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文献名1霊界物語 第75巻 天祥地瑞 寅の巻
文献名2第4篇 千山万水よみ(新仮名遣い)せんざんばんすい
文献名3第20章 岸辺の出迎(一)〔1914〕よみ(新仮名遣い)きしべのでむかえ
著者出口王仁三郎
概要
備考
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あらすじ
「スウヤトゴル」とは、聖なる山、という意味である。

天地の邪気が凝り固まって生まれた十二頭の大蛇神が、この連峰となって日南河の西北に高くそびえ、邪気を日々発生させて紫微天界の一部を曇らせ、神々を悩ませていた。

スウヤトゴルはこの邪神の連峰の偽名であり、実は曲津・悪霊が割拠していたのである。

顕津男の神がスウヤトゴルを帰順させて西方の国を開こうと、日南河の北岸に渡って来たとき、照男(てるお)の神は、七柱の神々を従えて迎えにやってきた。

七柱の神々とは、内津豊日(うちつゆたひ)の神、大道知男(おおみちしりお)の神、宇志波岐(うしはぎ)の神、臼造男(うすつくりお)の神、内容居(うちいるい)の神、初産霊(はつむすび)の神、愛見男(なるみを)の神である。

八柱の神々は、顕津男の神に挨拶を述べ、そのご健在を祝して歌った。

照男の神はまた、スウヤトゴル山の猛威を訴え、顕津男の神を待ち望んでいた西方の国の神人たちの心情を歌った。

顕津男の神は、様子の分からない国の案内を照男の神に頼みつつ、これまで曲神の猛威に耐えつつよく国を治めてきた照男の神をねぎらう歌を歌った。

従者神の内津豊日の神、大道知男の神、宇志波岐の神は、西方の国の現状を訴え、顕津男の神への期待を歌に歌い、御降臨を喜んだ。

すると、たちまち天地が割れるかというような雷鳴がとどろき、稲妻が走り、大雨が降りだすと、日南河はみるみる濁流にあふれ、岸を呑み、河底の巨巖をまりのように押し流してしまった。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年11月29日(旧10月12日) 口述場所水明閣 筆録者林弥生 校正日 校正場所 初版発行日1934(昭和9)年2月3日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 392頁 修補版 校定版383頁 普及版 初版 ページ備考
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本文  スウヤトゴルは、聖なる山の義である。ここに天地の邪気凝り固まりて、十二頭の大蛇神となりけるが、忽ち姿を変じ、スウヤトゴルの連峰となりて、日南河の西北方に高く聳え、邪気を日夜発生して、紫微天界の一部を曇らせ、数多の神々をなやませて居たのである。スウヤトゴルは偽名にして、その実は大曲津見の神、八十曲津見の神の悪霊が割拠してゐるのである。
 顕津男の神は、西方の国土を拓かむとして、先づ第一に悪神の化身なるスウヤトゴルを帰順せしめむと、日南河を北岸に打ち渡り給へば、ここに照男の神は内津豊日の神、大道知男の神、宇志波岐の神、臼造男の神、内容居の神、初産霊の神、愛見男の神の七柱を従へて出で迎へ給ひ、別れて程経し挨拶を述べ終り、その御健在を祝しつつ御歌詠ませ給ふ。
 照男の神の御歌。

