今日よりは此の神国も安らけく
  ひらけゆかなむ命の稜威に』

 眼知男の神は謡ひ給ふ。

『あら尊と眼知男の神吾は
  答への言葉も出でざりにけり

 いざさらば高日の宮に帰らむと
  前に立たせる姫の命よ』

(昭和八・一〇・一七 旧八・二八 於水明閣 内崎照代謹録)
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