『気永くも待ちわびにける顕津男の
  神は来ませりわが守る国土に

 西方の国土は曲神塞がりて
  日に夜に邪気を吹きまくるなり

 如何にしてこの曲神ををさめむと
  心を千々に砕きけるはや

 顕津男の神の出でます今日よりは
  西方の国土の月日冴ゆらむ

 時じくに黒雲起し雨降らせ
  風吹き荒ぶスウヤトゴルの山

 スウヤトゴルの山は時じく黒煙
  吐きて四方八方に邪気を散らすも

 草も木も木の実も五穀さへも
  この邪気のため伊竦みにけり

 育つべきものも育たず日に月に
  しをれ行くかなスウヤトゴルの雲に

 言霊の光の岐美にめぐり会ひて
  わが雄心の高鳴りやまずも

 高照の山より落つる日南河の
  水も濁りぬ曲津見の邪気に

 神々の生命を奪ひ草や木の
  生ひたちまでも虐げしはや

 この上は言霊の水火の光にて
  スウヤトゴルを退けたまはれ』

 顕津男の神は御歌詠ませ給ふ。

『月も日も照男の神の功績に
  西方の国土は明るからむを

 我は今真鶴の国土を造りをへて
  日南の河を渡りつるかも

 西方の国土の有様知らねども
  汝の案内に進まむとぞおもふ

 照男神心安かれ主の神の
  生言霊を受けし我あれば

 如何ならむ醜の曲津見猛ぶとも
  われには諸の備へありせば

 日南河渡りしばかりの我なれば
  西方国の状はわからず』

 照男の神は再び御歌もて答へ給ふ。

『力なきわれ恥づかしも言霊の
  水火の濁れば曲津見は猛ぶ

 スウヤトゴルの清き神山に身を変じ
  大曲津見は国土を乱しつ

 朝夕に曲津見の吹く水火の色は
  黒雲となりて四方を包めり

 われは今七柱の神従へて
  岐美がみゆきを迎へまつりぬ

 七柱神の神言はウの声の
  生言霊ゆ生れし神ぞや

 主の神の神言畏みウ声より
  七柱の神は生れましにけり

 七柱神を率ゐてわれは今
  岐美がみゆきを迎へまつりぬ』

 ここに七柱の神の一柱、内津豊日の神は御歌もて寿ぎ給ふ。

『久方の高地秀の山ゆ下りましし
  岐美を初めて拝みけるはや

 言霊の光の岐美に今あひて
  心明るくなりにけらしな

 国土を生み御子を生まさむ瑞御霊の
  神業たふとみ待ち迎へゐし

 月も日も照男の神の御供して
  日南の河に立ち向ひける

 日南河水は俄に清みけり
  岐美の御水火の光にふれて

 瑞御霊現れませしたまゆらに
  わが魂線はひろごりにけり

 かくの如尊き光の神ますとは
  夢に現に思はざりしを

 われこそは内津豊日の神なるよ
  守らせ給へ言霊の水火に

 今日よりは岐美の御尾前を守りつつ
  国土生みの業に仕へまつらむ

 美波志比古の神は先つ日現れまして
  スウヤトゴルに登りましける

 美波志比古神の便りは絶えにけり
  大曲津見にとらはれ給ひしか

 ともかくも神の心に任せつつ
  吉日良辰待たむと思ふも』

 大道知男の神は御歌詠ませ給ふ。

『われは今照男の神の御供して
  光の岐美を迎へけるかな

 月も日も照男の神の功績に
  大曲津見の禍少なき

 さりながらこの稚き国土広き空
  一柱神の如何に堪ふべき

 国津神は岐美の出でまし待ちにつつ
  空を仰ぎて歎きゐしはや

 畏くも光の岐美の出でましに
  河水さへも澄みきらひたり

 曲津見は山河と化り巌と化りて
  神々等を惑はせてをり

 スウヤトゴル山の姿は清けれど
  表面を飾る曲津のたくみよ

 美しき山の姿となりながら
  日に夜に邪気を吐き散らすなり

 西方の国土はよしあし茂らひて
  神の住むべき所少なき

 スウヤトゴルの山の裾野に住む神は
  何時も魔神の餌食となれり

 折々は八十曲津見は河中の
  巌となりて堰き止めにけり

 瑞御霊光の岐美の言霊に
  曲津見の巌は砕かれしはや

 曲津見の醜の猛びの強ければ
  野辺の木草もことごとしなへり

 今日よりは岐美の御尾前に仕へつつ
  西方の国土の邪気を払はむ

 ありがたく尊くおもふ西方の
  国土に天降りし瑞の御霊を

 駿馬の嘶きにさへも四方八方を
  ふたぎし雲は散り初めにけり

 永久の光に満てる岐美ゆゑに
  醜の黒雲散り初めにけり

 今日よりは天津御空の日も月も
  光さやけく照らしますらむ』

 宇志波岐の神は御歌詠ませ給ふ。

『吾こそは稚国原を宇志波岐の
  神なりながら力足らずも

 待ち待ちし光の神のいでましに
  山河一度に晴れ渡りつつ

 久方の天津高宮あとにして
  光の岐美は此処に来ませり

 常闇の西方の国土を照らさむと
  出でます岐美の姿雄々しも

 ヒーローの神いまさずば西方の
  国の曲津見は帰順はざるべし

 八雲立つ出雲八重雲重なりて
  月日もたしに拝めざる国土

 月と日の光をさへぎる曲津見の
  水火かたまりて黒雲となりぬ

 次々に湧き立つ雲の天に満ちて
  この国原の水火をそこなふ

 主の神のウ声に生れ出でしわれも
  力足らずてもてあましつつ』

 かく四柱神は、顕津男の神の御降臨を喜び給ひて、寿ぎ歌を詠ませつつ、天に向ひて合掌礼拝久しくし給ふぞ畏けれ。
 折しもあれや、天地も割るるばかりの雷鳴轟き、稲妻走り、大雨沛然として臻り、みるみる日南河は濁流漲り、岸を呑み、河底の巨巌を鞠の如くに下流に流し初めにける。
(昭和八・一一・二九 旧一〇・一二 於水明閣 林弥生謹録)
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